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モノクロ手焼きプリント

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自宅暗室にて手焼きしたプリント作品をエッセイと共に記したシリーズです。
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#LEICA

身勝手な写真 モノクロ手焼きプリント#11

人間は生き物の死んだ後をコントロールする。 花だったらドライフラワーにしたり、昆虫や動物は剥製にしたり。 ドライフラワーは人間がその姿を見て癒される為にそうするし、剥製は鑑賞や学術的な用途の為に作製される。用途は様々だが、しかし死んだ後をコントロールしているというのは同じだと思う。 そもそも生き物が生を終えた後の姿というのは、本来は埋葬したり火葬したりしてその姿を長く晒すという事はないのだと思う。 人間が食用や商用などの為に生を終えさせたのなら別として、生き物が生を終えた後

それぞれの過ごし方 モノクロ手焼きプリント#2

宮島という土地は不思議な場所だと思う。 厳島神社、大聖院、山岳信仰の対象とされる弥山など宗教的なもので溢れかえった島であり、世界遺産を目当てにした観光地でもあり、人々が普通に暮らす場所でもある。 そして私のように広島に在住していて、たまに訪れては少しの非日常を味わって帰る、という場所でもある。私は宮島が好きで1シーズンに一回ぐらいのペースで訪れている。アクセスもしやすくその上いろいろな過ごし方が出来る為、実は「ちょうど良い」場所なのだ。 コロナ禍の時も訪れていたが、その時は