見出し画像

世界一眠らない日本人⁈と睡眠の重要性

おはようございます。

健康を保つ為に大切なのは、運動、栄養、休養の3本柱になります!

本日は、休養の柱になる「睡眠」についてお話していきたいと思います。

世界一眠らない日本人⁈

厚生労働省の調査では、平均睡眠時間が「6時間未満」と答えた人が男女ともに約4割もいました(2018年国民健康・栄養調査)。

他にも、「睡眠で十分に休養がとれていない」と答える人も増加しています。

さらには、日本人は世界一睡眠時間が短いという報告があります。

経済開発協力機構、いわゆるOECDの2019年「Gender Data Portal」によると、33か国(OECD加盟国+中国、インド、南アフリカ)の睡眠時間の短さトップ3が以下の様になります。

《睡眠時間が短い国 TOP3》

1位 日本 442分(7時間22分)

2位 韓国 471分(7時間51分)

3位 スウェーデン 482分(8時間2分)

睡眠は、ただ身体を休めるだけでなく、免疫力を向上させたり、壊れた細胞を修復したりと、とても重要な時間です。

画像1

睡眠の役割とは?

そもそも、なぜ眠る事が大切なのか?睡眠の役割って何?ということから考えていきたいと思います。

寝不足の時には、頭がぼーっとしたり、集中力や判断力が低下して、仕事に支障が出たり、会話がうまく続けられなかったりしますよね。

これらの身体の反応から、私たちは「睡眠は必要なもの」「脳を休ませる時間」などという認識を持っていると思います。

睡眠の役割としては下記のものが挙げられます。

《睡眠の役割》

・体温調節
・ホルモン分泌
・記憶や感情の整理
・自律神経の調整
・酸化ストレスの除去
・アルツハイマーの原因といわれるβ-アミロイド蛋白の蓄積防止など

画像2

さらに、睡眠不足は、メタボリックシンドロームや心血管疾患、代謝異常のリスク増加に関連していることも指摘されています。

Meta-analysis of short sleep duration and obesity in children and adults

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2398753/

上記の様な、短い睡眠時間が小児期から成人期までの肥満の発症に関連している可能性があることを示唆する報告などもあり、健康維持や適切な体重を維持するためには、睡眠は欠かせないものです。

レム睡眠とノンレム睡眠

一般的には、レム睡眠は浅い眠り、ノンレム睡眠は深い眠りという認識を持っている方が多いと思います。

ヒトは、眠るとまず、ノンレム睡眠に入ります。
この時には、大脳皮質と呼ばれる脳の外側の部分の活動が低下します。

画像3

Non rapid eye movement(ノンレム睡眠:高速眼球運動)
・大脳皮質の機能は低下(脳の休息時間)
・視索前野(視床下部の前部に位置する部分)の活動が興奮する
・体温やエネルギー消費が低下
・交感神経<副交感神経
・血圧や心拍数が下がり、消化器系の機能は亢進

そして、しばらくすると、脳はまた活動を高めます。これがレム睡眠です。
朝方には、このレム睡眠の頻度が多くなり、目を覚まします。

Rapid Eye Movement(レム睡眠:高速眼球運動)
・起きている時以上に大脳皮質が活性化している
・交感神経と副交感神経はともに大きく変動
・心拍数、呼吸数の増加
・体温調節機能は、ほぼ停止

夢と睡眠と記憶の定着

睡眠は、記憶を定着、強化させるということがわかっています。

「夢を見るってことはよく眠れていない」と思う方もいるかもしれません。
夢は、確かにレム睡眠時に見ることが多いようですが、実際にはノンレム睡眠時にも見ているんです。

さらに、少し前までは、夢を多く見ることから、レム睡眠が記憶の整理に関わっていると考えられていました。しかし、最近の研究では、記憶の固定や整理にはノンレム睡眠も大きく関係していることがわかってきました。

現実世界ではありえないことが起きたり、時間経過がめちゃくちゃだったり、奇想天外なことが起こったりする様な夢を見る時は、レム睡眠時であることが多いのに対し、ノンレム睡眠時に見る夢は、シンプルな内容のものが多いといいます。

画像4

これらのことから、レム睡眠時には、記憶の再編成が起こっていると考えられています。

実際に、ラットに何か学習課題をさせた後では、学習する量が増える程、レム睡眠が増えることが示されているんです。
つまり、記憶を定着させるためにレム睡眠が必要ともいえます。

レム睡眠中は、脳機能のメンテナンスのために脳が活動する必要があるということなんですね。

つまり、「レム睡眠は眠りが浅いから、ノンレム睡眠が良い」という単純なことではないようなんです。

この様に、睡眠には様々な役割がありますが、最近では一般成人の5人に1人は睡眠障害を抱えていると言われていますので、明日は睡眠に必要な栄養やライフスタイルなどについてお話していきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?