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対応型でいいの?あたふた、言いなりの生き方でいいの?


多様化したお客様のニーズにお応えする

よく企業が使うフレーズです
ぼくは、この「対応する」ことは企業の弱体化に繋がると思っちゃうんです

十人十色と言います
その10人のお客様の10色
百人百様とも言いますね
全てのお客様のニーズに、ひたすらにお応えする企業姿勢は、アイロニックにいえば尊敬に値します

でもね
・ニーズを掘り起こす
・ライフスタイルを提案する方が
企業姿勢として頼もしく、好感度も高く伸びていると思いませんか?

GAFAMが対応型でしょうか?
新しい価値観や生活や人生を提案し、新たなマーケットを自ら作り出した企業であったからこそ、世界を牽引する企業になったと

今をときめくNVIDIAも、生成AIに必要な半導体をいち早く開発し、見つけ出し独自な技術力を極めたからこそ、今の株価の急激な上昇、市場からの評価を見たのだと思います

人々が不便だと思うことを解決する「問題解決型」であったからこそ、産業革命が起き、我々の生活を便利に一変させるような発明や発見だったんですよね?
決して、多様化した生活者のニーズにお応えしたことではありません

振り回すのか?振り回されるのか?

色々あった電通ですが、4代目の吉田秀雄社長の「鬼の十則」というのを過去に読んだことがあります
その6訓目に
「周囲を引きずりまわせ、引きずるのと引きずられるのでは、長い間に天地のひらきが出来る」
現代からすると、また、捉え方を変えるとブラックになるかもですが・・・

また、ぼくが転職前メーカー勤務の時に強く感じていたことですが、マーケット動向に引きずられますと「多品種・少ロット」に陥ります

これは、原材料の購入価格も割高になり、生産ロットも小さいですから加工料金も高額になる
つまり原価率が高くなって、利益が薄くなります

反対に「小品種・多ロット」ですと、原価の価格決定権もこちら側にありますので安く仕入れることができます
そして多いロットで大量生産できますから、工賃も安くでき原価率も低くなり、結果利益が高くなります

しかし、少ない品種でマーケットに受け入れられるには商品力が必要です

若い方には馴染みがないかもしれませんが、「龍角散」「カルピス」「味の素」など、一つの商品でマーケットに浸透した商品がありました
派生的な商品「オレンジ・カルピス」や、龍角散は「すっきり飴」も発売し、最近では「お薬飲めたね」服薬シリーズもヒットしていますが・・・

製造業は原料を仕入れて加工して付加価値をつけて販売する
マーク数は極力少なくして大量に生産することが、利益に繋がるのは反論を待たないと思います

昨今の機械化や生産技術、ロボット化などで解消できるのでしょうが、やはり自分の会社の強い商品を持っていることで、マーケットを独占することができること
これが企業の鉄則のような気がします

つまりブルーオーションで勝負出来るからです

ぼくが若い頃VANというファッション・メーカーがありました
(ファッションという単語は好きではありませんが、敢えて)
もちろん、スェットやボタンダウンのシャツ、ブレザーやスタジャンなどの目に見える商品を売っていました

が、VANにぼくたち世代に圧倒的に支持されていたのは、アメリカの東海岸の大学生 IVYリーグに通う大学生の生活を日本に提案し続けていたからです
商品を通して、そんな憧れたアメリカの大学生の生活提案を強烈に感じさせてくれました

VANの商品を着ることで、豊かな知的なアメリカの生活に憧れを手に入れることができたのです
そんな気にさせてくれました


ぼくが卒業し中堅アパレルに就職した年にSONYはウォークマンを発売しました

それまでのカセットテープレコーダーは、録音ができて、すぐにそれが聞ける機械であることが当たり前でした

が、SONYは録音もできない、スピーカーも持たない「テープレコーダー」をいきなり発売したのです
はっきり言って驚きました!

SONYは「大好きな音楽と一緒に生活しましょう」という生活提案をしたのです

満員電車の中でも、大好きな音楽を聴いていれば心地よい時間になる
散歩する時も
音楽と一緒
いつでもどこでも

そんな生活提案でした

今では、「ウォークマン」は本来は登録商標ですが一般名詞化するほど浸透しましたね

残念ながら、商品ネットワークでの生活提案はAppleに取られちゃってますが…


「お客様の多様化したニーズに対応する」ことは企業として必要十分条件です
お客様を無視して、自社の利益のみを追求していては淘汰されるでしょう

ですが、問題解決型の企業と、仮説検証し問題提起型の企業とどちらがぼくたちのQOLを上げてくれるでしょうか?

思っても見ない、素晴らしく新しい生活を教え提示してくれる企業のイメージや、購入動機は後者に軍配が上がると、ぼくは思います


GAFAMはまさしく、ぼくたちの生活を便利に、また楽しく変えてくれました
そしてグローバル企業として発展し成長 受け入れられています


自動車ディーラーのヤナセは
「くるまはつくらない くるまのある人生を作っている」
というコーポレートスローガンを掲げています


恋愛でも、仕事でも、イニシアティブを取るか取らないか?
展開は180度違うと思います


それでも 
あなたは、多様化した(「わがまま」失礼しました)女性のニーズにお応えするべく、あたふたしますか?


イニシアチブ
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