2019年おすすめ本5冊と、1年間毎週1冊読んだ結果思った読書の意味

(記事末尾に、2019年に読んだ本一覧を掲載しています)

2019年(に読んだ)おすすめ本5冊

ファクトフルネス
如何に自分の、「世の中の発展」に関する理解が間違っているかを教えてくれた本。今年読んだ本の中で、読み物として圧倒的に面白かった本の一つ。「世の中を事実に基づいて理解する」ことの難しさをしみじみと感じると共に、「事実に基づいて理解すること」がどれだけ大事なことかを思い出させてくれる名著。書籍「事実はなぜ人の意見を変えられないのか」と合わせて読むとさらに味わい深いです。

ネット・プロモーター経営
テレビCMの評価やコミュニティ施策の評価に昨今登場するNPSの本当の姿がわかる本。本質的に言えば、テレビCMおよびコミュニティ施策の評価にNPSは全く向いていないし、事例にもない。それを理解した上であえて使っているのなら良いけど、そうでない人も多そう。なのでみんな読みましょう。お硬いマーケティング本なので、ちょっと苦行。

すべては「好き嫌い」から始まる
「経済的にも安定して、結婚して子どももできて、脇さん満たされてるじゃないですか。ハングリーさを失って昔のエッジがない気がしますね。」という本質的な問いを受けた時に読んで良かった本。「好き」が人間が持っている最大かつ無尽蔵のエネルギー源であり、本質的な自分の競争力(人との違い)であると書かれている本。これを読んで、「ハングリーさをエンジンとするのではなく、自分の好きを育てて勝つしかない」と開き直れた気はする。

両利きの経営
経営学は実証実験(サイエンス)が難しく、論理(アート)の世界になりがちなところ、ゴリッゴリに「サイエンスとしてここまではわかっています」が羅列されている本。イノベーションのジレンマという名著があるが、あの本を一歩も二歩も先に進めた内容が書かれている。更に言うと、書籍としての事例と理論のバランスがとても良く、とても読みやすい。ただ、大企業向けで、ベンチャー企業経営にはあまり参考にならない。

反脆弱性(上)
クレイジーで悪口ばっかりで断定的という「この本はクソです」という要件をこれでもかと言わんばかりに満たしているのに、「論理が強固すぎる」というシンプルな一点突破で「名著中の名著」に仕立てられているこちらの本を最後におすすめ。周囲の変化によってダメージを受けてしまう「脆い」という概念に対して、周囲の変化によってより強くなる「反脆い」という概念を掲げている本なんですが...とにかく面白いし納得感しかないので読んでください。なお、最初の数章が一番面白く、あとはおまけなので読まなくても可。

1年間毎週1冊読んだ結果思った読書の意味(あくまで個人の感想です)

Q.読書は仕事に活きるか
A.たまに活きるけど、それを目的にすると(時間の)投資対効果は低い気がする

・行き詰まってる時や刺激がほしい時は役に立った。アイデアや新しい視点をもらえることが多かった
・説得力が増した気がする。「僕が思うに」より「任天堂の岩田さんによると」の方が説得力があるし、論理的に話せる
・仕事で洪水のようにインプットある時はいらない気がする。仕事には仕事のインプットの方が活きると思う
・90%ぐらい中身は忘れてしまう
・「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と思って本を読んでるけど、経験から学べることのほうがおおい気がしちゃうので、自分は愚者感ある

Q.仕事に活きるベストな読書法は何か
A.カテゴリを決めて短期集中して数冊読むこと

・ある領域(マーケティングとか)についてまとまった知識を得たいなら、5冊ぐらいまとめて一気読みがおすすめ
・5冊の中に、全体像がわかるものと古典的名著は含めた方がよいと思う
・(僕はめんどくさくてやらなかったけど)読後、要点をまとめるなどアウトプットすると知識の定着が図れると思う

Q.本を読んでて一番楽しいときはどんなときか
A.グッと来る1冊が見つかった時

・言語化できていなかったり、思考がまとまりきっていなかったことがその本によって一気に晴れることがある。そういう時は嬉しい
・グッとくる1冊を見るけるには微妙な20冊を読む必要があるという問題はある

Q.そもそもなんで本を読んでいるのか
A.「論理」が好きだから

・何においても、その領域について「偉人が積み上げてきた確実な論理(知識)」をまずは知りたいと思ってしまう
・マーケティングでも、子育てでも、経営でも、歴史でもそう
・読めば読むほど世の中がわからなくなってくるという現実はあるけど、それはそれで心地よい

2019年に読んだ本50冊

#読書メモ:一部の書籍についてtwitterでも感想を書きましたのでどうぞ

稼ぐがすべて Bリーグこそ最強のビジネスモデルである, Learn Better, 魏志倭人伝の謎を解く, メルカリ, ファクトフルネス, 恋愛依存症, 信頼の構造, トラペジウム, 日本の論点 2019~20, ネット・プロモーター経営, ハーバードビジネスレビュー コミュニケーションの教科書, 現代数学入門, ママにはなれないパパ, 妻のトリセツ, 西洋の自死, 予想通りに不合理, ビッグ・クエスチョン, アメーバ経営, 苦しかったときの話をしようか, AI v.s 教科書が読めない子どもたち, 奇跡の会社, 日経エンタテインメント!乃木坂46スペシャル, 子育てで一番大切なこと 愛着形成と発達障害, 最後の頭取, イレブンリングス勝利の真髄, 実行力 - 結果を出す「仕組み」の作りかた, 日本の図像 漫画, データサイエンス超入門, 読みたいことを、書けばいい。, 初めて読むドラッカー【マネジメント編】チェンジ・リーダーの条件, 地銀波乱, すべては「好き嫌い」から始まる, 両利きの経営, 1億3000万人のためのeスポーツ入門, eスポーツのすべてごわかる本, 本当の翻訳の話をしよう, ハーバードビジネスレビュー AIアシスタントが変える顧客戦略, ハーバードビジネスレビュー イノベーションを生み出し続ける組織文化, ぶち抜く力, ライ麦畑でつかまえて, リーン・スタートアップ, MBA入門2 イノベーション&マネジメント編, みんなが知りたかった 最新eスポーツの教科書, アイデアの作り方, ファンベース, 教養としての社会保障, 岩田さん, ストロング本能, 言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか, 逆転力 〜ピンチを待て〜, 事実はなぜ人の意見を変えられないのか 説得力と影響力の科学, コークの味は国ごとに違うべきか, 反脆弱性[上]

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?