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ブレーキ踏めない私達

走り続けることに慣れすぎて
止まる場所が近づいても
走ることをやめられない
歩きに変えられない
そんな女友達がいる
ま、私も含めてめんどくさい年頃だ

車でも一時停止で止まるためには
ある程度手前からブレーキをかけて
徐行して止まるのだ
そこからもう一度走るには
緩やかにアクセルを踏み直し加速していく
自分のカラダなのにそれができない

先日お茶した女友達は
ブレーキを踏むべきポイントが過ぎている
または進路変更すべきポイントを
何度も何度も見逃しているように見えた 

「損な性格だわ」
彼女はそう言うが
ホントにそうなのかな

踏むべきブレーキもあり
ウインカーもついているのだから
止まるも曲がるも進むのも
結局は
運転手の技術と意識次第

今から急に踏み出すブレーキならば
強い負荷が車体にかかるだろう
ポイント手前の急な進路変更も然り… 
あとあとメンテナンスが大変だろうな

うん、そこだけ見ると確かに損かもね

同じ景色はずっと見てはいられない
景色は必ず変わっていくのだ
車はアクセルを踏むだけの乗り物じゃない 

少し周りを見ながら
覚悟を決めて恐る恐るブレーキを踏む
自分の体重を静かにかけていく
そうすると止まれるんだよね

女友達も私も時々忘れてしまう
本当に見たい景色を見るために
人はわざわざ車を止めて眺めるではないか
そしてその場で息を吐く

止まる場所を選べることの豊かさや
溜めていた息を吐き出す軽さを感じたら
そこから改めて次にいく場所を決めたらいい
しばらくその場にいてもいいんだからさ 
それは損な性格のあなたでもできるよ

と言ってみたいけど
きっと伝わらないだろうから言わない(笑)