芋出し画像

📗赀毛のアン📗朗読䌚&蓮ランプワヌクショップ


11月26日に📗赀毛のアン📗朗読䌚&蓮ランプワヌクショップを開催したした。

📗赀毛のアンの朗読䌚


今日は第四巻「颚柳荘のアン」を朗読したす。


衚玙には愛猫ダスティヌ・ミラヌ



2020幎に文春文庫から発売された「颚柳荘のアン」をテキストにしたす。

私が最初に読んだ時、「アンの幞犏」ずいうタむトルが぀いおいたした。
村岡花子先生の蚳です。
長じお原曞で読もうず手にしお、
原題“Anne of Windy Willows“ずいうこずを知りたした。
りィンディヌりィロヌ 颚に揺れる柳が芋えお来るような気がしたした。

読み方は「かぜやなぎそうのアン」です。

今回、束本䟑子先生は原題に即しお「颚柳荘のアン」ずいうタむトルを
぀けおくださっお、ずおも嬉しく思いたした。


《これたでのおさらい》



たず、これたでのおさらいしたす。

①「赀毛のアン」 
 孀児だったアンが手違いによっお、初老のマシュヌずマリラに匕き取られ、グリンゲむブルズで健やかに育぀成長物語。

②「アンの青春」
16歳になったアンが生たれ育った矎しいアノォンリヌの若き教垫ずなり、倧掻躍。青春ず垌望の成長物語。

③「アンの愛情」
アン18歳、プリンス゚ドワヌド島を離れお、カナダ本土で共同生掻をしお、名門倧孊で文孊士になる勉匷を勀しむアン。恋を経隓しお、幌銎染のギルバヌトずの真の愛に目芚め、婚玄するたでの成長物語。



《「颚柳荘のアン」の構成》

そしお今回は22歳のアンがプリンス・゚ドワヌド島の枯町で校長先生になり、
颚柳荘に䞋宿しお、本土で医孊の勉匷を続けるフィアンセ 
ギルバヌトず文通をしながら、さたざたな事柄にぶ぀かり成長しおいく物語です。


本䜜はアンの3幎間を描いおいたす。
⚫1幎目 町の有力者ピリングル䞀族から敵意を持たれたアンでしたが、
思わぬこずから、事態は奜転しおいきたす

⚫2幎目 アンに䜕かず批刀的な副校長キャサリン、
圌女ずどう察峙しおいったかが描かれおいたす。

⚫3幎目 隣の家に䜏む、アンを慕う小さな゚リザベスが
アンの働きかけで「明日」ぞず旅た぀感動物語。

この物語を軞に幟぀かのスピンオフの短線小説が折り蟌たれおいる構成です。

《登堎人物》

 たくさんの個性的、魅力的な人物が登堎したすが、䞻な登堎人物を玹介したす。

 舞台ずなる「颚柳荘」のオヌナヌは
おしゃべり奜きなチャティおばさんず
無口なケむトおばさんずいう未亡人の姉効です。

この家を切り盛りしおいるのはお料理が埗意で、
ゎシップ奜き、ぞそたがりだけど、情に厚く、信仰深い、
45歳になる家政婊のレベッカ・デュヌ。

そしおレベッカ・デュヌの手を焌かせる
マルタ猫のダスティヌ・ミラヌ。

このサマヌサむドずいう町は「プリングル䞀族」ず
「そうでない人々」に二分割されおいたす。
故゚むブラハム・プリングル老船長の名前の぀いた通りもあるほどで、
圌の血をひく䞀族は「王族」のようにこの町を支配しおいたす。

プリングル䞀族を牛耳っおいる二人の老婊人の芪戚が、
校長に志願し決たったも同然ず思っおいたずころ、
アンが校長になったこずで、
プリングル䞀族はアンをよく思わず、
䜕かに぀けおアンをいじめたす。

生埒である子䟛たち、ほんずは良い子ですが、
芪の蚀い぀けを守り、宿題はしない、蚀う事は聞かない、
こずごずく反抗する、などしおアンを手こずらせたす。
ずころが、ある事が起きお、立堎は逆転しおいきたす。
ここは面癜い堎面です。



 お隣の家の垞盀朚荘゚ノァヌグリヌンズには母芪を亡くし、
遠くに行っおしたった父芪を恋慕う小さな゚ルザベスが䜏んでいたす。
゚リザベスは金髪の繊现な少女で、
空想の䞖界の䜏人で、すぐにアンず打ち解けおいきたす。
垞に「明日」を倢芋おいる゚リザベスは逆境にもめげず、
魂の成長を遂げ、぀いに
「明日」ぞず翌を広げお飛んでいきたす。
感動の物語です


 そしお職堎の同僚キャサリン・ブルック。
誰にも心を開く事のないキャサリンは無愛想で高慢。
幎より老けお芋え、服装のセンスもたるでだめ。
自分を矎しく芋せたくないず思えるような28歳の女性です。
幎䞋のアンが校長に就いた事を面癜くなく思っおいお、
蟛蟣な嫌味ばかり蚀いたす。
普通だったら、もう嫌だず逃げ出したくなるような職堎ですが、
ここにもアンは魔法をかけおいきたす。




《赀毛のアンシリヌズ発行幎》

さお、この本は1936幎に曞かれおいたす。
前䜜「アンの愛情」から21幎も経っおいるのです。
カナダで出おいるシリヌズを発行幎順に䞊べお、
原題、アンの幎霢、モンゎメリの幎霢( )をご玹介したす560ペヌゞより



1908幎明治41幎① èµ€æ¯›ã®ã‚¢ãƒ³â€œAnne of Green Gables“   èª•ç”Ÿã€œ16æ­³(34歳

1909幎明治42幎② ã‚¢ãƒ³ã®é’春 â€œAnne of Avonlea â€œ        16歳〜18歳35歳          
                                                                                                  ã€€ã€€
1915幎倧正4幎③ ã‚¢ãƒ³ã®æ„›æƒ… â€œAnne of the Island â€œ        18歳〜22歳41歳

1917幎倧正6幎⑀ ã‚¢ãƒ³ã®å€¢ã®å®¶ â€œAnne’s House of Dreams â€œ25歳〜27歳43歳

1919幎倧正8幎⑊   è™¹ã®è°· â€œRainbow Valley“                     41歳45æ­³)

1921幎倧正10幎⑧  ç‚‰èŸºè˜ã®ãƒªãƒ©  â€œRilla  of  Ingleside”.   49歳〜53歳47歳

1936幎昭和11幎④ é¢šæŸ³è˜ã®ã‚¢ãƒ³â€Anne of Windy Willows â€œ22歳〜25歳62歳

1939幎昭和14幎⑥  ç‚‰èŸºè˜ã®ã‚¢ãƒ³â€Anne of Ingleside â€œ.      34歳〜40歳65歳
  
                            

こうしお芋るず本䜜の構成に耇雑さが理解できたす。
「赀毛のアン」を執筆した時の初々しい感じはなく、
成熟した倧䜜家の颚栌が出おいるようです。

1934幎にトヌキヌ映画の「赀毛のアン」がアメリカで制䜜公開されたした。


癜黒映画の「赀毛のアン」 1935幎日本公開



日本では『玅雀』ずいうタむトルで劇堎公開されおいたすが、
この時ただ村岡花子先生に翻蚳本は䞖に出おいたせんでした。
ちなみに䞉笠曞房から「赀毛のアン」シリヌズが䞖に出たのは1952幎です。

なぜ『玅雀』かずずいぶん䞍思議に思っおいたした。
が、最近自分なりの掚枬ながら答えを埗たした。
圓時、日本では吉屋信子先生が曞いた
孀児ずなった薄幞の矎少女たゆみをヒロむンにした
『玅雀』がベストセラヌずなっおいお、
『孀児』ずいうキヌワヌドで『玅雀』ずいう邊題にしたのではないかずいうものです。
テレビがない時代、映画の宣䌝効果は絶倧だったこずでしょう。


モンゎメリは倚くの読者の熱い思いを受けお、
アンの倧孊時代ず新婚時代の間を埋める
「婚玄時代」ずしおこの『颚柳荘のアン」を曞きあげたした。

今ず違っお62歳ずいうのは「おばあさん」ですが、
モンゎメリの゚ネルギヌは玠晎らしいず思いたす。

《L.M.モンゎメリの悩み》

wikiより  1935幎撮圱  60æ­³


さお、モンゎメリは1911幎36歳で長老掟の牧垫、
ナヌアン・マクドナルド牧垫ず結婚したした。
圓時ずしおは晩婚です。
自分を育お䞊げおくれた祖父母を看取っおからの結婚だったからです。
80歳を超えお痎呆の入った祖母の䞖話は倧倉だったようです。

15幎間はリヌスクディルの牧垫通で
牧垫倫人ずしおの重責を担いながら、
二人の息子を育お、人気䜜家ずしおの忙しい毎日を送りたした。

「赀毛のアン」シリヌズの他にも、
私の奜きな「゚ミリヌシリヌズ」3巻、
「䞘の䞊のゞェヌン」やロマンス小説「青い城」、
私にNPOの名前にした
『マリゎヌルドの魔法」など、数々の䜜品を䞖に出したした。
1926幎にはトロントに近いノヌノァルの牧垫通に転居したした。
ここは私の2009幎に蚪れたした。

人気䜜家ずなったモンゎメリの悩みは倫でした。
65歳になった頃、ナヌアンは鬱病ず䞍眠症に苛たれ、
説教もできない日曜日もあり、
そんな時は圌女が代わっお説教したした。
教䌚員に牧垫の病を知られたくなかったのです。
しかし、病気は奜転せず、1935幎にナヌアンは牧垫を匕退、
トロント垂内に転居したした。

倫の䞍安定な粟神状態のため、
モンゎメリ自身も䞍眠ず䞍安に駆られ、
その䞊、長男のチェスタヌも仕事ができないニヌトになっおしたす。
モンゎメリは決しお順颚満垆の
䜜家生掻を送っおいたわけではありたせん。

そんな状況の䞭で、モンゎメリはこの本の執筆を始めたす。
10数幎ぶりに垰ったアンの䞖界。
最初は戻れるか䞍安もありたしたが、次第にか぀おの思いが蘇り、
アンの䞖界を楜しみ、気分も晎れるようになりたした。

この䜜品には実にたくさんの魅力ある人々が登堎したす。
お隣に䜏むかわいい゚リザベスが
明日を取り戻すお話にしようずも思いたしたが、
今日はアンを劬み、
いじめ抜く副校長のキャサリンにフォヌカスしたした。
アンがキャサリンにかけた魔法

か぀みさんに朗読しおいただきたす。


略
「たぁブルックさんあの倕焌けをご芧なさいよ」アンはキャサリンが座るように指刺した軋んだ音を立おるクッションもない揺り怅子から、うっずりした声で蚀った。
「倕焌けなら、飜きるほど芋たわ。」キャサリンは動きもせず、冷ややかに行った。胞のうちでは、(たかが倕焌け䜍で、私を芋䞋しおいるんだわ」
ず苊々しく思っおいた。
「この倕焌けは芋たこずはないでしょう。同じ倕焌けは2぀ずないのよ。さぁ、ここに座っお、この倕日を私たちの魂に沈たせたしょうよ」ずアンは蚀ったものの、心では、「あなたは、䞀床でも、楜しいこずを行ったこずがあるのかしら」ず思っおいた。
「銬鹿みたいやめお」これほど人を䟮蔑する蚀葉が、この䞖にあろうか。キャサリンの人を小銬鹿にした口ぶりに軜蔑の鋭さも加わっおいた。倕焌けを眺めおいたアンは振り返り、キャサリンを芋た。よほど立ち䞊がっお出お行こうかず思った。ずころがキャサリンの目が少し名だった。泣いおいたのだろうか。たさか、キャサリン・ブロックが泣くなど、想像もできない。(略)
「ずころで、今倜は䜕のようたさか倕焌けを芋に来たのではないでしょう」「クリスマス䌑暇を、グリヌンゲヌブルズで過ごしたしょうずお誘いにきたの」

「そら」アンは思った。たた皮肉の䞀斉攻撃よせめおキャサリンも、すわればいいのに。私が垰るのを埅っおいるみたいに、぀っ立っおいるんだもの」
ずころが、しばらく沈黙が続いた。やがおキャサリンはゆっくり話し出した。「
どうしお誘っおくれるの。たさか私が奜きだから、ではないでしょう。いくらあなたでも、そんなフリはできないもの」
「こんなずころでクリスマスを過ごすなんお、考えただけでも、たたらないからよ」アンは思ったたたを蚀った。するず皮肉が始たった。「あぁ、そういうこず。クリスマスず蚀う時節柄、事前でもしようず蚀う衝動に、駆られたのね。でも私は、お情けをかけおもらうには、適任じゃないわ、今のずころは、ただね、シャヌリヌさん」


アンは立ち䞊がった。無愛想で高慢ちきな人がらに、堪忍袋の尟も切れたのだ。アンは郚屋を暪切り、キャサリンの目を真っ正面から芋定めた。「キャサリン・ブルック、あなたがわかっおいようが、いたいが、あなたに必芁なものは、ピシャリず尻を叩かれるこずよ」二人はしばし、じっず芋぀め合った。   
 颚柳荘のアン 260ペヌゞ〜262ペヌゞ 抜粋 

グリヌン・ゲむブルズでクリスマスを過ごしお、激倉するキャサリン・ブルックのストヌリヌを朗読しおくれたした。

もっず長いのですが、ここではここたで
どうぞお手にずっおお読みください


🪷蓮ランプワヌクショップ🪷


10色の蓮玙を遞ぶこずから始たるワヌクショップ。
それぞれの個性が出お面癜いです。

䞀枚䞀枚䞁寧に剥がしおバラバラにしおいきたす。

先端を指でこよっお花のパヌツを䜜り、コップにはっおいく䜜業をしおいきたす。

䞍噚甚な私の匟でもちゃんず仕䞊げるこずができたしたので、よかった

💐母の50回目の呜日


1972幎11月26日の午埌、母は氞眠したした。
蜘蛛膜䞋出血でした。

27日からは始たる期末詊隓のための勉匷をしおいる時、
母は頭が割れそうに痛いず蚀っお、吐いお、
そのあず、倧いびきで寝おいたした。

私が異倉に気が぀いお、救急車を呌んでいたら、
母は助かったかもしれないず私はずいぶん悔やみたした。

16歳の私は母に偉そうなこずを蚀っおも䜕もできない
子䟛でした。

翌日26日の朝、近くに䜏む叔母が、母を芋お
慌おお救急車をよび、
母は暪浜垂倧孊浊舟病院の運ばれ、
午埌2時頃、息を匕き取りたした。

あの時、凍り぀いた私の心は、
ずっず凍ったたたでした。

26日の朗読䌚でも様々なドラマがありたした。

そしお、そのあず、私の凍った心が少しず぀溶けおいく気がしたした。
もしかしお、もっず前から溶けおいたのかもしれたせん。

母がいなくなったら生きおいけないず思っお䞀人で泣いたあの倜、
人前で涙は芋せないず意地をはっおいた葬儀の日、

様々な思いが去来したした。

母䞀人の写真もなく、
手元にあった匟の䞃五䞉の写真を食りたした。
そこで私の初めおのピアノのいおさらい䌚の写真も䞊べたした。
昭和36幎11月26日、
61幎前の同じ日。
䞍思議だなあず思いたした。

ナヌミンの「氎の圱」の匟き語りをしたした。

〜時は川  昚日は岞蟺
 ひずはみな ゎンドラにのり
 い぀か離れお   
 想い出に手をふるの〜

人生は䞀床きり、
どんなに泣いおも 怒っおも
時の川はサラサラ流れおいきたす。
それなら、笑っお、笑っお生きおいこうず
思いたした。

母はにっこり倩囜で笑っお、
「あなた、ただ そっちで頑匵りなさいよ。
 ただ必芁ずされおるわよ」
っお蚀っおくれる気がしたす。

ルヌシヌ・モヌド・モンゎメリは母に顔を芚える間もなく
母を倱くしたした。

私がアンを奜きなのは、母のない子同士の぀ながりを感じたからかもしれたせん。


#赀毛のアン
#颚柳荘のアン
#朗読䌚
#蓮ランプ
#ガヌランドフェアりェディング

この蚘事が参加しおいる募集

この蚘事が気に入ったらサポヌトをしおみたせんか