💝とことんユーミン💝 NO SIDE

こんばんは。
梅雨明けした途端の猛暑の日々。
体調崩してしてしまいますよね。
そんな時にお届けするのは、
1984年12月1日にリリースされた
16枚目のオリジナルアルバム　
『NO SIDE』です。
タイトルのNO　SIDEはラクビーの「試合終了」を指す用語。
テーマは「Watch me」でした。

1984年7月にママになった私が最初のクリスマスを迎えた頃、
このアルバムが届きました。
子育てに没頭すると音楽を聴く余裕もなかったので、
リアルに聞いて思い出より、
少し後になってから味わっと思います。

ヒプノシス考案のYとMとIを合成した
ユーミンマークはビデオ「コンパートメント」から使われ、
このアルバムでは前面に押し出されています。

1 SALAAM MOUSSON SALAAM AFRIQUE

モンスーンは「季節風」の意。由来は季節を意味するアラビア語「mausim」である。季節によって吹き分ける大規模な風のことで、日本では、冬に北西シベリアから吹き、中部山岳地帯に雪をもたらし、夏に南東の太平洋から吹いて、南の暑さと夕立をもたらす。また、東南アジアにおいては、「モンスーン」は米作に必要な水をもたらす雨季の事を指す言葉でもある。アフリカでは雨季において大規模なスコールをもたらし、巨大な森林を育てる。いわば、生命に欠かせない「雨」を運んで来るものが「モンスーン」である。
　この曲はユーミンが雨の日、窓についた雨の水滴を見ているうちにできたそうである。以下はあくまで筆者の想像である。地球誕生以来、まだ生命というものが存在しなかった時から、季節風というものはあり、何もない地表に雨をもたらし、それは数億年の間、ただ、繰り返された。やがて火山活動や大気の放電現象（雷）、そして絶え間無い季節風による大気の循環の結果、海は生命の素となる巨大な有機物のスープとなり、その自然のゆりかごから生命は誕生した。そして、数十億年後、大地を支配している我々人類の日々の営みにも季節風のもたらす雨というものは欠かす事ができない。
　この雨粒はどこの海にあった水で、また蒸発し、雲となってどこに雨として降るのか、そう考えると、一粒の雨にもその中に巨大な歴史が秘められている。こんな風に雨粒を見ていたユーミンの心の中に地球４５億年の歴史が駆け巡ったのではないか。そしてこのスケールの大きな曲は誕生した。　
　　　「サラーム！　モンスーン　　永遠に　くりかえす罪を許してくれる」　　　　
　数十億年繰り返された水と風の循環は、人間の短い生命から見れば、まさに「永遠」である。ちなみにサラーム！は、もともとはイスラム教徒の挨拶の言葉である。　
「天は大地にそそぎ　大地は天に溶け　私はうでをひろげ　世界抱きしめる」

以上　
「ブルカニロ博士の研究室」から引用させていただきました。
この研究室すごいです。リスペクトです❤️

2 ノーサイド

【２０１３年１２月１日松任谷由実、国立競技場で「ノーサイド」熱唱という見出しのニュースを覚えていらっしゃると思います。

２０２０年の東京五輪に向けた改修工事を控えた国立競技場。数々の名勝負を繰り広げてきた大学ラグビーの早大対明大も、この年が改修前の国立競技場では最後となった。試合終了後に「さよなら国立セレモニー」が行われ、両校のエール交換に続いてユーミンが登場した。

と記事にはあります。

ここでクイズです。
歌が誕生するモデルとなった試合でゴールキックがそれて天理高校に敗北した高校の名前をお答えください。

大分舞鶴高校でした。めちゃくちゃ早い回答でした。
大分出身のTSさん、貴重な情報もありがとうございました。

さて伝説の名勝負について
2014年4月28日サンスポの記事をご紹介します。

場内にユーミンの歌声も響いた。全国高校ラグビーの歴史に残る名勝負といわれる、１９８４年１月の決勝で戦った天理（奈良）と大分舞鶴（大分）の当時の部員らが２７日、決勝が行われた花園ラグビー場で３０年ぶりに再戦。大分舞鶴が４１－２２で雪辱を果たした。
　３０年前は天理が１８－１６で５度目の優勝。終了間際に大分舞鶴がトライを挙げ２点差に迫り、決まれば両校優勝となるゴールキックがわずかに左に外れた。劇的な幕切れでシンガー・ソングライター松任谷由実の名曲「ノーサイド」のモデルになったといわれている。
　このキックを蹴った大分舞鶴元主将の福浦孝二さん（４８）は「試合のリベンジは十分させてもらった」と笑顔。試合後に当時と同じ角度からのキックに挑戦し、再びゴール左へそれると「入れる気満々だったけど」と頭をかいた。
　天理の主将だった津彼幸司さん（４８）は、「ここに来ると３０年ぶりとは思えない。みんな仲間」と感慨深げ。福浦さんも「（天理と）１つのチームになれた試合。還暦になったら大分でもう１度やりたい」と、敵味方を越えた友情が誇らしげだった。

この試合を見ていたユーミンは「すごい！感動した！」
と心を揺さぶらただけで終わらず、
こんな素敵な歌に仕上げて行くのですね。

主人公はラグビーに青春をかけた少年ではなく、
ラグビーに青春をかけた少年に恋することに
青春をかける少女です。
恋人にとっての最後の試合を見にきている
主人公はドキドキです。
彼のキックに全てがかかっているこの瞬間、
祈りを捧げ彼を見つめ、
そのゴールが逸れた瞬間、
彼女は恋愛の勝者になりました。
責任を感じて失意のどん底にいる彼を
見守って待っているのは私だけ。

「人々がみんな立ち去っても私、ここにいるは」

なんという充実感、陶酔感　
少年と少女の物語はここから始まるのでしょうね。
と、支えるのが好きな私は大いに納得してしまうのです。

3 DOWNTOWN BOY

さてここで酒井順子さんの「ユーミンの罪」を引用します。

酒井さんは【NO　SIDE 】に『恋愛格差と上から目線」
というサブタイトルをつけていてこれはとても面白いと思いました。

この歌はビリー・ジョエルのヒット曲“Uptown Girl”に対する
オマージュのような存在。
山の手のお嬢様と下町の男の子の交際が、歌のモチーフです。
今で言うなら、この交際は「格差恋愛」なのです。（略）
この時代の女性の多くは、結婚による階級上昇を望んでいました。
つまり、結婚することによって、
今よりも上の生活レベルを手に入れようとしたのであり、
それが「三高」といった言葉につながったのです。
しかし、恵まれた階級に属している主人公の女性は、
経済的充実感をすでに得ているため、
交際相手の経済状況に対してガツガツしていません。
それよりも

「あんなにナィーブなひとには
それまで会ったことなかった私」

「工場裏の夕陽の空地
二人は愛を誓い合った」
という下町というエキゾチシズムに心を掴まれたのです。
言うならばダウンタウンボーイは、彼女にとっての「珍味」でした。（略）
山の手お嬢様である彼女は「工場裏の夕陽の空地」などという野蛮な場所で
逢引をしたことによって、
気持ちが大いに盛り上がりました。

恋が壊れる前には
「気まずいことがおこっても
私をあきらめないでね」と、
そして恋崩壊の後は、

どこかで恋をしてるなら
今度はあきらめないでね※

と当然のように上からの目線。
「珍味もたまにはいいけれど、やっぱり白いご飯が安心するわね」
と言うようです。

違う文化圏に属する男女が出会って交際したものの、
異文化交流がうまくいかずに破綻した、と言うこの歌。
そしてこのような経験は、誰しもがしているのではないでしょうか。
「違いを乗り越えている自分達」と酔っていたのに
次第に「やっぱり駄目だ」となる、
その体験をした全ての人々に、この歌は訴える。

はい、まさにその通りでした。
横浜の高台から下町浅草の商家に嫁ぎ、
後継の男の子を産んだばかりの私には
ピンポイントな歌でした。
しかし、諦めずに果敢に下町で生きて行く覚悟もしていた時。
懐かしく思えるのは、今が幸せだからこそです。

18才で街中に流れていたDown Town Boyをよく聞いていたカヨちゃんから出来事というよりその頃の風景を思い出しますというメッセージいただきました。ありがとうございます

ここで、思い切りオーソドックスなクイズです。
BLIZZARDは1987年のある映画の劇中歌に使われました。
映画のタイトルをお答えください。

Kさん、ちゃんとプロフ写真に答えがありました。

4 BLIZZARD

さてBlizzardです。

広大な雪景色を感じさせる壮大なサウンドと
キレの良いベースラインが特徴的なこの曲は、
1984年発売のアルバム『NO SIDE』に収録され、
1987年公開の映画『私をスキーに連れてって』の
劇中歌に採用されました。
“Blizzard“とは、雪山での吹雪のことですね。

突然の吹雪がスキーを楽しむ恋人に襲いかかります。

しかし主人公は自分たちを周りの世界から
切り離して孤立させ、
彼女はなんともロマンティックなものに感じます。

「二人きりで挑む一面真っ白の世界」
というなんともドラマチックな状況設定。


ブリザードの中の２人は、
不安な気持ちの中でふもとを
目指して山を駆け下り始めます。

少し離れればもう見えなくなってしまうような悪天候の中
「あなた」の背中を追いかけるようについていく主人公。


ユーミンはその状況を、
曇りの晴れない不安感の中で想いを募らせるという、
恋愛に悩む女性の心理像を描き切ります。

心情と状況をマッチさせることで、
歌詞に臨場感と説得力を生んでいます。
SUR F＆SNOW 苗場の定番曲です。
やはり盛り上がりますよね。

ここでユーミンファン倶楽部とことんユーミンルームのルールを説明していただきます。
よろしくお願いします。

では次の二曲
最初は一緒に暮らそうからクイズです。
この曲の舞台はどこですか？
二子玉川にある「玉川高島屋SCソニープラザ」現在はプラザです。

破れた恋の繕し方教えますは2008年にある大物歌手がカヴァーしています。
お名前をお答えください。
小林幸子さんです。

5 一緒に暮らそう

一緒に暮らそう　
これから二人で生活を始めるという
幸せ100％の胸踊るメロディですね。
ピアノの音が軽快で踊るときめく心がつたわってくるようです。
年末の賑やかな二子玉の活気が伝わってきます。

6 破れた恋の繕し方教えます

破れた恋の繕し方教えます
この曲大好きなんですよ。
アブダカダブラの呪文いいですね。
ここまでの曲にない雰囲気で黒魔術っていうか、
魔女っぽい怪しさがなんとも言えず好きです。
｢悲しき Midnight 白く冷たい Moonlight｣の言い回しが
韻を踏んでて良いでしょ！

7 午前4時の電話

午前4時の電話
今なら午前4時はぱっと電話取っちゃいます。
早起きだからね。
でも若い時だったら相当迷惑な時間ですよね。
別れた恋人からかかってきた明け方の甘い電話。
未練あって切ない感じで、
今は一人暮らしって思わせますね。
SNSがなかった時代の電話にまつわる
恋愛ソングと言えるかも。
蒼い朝って言葉がいいですね。

8 木枯らしのダイアリー

木枯らしのダイアリー

とにかく詩が秀逸です

あなたのいないはじめての冬が空を覆った
眠っているあいだに

オーバーを着て 一日きままに街を歩く
想い出と腕をくみ

思い出と腕をくみ　という言葉にハマりました。
午前4時の電話と、
木枯らしのダイアリー二曲続くと、
別れてしまったけれど、
今でも心のこりの恋人のことが
気になって仕方ない女心が切なすぎますね。

ねえ、元気でいるの？
今どうしてるの？好きな人はできたの？
喧嘩していたことさえ懐かしい思い。
昔の日記を読むのには、暑い夏より
やはり木枯らしの頃ですね。

日記といえば、私は断捨離した時、
全ての日記を捨てました。
燃やすこともできないので、
バラバラにカットして、
燃えるゴミとして出しました。
私がいなくなった後、
誰かが私の日記を読むことは
絶対にあってはいけないと思ったからです。
あなたは日記をどうしてますか？

9 SHANGRILAをめざせ

シャングリラ
(出典「SHANGRILAをめざせ」アルバム「ＮＯ　ＳＩＤＥ」）
ジェームス・ヒルトン（（1900～1954）代表作「チップス先生さようなら」）の小説「LOST HORIZON」(1933年)に登場する仏教の一派ラマ教（チベット仏教）による伝説上の理想郷の名前。ヒマラヤの奥地にあると伝えられている。「SHANGRILAをめざせ」の歌詞の中にも「さあ　Lost　Horizon」の語句が見える

「ブルカニロ博士の研究室」より引用させていただきました。

さあ イマジネーション　の呼びかけで始ま
ノリの良い曲ですね。
一緒に冒険の旅に出たくなります。

SHANGRILAといえば
のちにコンサートツアーのタイトルとなりました。
ほんとにすごかったですね。

ちなみに1984年には
『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』が制作されて、
未知の伝説の国への憧れもあったのでしょうか
世の中はアドベンチャーブームになっていました。

「サーカスやアーティスティックスイミング、フィギュアスケートと一体化したコンサートを作りたい。」との発案で開催された、松任谷由実が行った、世界でも類を見ないコンサートツアー。実際には「コンサート」とも、「ミュージカル」とも、「サーカス（アーティスティックスイミング、フィギュアスケート）」とも違う、一つのジャンルでは形容することが出来ない内容になった。それゆえチケットも通常のツアーに比べて高額で、1万円は優に超えていた。反面、通常のツアーのような年齢制限（6歳未満入場禁止）はなかった。
1999年6月12日に初公演を行い、その後4年後に「SHANGRILA II」、8年後に「SHANGRILA III」が行われた。なお、4年ごとに行われていた公演も、松任谷正隆より「これを超えるシャングリラ公演は、もう出来ない。」という見解により、2007年9月17日の公演を持って、シャングリラ公演が完結した。

時代は聞かせるコンサートから
観せるコンサートへと変わっていくのでした。

10 ノーサイド・夏〜空耳のホイッスル

さて、最後の曲はノーサイド・夏〜空耳のホイッスル
酒井さんはこう書いています。

ユーミンがデビュー当時から抱き続け、「REINCARNATION」の辺りからさらに色こくなっているのは、「永遠」への挑戦姿勢。
一方で永遠を歌いながら」、もう一方で青春の無常観を歌うが故に、
両者ともが際立つのです。
　このアルバムの最後の曲は「ノーサイド・夏〜空耳のホイッスル」
「ノーサイド 」のアンサーソング的な存在でしょう。
この歌において、「真夏の高原でのつらい合宿を思わせる歌詞の後に続くのは

「いつの日か老人は佇む
遠い日の仲間の呼ぶ声と
空耳のあのホイッスル」
という歌詞。夏のグラウンドで楕円のボールを追っていた少年はやがて、
老人になってしまうのです。

GLORIA GLORIA
という言葉も入り、宗教曲のように荘厳なこの歌のテーマは、
「終末」なのだと私は思う。期間限定の輝きへの礼賛と、
やがてくる終末。
一枚のアルバムの中で両者を同時に見せる「NO SIDE」は
そういえばタイトル自体の意味も「おしまい」ということ。
それはとてつもなく明るく、そして恐ろしいほどの暗さを持つアルバムなのです。

ちなみにGLORIA とは神に栄光という意味です。
この言葉が入っている曲はこれだけでしょうか、
調べないとね。


いかがでしたでしょうか。10曲　45分5秒でした。

小林幸子さんの歌う
「破れた恋の繕し方教えます」
は圧巻でした！ぜひ聞いてみてください。
spotifyです！

私は今、窓を全て覆い光を塞いで、
28度の省エネエアコンにして、
書いています。

この夏、この暑い夏、
週末にはオリンピック、
パラオリンピックが無観客で開催されます。
コロナ感染がないように、それにも増して
熱中症で倒れませんようにと祈ります。

♬あさこちゃんタイム　“DOWNTOWN BOY“

♬シュンミン　リクエストタイム

真夏の夜の夢
一緒に暮らそう
ノーサイド
DOWNTOWN BOY
1920

#ユーミン   #clubhouse #とことんユーミン
#ノーサイド
#NO  SIDE