2024年10月実施 第3回東大本番レベル模試 スタッフによる所感【英語】
全体概観:標準
歴史や社会問題について知識があると少し読みやすい文章もあり、単に文法や単語を知っているというだけでなく、幅広い興味や情報収集が活きる問題だったと思います。特別に時間をかける必要はありませんが、世間・世界で話題になっている話題にはアンテナを張っておきたいですね。受験勉強という面では、夏も過ぎ入試本番の気配が強くなってくる頃ですから、基本事項の補強とともに、効率のいい時間配分や取り組む大問の順番などのテクニックも確認しておきましょう。
1A:やや難
文章の構成が「主張+説明」という標準的な形からやや崩れていることと、ところどころに出てくる見慣れない単語のために、典型的な問題と比べてかなり取り組みづらいと思います。字数制限については、イントロである第1段落の内容をいかに縮める(あるいは最後の手段として全く書かない)かがポイントです。
1B:標準
書き出しがいかにもエッセイらしいため、読み始めた時には身構えてしまうかもしれませんが、内容は普通の論説文です。文章の内容理解はもちろんのこと、前後の文とのつながりも把握する必要がありますが、今までに訓練を積んできた人であれば難しい問題ではありません。
2A:標準
大学入試改革であったりAI技術の発展であったり、さまざまな場面で見かけるテーマですから、受験生であれば予め自分なりの答えを持っておきたい問題だと思います。受験勉強を通じて、知識を記憶・理解していないと取り組めない問題にはよく触れてきたでしょうから、そのような体験を論拠にするのもいいでしょう。
2B:やや易
与えられた日本語文の構造がわかりやすいため、譲歩や”not~ but~”といった構文を使うことには直ちに思い至るでしょう。ポイントは「漏れる」や「踏まえる」など、日本語としては便利だけれども逐語訳できない単語です。しかし今回は、平易な表現に言い換えやすいものが多かったかと思います。
3 (A):標準 (B):標準 (C):標準
初めて触れるテーマについて聴解するわけですから、内容全てを理解することは難しいです。設問を予め読んでおき、注意を注ぐ場所を絞るのがポイントです。
4A:標準
文法や語法の間違いのほか、文単体としての誤りはないが内容が文章にそぐわないというものもあり、
短時間で正解するのが大変な問題です。下線のない文については意味をざっと理解して速読し、下線部に注力すると良いでしょう。
4B:標準
(イ) (ウ)の代名詞の指示内容は直前の文を理解すれば容易にわかります。しかし文章全体の意味の把握をしようとするとなかなか難しいと思います。文章の意味が完全には分からなくても問題に答えられますから、うまく対応しましょう。
5:標準
自分の出自を筆者ほど意識して生きてきた受験生は少ないでしょうし、それゆえ自分の体験に引き付けて読解するのも難しいでしょう。しかし問い自体はそこまで込み入ったものではないため、十分な時間を確保できれば答えられただろうと思います。熟語表現を点検するとともに、この問題に十分な時間を確保できるような時間配分であったかを見直しましょう。
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