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たゆたえども沈まず


五山の送り火が終わったあたりからだんだんと涼しくなってくる、というのがここ数年の経験則。

鴨川が暮らしのなかにあったときは、夕焼けを見たり夜風にあたったりしながら川を眺めてぼーっとするという時間が存在していた。
今は暮らしのなかに川はあんまりない。川はあんまりないけれど、空がよく見える部屋がある。
代わりだなんて思ってなくて、川には川の良さがあって、空には空の良さがある。ただそれだけ。

新しい物事に挑戦したり人に出会ったりすると、それはそれでまた新しい悩みが生まれてくるものだ。
悩みが悩みを呼んで頭と心がこんがらがっちゃったりするのも35年目となると、割り切って進むしかないとわかってくるので、失敗しつつときどき恥をかきながら生きている。だいじょうぶ、恥かいても死なない。学ば(べ)ないほうが、死に近づく気はしてる。

しかしながら、この夏はコーヒーのあれこれを覚えたいので帰り道にカフェでノートに書き殴ったりもするのだが、困ったことに数年前ほど脳に刻み込まれない。夏だからなのか、それとも歳だからなのか。

4月から6月は村上春樹の『1Q84』に捧げ、6月から8月はコーヒーのあれこれ。えっちらおっちら沈まないように、生きていけたらそれでよい。

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