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チームからのリリース宣告|アメフト海外プロリーグへの挑戦

プロのアメリカンフットボール選手として活動している佐藤です。

5月からカナダのCFLリーグのキャンプに参加し開幕に向けてアクティブロースター(正規メンバー)入りを目指しております。僕が所属しているCFLリーグについてはこちらの記事で紹介してますので良かったら見てください。
 
今週始めに所属するCFLのToronto Argonautsからリリースを告げられました。
現在は6月9日に開幕するリーグに向けたキャンプ、プレシーズンゲームの期間なのですが、開幕に近づくに連れて選手の数がどんどん絞られていくシステムになっています。初めは100人を超える選手が開幕時までには4割近くがリリース。
そしてシーズン中も毎ゲーム後に選手のリリースや新規選手の獲得が起こり得ます。

そんな世界に去年から身を置いているので自分の身にもいつ起きてもおかしくないとは思っていましたがこのタイミングでリリースされるとは思っていませんでした。

というのもカット2日前のプレシーズンゲームではカットになるほどのミスはしておらず、FGも全て決めるなど良いプレーもあったので、寝耳に水の出来事でした。

朝起きると人事担当スタッフからオフィスに来てほしいとのメールが入っており、この時間に呼び出される事は普段無いのでその段階で「もしかするとリリースや移籍の話ではないか」と思いました。
実際オフィスに行くとGMやヘッドコーチ、人事担当などの重役が卓上に並んでおり、チームからのリリースを伝えられ、書類にサインをしたのですが、同時にキャンプとプレシーズンが終わるまでの1週間は日本に帰国せずトロントに残ってほしいとも伝えられました。

先述したようにリーグ開幕に向けて人数が絞られていき、アクティブロースター(正規メンバー)が確定していくのですが、開幕の直前にそれとは別にプラクティスロースター(練習生、試合には出場しないメンバー)が追加されます。
その練習生枠での契約可能性があるので日本には戻らないでほしいとの事でした。
この待機期間は宿や食事、トレーニング施設がチームから提供されています。

練習生契約となればトロントのチームに戻り、昨年と同じように試合以外は全てチームに帯同して活動する事になります。
練習生と正規メンバーは毎試合毎に入れ替えが可能なので、シーズンの初めに練習生になったからと言ってシーズンを通してずっと練習生というわけではありません。

また、現在は一旦フリーエージェント(無所属)選手という立場で他のチームがピックアップする事も可能になっていますので、リーグ内の別のチームにエージェントやコーチを通しての売り込み活動もしています。

今後の状況は3パターンに分かれます。

1.他チームから契約オファーがあり移籍
2.トロントからの練習生オファーがありトロントに戻る
3.他チームからもトロントからもオファーが無く帰国

日々他チームもプレシーズンゲームを行ってその結果によって人の出入りが流動的にあるのでいつ動きがあってもおかしくありません。
いつどこに呼ばれてもいいように準備をし続けます。

今回リリース宣告を受けましたが、キャンプやプレシーズンゲームで去年よりも成長した姿を確実に見せることが出来ていると思っていますし、トロント内の自分のポジションの他の選手や、同じグローバル枠の選手との兼ね合いもあるので、リリースされたことを一元的にマイナスに捉える必要は無く、チームからリリース宣告を受けるというのも人生経験の1つと捉えています。

ただその一方で、リリースされたということはまだまだ力不足なことは明らかなので、そこは真摯に受け止めて、常に前向きな姿勢を忘れずに取り組み続けて次のチャンスを掴む他ないと考えています。

タフな状況からどれだけ這い上がる事ができるか、というのは僕が競技を続ける上で大切にしている事の1つです。
僕のアメフト人生は昔から大怪我や挫折の後、腐らずに取り組み続けた先に常に大きな成長やステージアップを経験してきました。
今回もそんなチャンスだと思っています。
僕がここからどれだけ這い上がっていくか、見ていてください。



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