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「苦しかったときの話をしようか」読了。

はじめに

今回は『苦しかった時の話をしようか〜ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」〜』を手に取りました。

苦しかったときの話をしようか


この本には悩めるビジネスパーソンに向けたキャリア戦略や、価値観、生き方について著者の人生経験を元に語られています。
そしてこの本は元々、著者が娘さんに向けて書き溜めていたものが書籍化したものであり、父親から娘へ伝えたい思いが詰まった熱く温かい内容となっています。

この本から学べること
・「やりたいことが見つからない」の原因がわかる
・自分がいま認識している世界がもっと広がる
・自分がどう社会を生きていけば良いのかのヒントが見つかる

僕がこの本を読む目的
・キャリアや働くことに対する価値観を捉えなおすため
・苦しいときの自分との向き合い方や対処のしかたを知るため
・「やりたいことがない」に対する回答をできるようになるため
・この学びを友達やこれから関わる誰かの人生の役に立てるため

学びになることが多かったため、今回は個人の意見をあまり挟まない方が内容が伝わると思い、なるべく原文ママを記しました。

ぜひ読んでみてください。

(表紙の絵はそれとなく女子高生の写真を使わせていただきました)

気づき・まなび

①パースペクティブを拡げる


パースペクティブとはなにか?
本人が認識できる世界のこと。この領域を拡げることで自分の世界をより良くしていくことができる。

人間は自分が認識している範囲しか物事を把握できない。例えば資本主義社会では資本家と給料所得者に分かれていて、どうあがいても資本家が儲かるような社会構造になっていることや、資本家の稼ぐ構造がどうなっているかはそれを知らない人からすると全く想像も認識もできないというようなこと。

パースペクティブを拡げることで見える世界が変わってくる。
 

②Self Awarenessを高める


「やりたいことがない/わからない」のはなぜか?

問題の本質は外ではなく、君の内側にあるのだ。やりたいことが見つからないのは、自分の中に「軸」がないからだ。
自分の中に基準となる「軸」がなければ、やりたいことが生まれるはずも、選べるはずもない。

選択肢がたくさんあればいい訳ではない。選択肢が多かったとしても自分がどんな基準で選ぶかという軸がなければやりたいことが生まれる訳も、欲しいものを手に入れることもできない。

ではその軸をどうやって見つけるのか。

そのために必要になるのが「自分のことを知っている度合い(Self Awareness)を高めること」だと著者は伝えていました。

いわゆる自己認識のことで、日本人は総じてこのSelf Awarenessが低いそうです。自分の特徴を知り、その特徴が強みとなるような文脈(環境)で戦っていくことがキャリアの戦略だと伝えていました。

キャリア戦略とはその人の目的達成のためにその人が持っている”特徴”を認識してその特徴が強みに変わる文脈を探して泳いでいく、その勝ち筋を考えるということ。
反対に弱みに変わる文脈、つまり自分の強みが裏目に出る環境だけは不正解でこれだけは避けること。

本書では個人の強みをT / C / L の3つで分類していました。それぞれのタイプがどんな特徴を持っているかについて、下記に簡単に記しました。

T: Thinking →考える力 / 戦略性が強みになる
”考えることが好き”、”問題を解くのが好き”、”勉強することが好き”、”戦略ゲームで遊ぶことが好き”、”分析することが好き”などがある
典型的な趣味:知的好奇心が満たされる物が趣味になっている
典型的な傾向:暇になると無意識に課題を設定して頭を使って遊んでいる
向いている職能:知的好奇心をガソリンにして考える力を磨き、より大きな結果を出す、その好循環でキャリアを作っていくのが基本戦略

C: Communication →伝える力 / 人と繋がる力が強みになる
”友達や知り合いが増えることが好き”、”人と会うことが好き”、”話すことが好き”、”人が集まるところに参加するのが好き”、”話を聞くことが好き”などがある。
典型的な趣味:人脈づくりが趣味にようなもの
典型的な傾向:総じてコミュニケーション能力と社交性が高いのが特徴。人との繋がりを広く太くモテている自分自身に価値を置いている。
向いている職能:強い対人コミュニケーションを武器に使い、人と人をつなげることで新たな価値を生み出していく職能において秀でていくのが基本戦略

L: Leadership →変化を起こす力 / 人を動かす力が強みになる
”何かを達成することが好き”、”高い目的を定めて挑戦することが好き”、”自分なりの正義感に突き動かされて衝動的に行動することが好き”、”後輩などの世話を焼くのが好き”、”人を勇気づけることが好き”などがある。
典型的な趣味:達成感を味わうことが生きがいなので、趣味もその嗜好を反映したストイックなものが多い
典型的な傾向:とにかく挑戦することと、達成することが大好きだ
向いている職能:高い目的意識で自分が起点となって周囲を動かし、組織に高いパフォーマンスを発揮させる能力を武器にキャリアを切り開いていくのが基本戦略


あなたはどのタイプに該当しましたでしょうか?


また、自分の強みとなる特徴を見つけるための方法として「ストレングスファインダー」を受けることもおすすめします。
以前の僕の記事でも紹介しているので、ストレングスファインダーがどんなものか気になったらぜひ覗いてみてください。自分の特徴が言語化され、どういった強みを持っているかを知ることができます。おすすめです。

余談その1
僕は前回ストレングスファインダーを受けた結果で「達成欲」「目標志向」が1,2位にあったことからLタイプに分類されるのだろうと認識しました。
このタイプ分けやストレングスファインダーなど、自己認識を高めるために多角的に捉えることも大切だと実感しました。自分を知ることって楽しい。

余談その2
自己認識を高めるための方法について、最近GOAL-Bの部屋でアドバイスを頂いたので記載します(山宮さん、古川さんありがとうございました)
・五感全てで感じられることを増やす
・自分で自分に答えづらい質問を投げかける
・自然や神社などのエネルギーが高い所に行き感覚をとぎすます

③世界は残酷だが、自分自身で選ぶことができる

この世界は残酷だ。しかし、それでも君は確かに、自分で選ぶことができる!

残酷な世界での最大の希望として、「それでも選べる」ということを著者は強く伝えていました。

己の特徴を知り、特徴を強みとして発揮できる文脈を見つけること、そして強みを徹底的に伸ばすこと。人生をコントロールする選択肢を持っているのは実は自分自身しかいない。このメッセージを伝えるための一冊になっていると感じました。


しかし、自分の人生をコントロールする際に弊害になってくるのが自分で選んでいくことや挑戦することへの不安だと僕は思っています。

人間の本質は「自己保存」であり、現状にとどまるような力が働くようにできていて、成長をしていたとしても気持ちよくなるとすぐ成長を止めるようにできているそうです。

ただ、現状を維持した安定的な生活を過ごしていたとしても何かしら不安や苦労がついてくることは間違いないと感じています。

"Everything has cost - 苦労はどこにでもある"

挑戦をすると不安がつきまとう。だけどどの道でも不安はある。ならば挑戦する”不安”を選択する方が間違いなく良い。

うまくいっている時ほど自分の心地よい”均衡”を意図的に壊すしコンフォートゾーンからぬけだす。そして自ら挑戦を作りだす。

どこにでも苦労があるのだから、自分が納得できる苦労を選択して挑戦していこう!

プラス:行動を変えたいときのコツ

意識変化行動変化にはラグがある。人間がなかなか変われないのは、意識が変わったとしても行動が変わるまでには時間がかかり、そのタイムラグに耐えられないからだそうです。最初からすぐに変われないことを覚悟して、時間がかかることを織り込んで、変わる努力を継続することがコツ。

ネクストアクション

・友人に学びを共有する
・資本家になるための道筋を学ぶ
・一番伝えたい人に伝えるような気持ちで学んだことを発信していく

さいごに

ここまで駄文にお付き合いいただきありがとうございました。

この本は最後の章に娘さんに向けてのメッセージが書いてあり、その章を読んだ時、心打たれて泣きそうになりました。こんな誇らしいかっこいい大人に、そして父親になりたいと心の底から思いました。

挑戦する大人はかっこいい。
いつか家族ができた時に胸をはれる父親になろうと思いました。

よし、今日も良い1日にしていこう。

としまつでした。
それではまた。

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