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📙ローラとアンの子育て物語📙

先日、紅葉坂をトコトコ登って
神奈川県立図書館に行ってきました。

そこで本を眺めていましたら
パッとこの緑いろに表紙が目に入ってきました。


まえがき

これから『大草原の小さな家』『赤毛のアン』というベストセラー小説を書いた、ローラ・インガルス・ワイルダーとルーシー・モード・モンゴメリについて語ってゆきます。二人の作品は、ジャンルとしては児童書、少年少女のための文学をいった分類がされています。
 しかしこれらの作品を子供であった昔から、還暦間近になる今でもずっと好きだった私としては、「大人ではなく児童が楽しむ子供向けの物語」というのも違う気がするし、「子供が主人公で子供の視点から描かれた物語」というのも違う気がしているのです。
『大草原の小さな家』は、西部開拓の時代で、幼い子供たちを苦労しながら育てる若い夫婦の話ではないか?『赤毛のアン』は、ちょっと風変わりな孤児を引き取ることになった中年の兄と妹の子育て奮闘記ではないか?と思うのです。
 これらの「保護者」が物語の本当に「主人公」だ、というつもりはありません。しかしこれらの物語はローラやアンの視点からすべて一人称で書かれているわけでもないし、我々読者は物語に出てくる子供が主人公になっていても、その子供たちの視点で読むと同時に、保護者の視点でも読んでいるのです。
 そういった意味で他の例を挙げると、間違いなく「子供向けの児童書」である中川季枝子さんんの『いやいやえん』を考えてみましょう。私の娘は三歳のときにこの本を読んでいました。主人公のしげるちゃんよりも年下です。それでも娘は、「しげるちゃんは困ったものだねえ」と保護者のように、傍から見る立場で読んでいました。この物語は親の視点から描かれてはいませんが、娘は同世代の主人公に感情移入することはなく、「困った少年にはどう考え、どう対処したらいいのか」という「大人の立場」で読んでいたのです。そこに文学作品を味わうことに奥深い面白さがあると思いませんか。
 というわけで、これから世界中で読まれてきた、日本でも例外なく大人気であり続けてきた二人の作品について、少し大人の視点から語ってゆくことにしましょう。脱線、時代背景の説明やうんちくに走ったりもしますが、基本的には親子の物語、特に「母と娘の関係」を中心に、それぞれの「子育て物語」を語っていきます。

第一部 ローラの子育て物語

「小さな家」シリーズの誕生
子供向けになった「小さな家」シリーズ
「小さな家」シリーズの脚色
「小さな家」シリーズの文化的価値
学校でのトラブル
町での流行
髪と服装
ローラと仕事
ローラの結婚
西部開拓史の背景
プロテスタント的禁欲と資本主義
自由と独立
リバタリアニズム
土地の所有
ホームステッド法
農業と副業による現金収入
ローラの結婚生活とその後
ローズとローラ、母と娘のバトルから「小さな家」シリーズの執筆

第二部 アンの子育て物語

『赤毛のアン』
マリラの物語
各章に終わりに注目
小説の構造
語りの手法
『アン』という作品の全体構造
マリラはアンを通じて人生を取り戻す
「アン」シリーズその後の作品
『グリーン・ゲイブルズのアン』の位置づけ
モンゴメリの作品:三つの分類
モンゴメリの描く人物
その後のマリラ
アンの子育て
ブライス一家と戦争
『ブライス家が話に出てくる』
モンゴメリ最後のメッセージ

大草原の小さな家

著者の福田二郎先生は1962年生まれ。
私より6つ年下なので、
テレビ「大草原の小さな家」はタイムリーだったと思います。


ローラの娘ローズは成功した作家で、母ローラに開拓時代の思い出を書くように薦め、ローラは60歳を過ぎてから、本格的に小説を書き始め、自伝である“Pionner Girl ”を執筆しました。




日本で一番最初に翻訳されたのが「長い冬」です。翻訳者は文化学院創始者西村伊作の長女石田アヤでした。終戦後4年で世に出されたこの物語は戦争という長い冬が終わった喜びに満ちた日本人の気持ちに合致しましたが、シリーズが恩地三保子先生が訳され福音館から出版されたのは1970年からでした。

私が最初にローラに出会ったのは「長い冬」でした。
岩波少年少女文学全集の中の一冊で
鈴木哲子先生の訳でした。


テレビシリーズと原作は全く違います。
もし原作者が生きていらしたら
あまりの違いに驚いて腰を抜かしたかもしれませんね。

大きな森の小さな家
@ウィスコンシン州ぺピン
2013年に行きました!
終の住処 ロッキーリッジハウス  
@ミズーリ州マンスフィールド


グリンゲイブルズのアン

最初にアンに出会った後も
臆病だった私はアンの元気さについていけず、
すぐにはアンの「腹心の友」にはなれませんでした。

ギルバートの頭を石板で叩くシーンでは、びっくりして先を読めなくなったほどです。


グリンゲイブルズ
2回行きました!

そう、私はマリラの視点でアンを見ていたのです。

思春期に入ったころから
アンが好きになりました。

不幸な生い立ちにもめげずに、努力して自分の生きる道を見つけたアンに自分を重ねていったのかもしれません。


福田先生は男性のクールな視点で評論していらっしゃるなあと思いました。


アンとローラ、このお二人に「若草物語」ジョーの子育ても比べてみたいなあと思いました。

神奈川県立図書館

横浜駅西口徒歩5分、かながわ県民センターに神奈川県立図書館サービスデスクがあるのを初めて知りました。

これは便利です!

うちからも徒歩10分!


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