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スマートフォンの登場とパーソナルトレーナーに求められる能力の変化その1

 おはようございます。

日頃、経営者として、講師としてトレーナーの育成に携わっていることもあり、トレーナーやトレーナーを志している方から、「何を学べば良いか?」といった質問を頂く事が多々あります。

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Bestということで考えると、答えは「人に関わる全てのこと」なのかもしれません。

なぜならば、身体に関する専門的な知識や技術はもちろん必要ですが、それだけでは、トレーナーとしてクライアントの目標を叶える事は難しいんですよね。

ダイエットの正しい方法を知ったからといって、皆が痩せられる訳ではありませんし、筋力トレーニングの正しい方法を知ったからといって、皆が皆、寒い日にジムに行ってトレーニングをする訳でもありません。

その為、心のことや社会のことなどを含めて、学び、経験をしていくことが、重要になります。

それと同時に、一言でパーソナルトレーナーと言っても、時代と共にかなり変化をしてきたことを感じますので、本日はそちらについて綴っていこうと思います。

昔のパーソナルトレーナーは筋力トレーニングを指導する人⁈

私がフィットネスインストラクター&トレーナーになったのは約17年前ですが、この頃はパーソナルトレーナーという存在自体がまだまだ少なく、大半は大手フィットネスクラブと業務委託契約を結び、活動をしていました。

そして、その中でも多くのトレーナーは、機能解剖学と運動生理学を学び、筋力トレーニングやストレッチ、有酸素運動のトレーニング法などについて学び、筋力トレーニングのプログラムを作成し、トレーニングのやり方をお伝えしたり、ストレッチを行ったりといったことが大半だったかと思います。

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そこから2~3年経ち、2007年頃になると、加圧トレーニングやスロートレーニングなどがブームになり、如何に「効かせるか」や如何に「痩せられるか」がポイント。

100~200万円する加圧の資格や器具を導入しても、数か月でペイ出来るくらいに加圧トレーニングの指導が出来るトレーナーさんは人気があったかと。

iphone(スマホ)の登場と生活習慣の変化

日本では異常な普及率を誇るiphoneが日本に登場をしたのが、2008年の11月だったかと思いますが、そこから数年での爆発的な普及と大きな生活習慣の変化と共に、パーソナルトレーナーに求められることが変化してきた様に感じています。

スマートフォンの特徴として、1人が1台持つ情報端末であることが挙げられる。通信利用動向調査を基に、個人のスマートフォンの保有率の推移2をみると、2011年に14.6%であったものが、2016年には56.8%と5年間で4倍に上昇している ~総務省 平成29年版 通信白書よりhttps://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/html/nc111110.html ~

実際、上記の総務省の通信白書を見ても、2011年に14.6%だったスマートフォンの保有率が、5年間で4倍の56.8%まで拡大をしています。

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「スマホ首」などの造語が生まれる様に、スマートフォンをはじめとしたデジタルデバイスの普及に伴い、いわゆる「不定愁訴の改善」を求める方が、パーソナルトレーニングにおいて増えてきた様に感じます。

ただ、厚生労働省の「国民生活基礎調査」における「世帯員の健康状況」を見ると、スマートフォンが普及をする前から、腰痛や肩コリで悩んでいる人の数は大きな変化が無く、以前から悩んでいる方が多いんですよね。

2007年 男性:腰痛87.4、肩こり61.0、女性:腰痛117.9、肩こり131.1

2016年 男性:腰痛92.2、肩こり60.2、女性:腰痛118.2、肩こり125.0

~国民生活基礎調査 健康に対する世帯員の健康状況 平成19年、平成28年より~


6歳以上の者(入院者は除く。)について、健康意識の構成割合をみると、自分の健康を「よいと思っている者」(「よい」と「まあよい」をあわせた者)は35.8%となっており、「ふつう」43.3%、「あまりよくない」11.2%、「よくない」1.8%となっている。自分の健康を「よいと思っている者」を性別にみると、男37.8%、女34.0%となっている。
6歳以上の者(入院者は除く。)について、健康意識の構成割合をみると、自分の健康を「よいと思っている」(「よい」と「まあよい」をあわせた者)は 38.5%となっており、「ふつう」46.9%、「あまりよくない」11.5%、「よくない」1.9%となっている。自分の健康を「よいと思っている」を性別にみると、男 40.3%、女 36.9%となっている。

健康に対する主観も上記の様に大きな変化が無い為、生活習慣の変化によって、腰痛、肩こりが増加をしていったというよりは、以下の4つの要因が大きいのではないかと考えます。

1、スマートフォンにより情報へのアクセスが容易になった

2,メディアなどを通じてパーソナルトレーナーという存在の認知が増加をした

3,スマートフォンの普及やそれに伴うサービスの普及により、パーソナルジムやスタジオの出店コスト、運営コストが減り、パーソナルジムやスタジオの数が一気に増えたことで、パーソナルトレーニングというサービスが首都圏を中心に身近になった

4、不定愁訴などに対する情報発信をするトレーナーが増えたことによって、トレーナーの認知が筋力トレーニングを指導する人から変化をした

そして、こうした不定愁訴の改善が求められるのに伴い、2010年頃からピラティスなどのボディワークがトレーナーにも広まっていく訳ですが、予想以上に長くなりそうなので、続きはまた明日!

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