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【課題解決】中小製造業の技術経営 コア技術を市場開拓に繋げる方法

中小製造業の商品開発を伴走・支援 TECH-TOSHIです。

今回は、「中小製造業の技術経営」から、『コア技術を市場開拓に繋げる方法』について、ご紹介します。


1.ポイント

内容は、

最終製品がインテグラル型かモジュラー型かによって、自社の取るべきポジショニングが異なる

でした。

コア技術を市場開拓に繋げるのに、最も重要なことは、『産業のアーキテクチャの位置取り戦略』である。

中小製造業は、下請型の部品の製造・加工であれ、より自律的な生産財の自社製品・機能部品の製造であれ、大手企業の最終製品のサプライチェーンの中に位置することが多い。

そのため、最終製品がインテグラル型かモジュラー型かにより、位置取り戦略のあり様が大きく異なる

また、メーカーから顧客へイノベーションの主体が移行しつつあるため、産業アーキテクチャと顧客価値を生む顧客情報と技術情報の粘着性の概念との関連性にも着目する必要がある。

延岡は、模倣困難な技術として革新技術よりも組織能力に基づく積み重ね技術の重要性を指摘している。

ものづくりを価値づくりに繋げるのが上手なのは、顧客ニーズを顕在と潜在に分け、潜在ニーズを捉えた企業で、顧客価値を機能的価値と意味的価値に分け、可視化が困難である暗黙知に近い意味的価値を提供できる企業であると指摘している。

また、藤本の主張する情報価値説的なモノ作りの考え方の重要性は増大している。

設計情報、すなわち顧客にとって顧客価値の源泉の取り扱いの上手な企業は、擦り合わせ型企業となり、もの造りの組織能力が高い企業となる。

出所)鈴木(2019)、『中小製造業の技術経営』、P282-284、同友館

2.気づき

 気づいたことは、

製品がインテグラル型か、モジュラー型かによって、自社のポジショニングを変えるべき』 

です。

3.解決策

自社のポジショニングについては、以前のブログ、『顧客価値と企業収益』で述べました。

東京理科大学 MOTにおける『価値創造』という講義にて、ご講演いただいたゲストの方が強調していましたが、

『自社がどこで戦うのか、戦うべきところに経営資源を集中すべき。』
『「どこで戦うのか」を、あまり考えない経営者ほど「効率的に」運営することが経営だと勘違いしている。』

と述べておられました。

<参考> https://tn-ylbg.jimdofree.com/product-development108/

4.その後

サプライチェーンの中にいると、自社がサプライチェーンのどこにいるのか忘れがちとなるようです。

そうしている間に、社外の環境が変化し、対応が遅れがちとなってしまうのかもしれません。

特に、長年、インテグラル型であったのが、モジュラー型に変わってしまった製品を製造していた中小製造業においては、自社のポジショニングを変えることは困難を極めたことと思われます。

しかしながら、ここでも、自社のビジネスモデルを変化させる必要があることが示唆されます。

今回は、「中小製造業の技術経営」から、『コア技術を市場開拓に繋げる方法』について、TECH-TOSHIよりご紹介しました。 

尚、その他にも、この分野においての実践的なノウハウを投稿しています。


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