シネマチックな動画とは?作る時に知っておきたい基本のポイント。
こんにちは、Toshikiです。
動画投稿者の間で増え始めた「シネマチック」という動画撮影&編集のスタイル。これを真似をしてみたい人が増えてきて撮り方について質問をもらう事があります。
シネマチックを日本語に訳すと「映画の様な」という意味なのですが実際にどのポイントを抑えればその質感を自分の動画に持ってこれるのか?
今回はこのシネマチックという言葉を僕なりの考察で説明した後、撮影方法の基礎的な部分も説明させて頂きます。
今回のnoteは「シネマチックな動画」という言葉を僕が捉えている考えでお話しさせて頂きます。途中でカメラの設定などを説明しますが主にミラーレスと一眼などを対象にした方向けの話となっておりますのでご注意ください。
「シネマチック」は動画のスタイル
僕はシネマチックという言葉を一つの動画制作における撮り方&編集方法のスタイルとして考えています。
日本人のシネマチックブロガーで最も有名な方はおそらくAUX OUTさん。
もし、AUX OUTさんが「ミラーレスカメラではなく市販のハンディービデオカメラでただ撮り、編集も何もせずにただアップしているだけ」だと動画はどうなるのか?
おそらく普通の「ホームビデオ」になります。
少しチープ感な表現になってしまいましたがホームビデオも立派な動画のジャンルです。
動画のジャンル
上記の文章で僕はシネマチックを撮影&編集のスタイル、ホームビデオをジャンルと書きました。動画のジャンルとはそのまんまの意味で動画の中身です。
ミュージックビデオ
チュートリアル/レッスン
ホームビデオ/Vlog
コメディ/バラエティ
実況/雑談
商品レビュー/情報
などを指していてます。
シネマチックは数あるスタイルの内の一つ
シネマチックと言われる動画のスタイルは撮影方法と編集の要素がいくつも合わさって出来上がると考えています。その中で特徴的なのが
撮影方法
ストーリー性のあるシーンの切り替わり
ハイクオリティな映像
ジンバルなどを使うスムーズなカメラワーク
ドローンを使う空撮
タイムラプス・ハイパーラプス
スローモーション
編集方法
おしゃれな音楽を入れる
流れる様なトランジションを入れる
オールドフィルムの様なカラーグレードをする
サウンドエフェクトを入れる
などが考えられます。動画って全部同じでしょ?
と思いますが例えばスタイルがアクションに変わったら
ハイスピードな音楽、手振れで動きを強調させる、シーンが常に素早く切り替わる、アクションカメラを使った主観撮影をするなど強調される部分が変わって来ます。
シネマチックな雰囲気を出す動画を撮り始めたい!
と思っている方々にこれから僕が意識している最初のポイントをまとめておきます。重要な部分は3つ
フレームレート、シャッタースピードの設定
色の調整
ストーリー
これらを1つ1つ解説していきます。
フレームレート(fps)
1秒間にカメラ内で処理されるコマ数を指しています。
パラパラ漫画を作った事が有る人なら分かると思いますが書いた絵と紙の枚数が多ければ多いほどパラパラした時に絵の動きが滑らかになってきて逆に枚数が少ないとカクカクした動きになります。
シネマチック動画を撮る時も適正なフレームレートが存在していてこのフレームレートはカメラ内で設定したり、編集プロジェクトを始める前(書き出す時)にソフトウェアの方で設定しておかないと完成した動画にシネマチックな雰囲気は出せません。
ではシネマチックなフレームレートとはどれなのか?
答えはハリウッド映画と同じ24fpsです。
この数字を見て「遅すぎる嫌だ」と感じられた方はおそらくゲーマーです。(笑)
フレームレートは撮影するコンテンツの内容によって変わっていきますが一般的にはこの様になっています。
24fps = 映画
30fps = テレビ放送
48fps = 3D映画(Avatarなど)
60fps = 4K, 8Kのテレビ放送、ゲーム
120〜240fps= スローモーションを使うスポーツカメラ、一部ゲーム
しかしフレームレートを設定しただけで映画の様な質感を動画に出せるのかというとそうではありません。
フレームレートと一緒にカメラ内でシャッタースピードを設定する必要があります。
シャッタースピード(SS)
ギターの弾いてみた動画や試奏動画を視聴したとき「ギター弦が凄い不自然にダルダルした動きになっている」という現象を見た事が有ると思います。
これは主にシャッタースピードがフレームレートに対して適切な設定で撮影されていない時に起こる現象です。
動画でシャッタースピードとは1フレーム撮る時の撮影時間を指しています。
結論から言うとシャッタースピードは撮影している物のブレ方に影響してきてシャッタースピードが早すぎると動画がカクついて不自然、遅すぎると動画に残像が残りすぎて不自然な現象を作ってしまう原因になります。
100%の決まりはありませんが
フレームレートに対して2倍のシャッタースピードで撮影することががより自然なブレを持った動画を撮影できると覚えておけばOK。
24fps = SS 1/48
*一般的なミラーレスカメラでは1/48は設定できないので1/50で設定される
30fps = SS 1/60
60fps = SS 1/120
120fps =SS 1/240
撮影者のシーンの見せ方によってSSは常に変わりますので色々試してみると面白いかもしれません。ホラー映画などではわざと残像を残すために24fpsに対して 1/20のSSで撮影するテクニックが有ったりDjent系のMV制作でわざと弦がダルダルした動きになる設定をする事もあります。
シネマチックに撮りたい場合シャッタースピードは基本2倍で!
色
よりシネマチックな動画でカラーコレクション&カーラーグレーディングという作業はマストになってきます。
カラーコレクションは色の補正
カラーグレーディングは色の演出です
画像を3枚即席で用意しました。去年の秋頃にカメラの設定の実験も兼ねて靖国神社へ遊びに行った時に撮った動画のスクリーンショットです。
しかしnoteでは10MB以上の画像が上げれないので少しクオリティーが落ちています・・・雰囲気だけでも。
1枚目が撮影したばかりで何もしていない動画
こんな感じで撮っています。
2枚目がカラーコレクション(色補正)をした動画
色がはっきりついてきました
3枚目がカラーグレーディングをした動画です。
雰囲気が変わりました。
こんな感じで色々なシーンを作っていきます。
note用に即席でやりましたが本当はもっと時間がかかります。
自分のYouTube動画を作る時はあまりこの作業に時間を使いたく無いのでプリセットファイルを読み込んで終わらせる事も多いのですが
ビデオブログなどを撮ったときやお仕事は時間をかけて本気の色いじりをしてパソコンの前に何時間も座っています。
このカラーグレーディング&カラーコレクションが上手くなるコツは「写真を撮り現像しまくる」ことです。
写真現像ソフト Photoshop / Lightroomを買いましょう。
月額税込1000円 年間12000円程で使えます。
動画なのに写真?と思われた方もいると思いますが
写真は動画が上手くなるために必要な要素がたくさん詰まっています。
今回のnoteではこの部分について説明しませんがまたいずれ書いていこうと思います。
ストーリー
そもそも映画ではストーリーが最初に作られてから撮影の作業にうつります。ビデオブログだけでYouTubeチャンネルをガンガン伸ばせるタイプの人は映像美もそうですが軸となっているストーリーが面白かったりする事が多いです。
ストーリーはフィクションに限った物ではなくチュートリアル動画に使われる台本や自分の聴いた好きな音楽に合わせて非公式MVを作るなど様々な物に適応させる事ができて、最初にストーリーを組み立て頭の中でイメージを固める事でどういう編集をすれば良いのかなども先が見えて来ます。
しかし最終的にはお客さんからの反応が評価なのでこの部分は正解不正解が無く一番難しい部分です。試行錯誤を繰り返しましょう!
以上が僕の考えるシネマチックという言葉の考えと撮影方法のお話しでした。ここまで読んでくれてありがとうございます!
また次回!
作者プロフィール
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