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わたしの東大受験物語

はじめに

 みなさんこんにちは。そして初めまして!東大特進コースのスタッフで、東京大学文科二類1年の小川 雄大(おがわ ゆうだい)と申します。
 私は、神奈川県の平塚生まれ平塚育ちで、平塚中等教育学校という県立の中高一貫校に通っていました。最寄りの平塚駅から東大の駒場キャンパスまでは1~1.5時間ほどですが、今はラグビー部のために大学の近くで一人暮らしをしています!今回は、そんな僕の東大受験への道のりを軽く振り返っていこうと思います。あまり身構えずに、良ければ最後まで読んでいってください!!

高1

 高1の1年間は、のちの受験生活を送るうえで、モチベーションという観点から非常に重要な期間でした。当時の僕は、学年別の模試で東大がC判定前後と、無茶苦茶優秀というわけではありませんでした。そのため、「こんな自分が本当に東大を目指してよいのか。まだ良い判定の出ている他の大学を目指したほうがましなのではないか」という悩みがかなりありました。しかし、各大学について調べていくうちに東大に魅了され、東大への愛が強まっていき、ついには「東大以外の大学に行くのは渋い…」とまで思うほどになりなした。この早い段階で自分が東大を目指す理由、東大でなければならない理由を明確にできたことで、その後モチベーションを維持しやすくなりました。
 勉強面では、勉強習慣をつけることを意識し始めました。とはいっても、まだまだ高校1年生ですので、部活や学校行事、友達との時間は大切にしつつ、今まではダラダラしているだけだった空き時間に勉強を始めたという程度です(笑)ですが、早い時期から受験勉強を始めたことでライバルたちにリードを取ることができたと確信しています。(高1の1月に東大本番レベル模試を受けて(当時はまだ高3・高2の区分がなかった)惨敗したのはまた別のお話…)

高2

 始めの自己紹介の欄で「ひ、平塚中等???どこ??」となった方もいるかもしれません。そうです。僕の母校は有名な超進学校とは遠い存在でした。(実際、東大入学後、神奈川の高校出身の人たちに聞いても知ってる人は少数派でした(´;ω;`)ウゥゥ)「周りの超進学校の人たちはどれくらい地頭がいいのだろうか」などと、不安になることも多かったのですが、そんな中で僕の編み出した解決策はこれでした。そうだ。勉強始めている人の少ない高2のうちに圧倒的な差をつけておこう。
 
そんなこんなで、僕の高2の時期の目標は高3に交じって模試でA判定を取るというものになりました。こんな無謀にも思える目標を達成するために、以下の二点を意識して勉強をしていました。
①受験生より質の高い勉強をする
 
放課後は東進のにこもりスマホは触らずに、勉強モードにスイッチを切り替えていました。眠い時は無理して勉強せず、仮眠をとって頭をリフレッシュしてから勉強を再開するなど工夫していました。勉強の質の高さは高3になってからもこだわり続けたところで、健康を保ちながら寝不足の中やるべきことが多すぎてくたくたになっている人たちとは比にならないくらい効率よく勉強できました。
②毎日の生活をルーティン化する
 
部活がある日とない日それぞれ一日の大まかなスケジュールをたててルーティン化していました。これによって、無駄に夜更かししたり、気分で自習室に行かずに帰宅したり、何の勉強をするのかで迷ったりすることも格段と少なくなり、勉強量を安定して確保することができました。
 
 結果的にはあと数歩のところで目標達成とはなりませんでしたが、高2の1年間で作り上げたアドバンテージが東大現役合格への大きな追い風となりました。

高3(共テまで)

 高2のころに頑張ったおかげで基礎力のついていた僕は、高3の時期は問題演習を軸に勉強していました。毎週・毎月の目標問題演習数をある程度決めて(夏休みは、東大過去問全教科2年分/週)残りの時間を弱点克服に充てるという形でした。
 ここで一番苦労した科目が世界史でした。分厚い教科書に、無限に続くのではないかと思われた用語の数々…(とくにルネサンスの文化史がさっぱりだった)もうある程度は捨てようかとも思ったほどです。ですが、東大の過去問を解きながら、分からないところやあやふやなところは図表や教科書を読みこむという作業を繰り返していくうちに(この過程では荒巻豊志先生の授業の助けを大いに受けました)、7月より8月、8月より9月と徐々に点と点がつながるように世界史の知識が頭の中で整理されていました。社会科目は現役生にとってネックとなるところではありますが、やればしっかりと点数となって帰ってきます。簡単には投げ出さず、明日の自分を信じてコツコツと積み上げていってください!!
 さて、気になる人も多いであろう共テの勉強ですが、私は理科基礎を10月、それ以外の教科は12月から本格的な勉強を始め、12月に関しては共テ:二次=9:1くらいの比率で勉強していました。よく、「東大は二次の比率が高いので共テ対策は最小限で良い」という人がいます。東大専願の人にとってはそれでいいと思いますが、浪人ができる環境になかった僕の場合は、併願校の早稲田や上智を共テ利用でパスしたいと考えていたので、かなり本腰を入れて共テ対策をしました。この方針には賛否両論があるとは思いますが、僕自身は共通テストで高得点を取り、早稲田の政治経済学部に合格することができたおかげで、精神的余裕をもって2月の二次試験に臨めたため、これで良かったのだと思っています。

共通テスト

 遂に年も明けて共通テスト本番の1月になりました。1月は共通テストの過去問や各予備校から出されている共通テストの予想問題パックを使ったセット演習をして、最終調整に全力を尽くしました。そして迎えた共テ本番。人生初の大学入試に関わる試験だったこともあり、最善を尽くすために以下の3点を意識しました。
①前日はいつもより1時間早く寝る
 人生がかかった共通テストの前夜は、予想以上に心臓がバクバクになって寝つきが悪くなってしまいます。そのため、睡眠不足に陥らないようにするため、いつもより1時間布団に入るようにしました。(それでも当日は寝不足気味だったけど…)基本的なことですが、だからこそ軽視することなく実行してほしいです。
②各教科の間の休み時間は校舎の外に出る
 
共テの試験の間は想像以上に長く、退屈なものです。それなのに教室の空気はこもっていて椅子も硬くて、なかなか快適とはいいがたい環境でした。僕は教科ごとに気持ちを入れ替えて、前の教科を引きずりたくないタイプだったので、休み時間になると大好きなあいみょんの曲を聴きながら外を散歩していました。すると心も体もリフレッシュ出来て、さらに音楽の効果で気持ちもノリノリのまま次の教科に臨めました。
 さらに、昼休みにはちょうど陽の当たる良い感じの芝生があったので、そこにバスタオルを引いて、フードで目を覆って昼寝もしました。ぽかぽかの中の昼寝で脳をリフレッシュすることで、次の国語と英語でも集中力を切らすことなく立ち向かうことができました。周りから変な目で見られるリスクは高いですが、余裕があればレジャーシート類とアイマスクを持っていくことを強くおすすめします。
③休み時間に友達に出来を聞かれたら全教科「余裕W満点だったわ」と返す
 
試験を受けると、どうしても人は周りの出来を聞くことで自分の手ごたえを正当化したくなるものです。ですが、試験の合間に前の教科の振り返りをすることは、時間の無駄だし、想定外のミスが見つかってメンタルを不安定にしかねない危険な行為でもあります。そのため、僕は友達から出来を聞かれると常にこのように返答していました。もちろん、事前に同じ学校の友達にはそう返答する旨は伝えていましたが(笑)このように自己暗示化のように「満点だった」と口に出していると根拠のない自信が湧いてきて、いいメンタル状態を作る上でまさに一石二鳥!とても良かったです。

東大までの1か月強

 東大本番までは、とにかく体調第一に行動しました。東大本番の日と同じ起床・就寝時間にしてリズムを合わせるのはもちろんのこと、入浴や運動(ジョギング)の時間を十分に取るなど、勉強量を抑えてでも体調管理を意識しました。勉強面では、本番で最高のパフォーマンスを発揮するための調整に焦点を当てて、東大型の問題を本番と同じ時間に、ネットで見つけた本番と同じ解答用紙で解くというトレーニングを繰り返していました。これによって、自分に適した休み時間の過ごし方など、本番での最適な立ち回りを確立することができ、余裕をもって受験当日を迎えられました。

いよいよ東大受験

 受験当日は、「東大なんて受ければ受かる大学だ」という謎の自信でメンタルを武装し、楽しむ気持ちで駒場キャンパスに向かいました。この謎の自信による根拠のない余裕があったおかげで、最初の数学で0完をかましてしまっても、それを引きずらずに試験を乗り越えることができました。
 一つ注意が必要なこととしては、会場にもよりますが東大はトイレ以外はボロイということです。僕が受験した駒場の7号館は、解答用紙を縦に置けないくらい狭い机と、プラスチック製の椅子という、これまで模試や試験を受けてきた中で最悪ともいえる環境でした。そのため、座布団や防寒具などのアイテムを用意しておくと、環境の悪さの影響を最小限に抑えて最大限の力を発揮できるかと思います。

合格発表後の手続き

 無事に合格できたとしても、いつまでも浮かれている暇はありません。油断は禁物です。ここから非常に煩雑な入学手続きが待ってます。高校生最後の時間を楽しく遊んで過ごしたいとは思いますが、手続きのための時間をしっかりと確保しておきましょう。そうして、発狂したくなるほど面倒な手続きを終えるといよいよ、待ちに待った東大生の仲間入りです。テント列にプレオリ、オリ合宿と楽しいイベントが目白押しになります。あとは新大学生生活を楽しみましょう!

最後に

 ここまで読んでくれてありがとうございました!少しでも受験生の皆さんのお役に立てたら幸いです。受験生活を乗り越えて、東大でお会いしましょう!!

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