ロシア語文法解説NO.3 ~接続詞когдаの3類型~
こんにちは!
ロシア語の接続詞когдаは時制の側面から3パターンに大別されることが多いです。接続詞когдаが使用される文において、時制の使い分けは厳格に考慮しないと、場合によっては作文しても意味が通じなくなることも意外と多いですので、注意されたいものです。
その3類型とは以下の通りです。
①動作の同時性
②動作の順次性
③動作の突発性
それでは早速、3類型を一つずつ詳細に見ていきましょう。
動作の同時性とは、主節と従属節(接続詞когдаを含む節)で表される動作が同時に起こっている状態のことをいいます。この場合、主節と従属節で使われる動詞はどちらも不完了体です。
(例)
(1) Когда шёл дождь, ребёнок играл на балконе. (雨が降っていた時、その子どもはバルコニーで遊んでいた。)
(2) Когда идёт снег, город становится красивым. (雪が降ると、街は美しくなる。)
(3) Когда я готовлю, моя дочка всегда помогает мне. (私が料理するとき、娘はいつも手伝ってくれる。)
動作の順次性とは、主節と従属節で表される動作に順序がある状態をいいます。従属節の動作が主節の動作に先行します。
このため、両方の節に因果関係がある場合が多いです。この場合、主節と従属節で使われる動詞はどちらも完了体です。
動詞の完了体は一瞬の動作しか表さないので、「動作の同時性」に見られるような、同時に起こっている状態は基本的にはあり得ません。
(例)
(4) Когда пошёл дождь, ребёнок спрятался под навесом. (雨が降ったので、その子どもは軒下に隠れた。)
(5) Я приду к тебе, когда пройдёт дождь. (雨が止んだら、君のところへ来よう。)
(6) Когда мама приготовила ужин, она позвала нас. (お母さんは夕食を作り終えると、私たちを呼んだ。)
動作の突発性とは、動作主がある動作をしている最中(不完了体動詞)に、ある事象が発生する(完了体動詞)ことをいいます。
このため、必然的に主節と従属節で使われる動詞の一方が不完了体で、他方が完了体となります。
不完了体動詞で表される動作の最中に、突然、完了体動詞で表される動作が差しはさまれる、というイメージで大丈夫です。
(例)
(5) Когда мы выходили из дома, пошёл дождь. (私たちが家を出ようとしたとき、雨が降り出した。)
(6) Пожар возник, когда дети спали. (火事は子どもたちが寝ているときに起きた。)
(7) Когда она готовила обед, муж позвал её к окну. (彼女が昼食を作っていると、夫が窓の方に来るよう彼女を呼んだ。)
主節とは、文の中で主要な情報を含んでいる方の節であり、従属節とは主節の事柄を補語的に説明するような役割をする節のことを指します。
上記3つの例文から見て分かる通り、不完了体動詞(もしくは完了体動詞)を主節と従属節のいずれに挿入すべきかは決まっておらず、両パターンが存在します。(5)と(7)は主節に完了体動詞が、従属節に不完了体動詞が使われていますが、(6)はその逆のパターンです。
いかがでしたでしょうか。接続詞когдаを私たちが作文・会話等で用いる時は、今日解説した3つの類型に是非、留意したいものです。その為にも、動詞の完了体と不完了体のきちんとした区別をしておきたいですね。
以上です。
本日もどうもありがとうございました!
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