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『花のお江戸の無責任』(1964年12月20日・山本嘉次郎)

深夜の娯楽映画研究所シアター。東宝クレージー映画全作視聴。

09『花のお江戸の無責任』(1964年12月20日・山本嘉次郎)

4月13日(水曜日)は、クレイジー時代劇第二作『花のお江戸の無責任』(1964年12月20日・山本嘉次郎)『青春酔虎傳』(1934年・PCL)はじめ、戦前エノケン映画をものしたヤマカジ監督が、現代のエノケンとしてクレージー映画を撮る、という藤本真澄ならではの企画。発想はアナクロだが、歌舞伎の『助六所縁江戸櫻』をベースに植木等の助六、『極付幡随長兵衛』の幡随長兵衛をハナ肇、『浮世柄比翼稲妻』の白井権八を谷啓が演じる本歌取りコメディ。

原案は歌舞伎評論家、劇作家の戸板康二。脚本は田波靖男とヤマカジ監督。バランスの良い時代劇コメディになっている。

助六(植木等)は、髭の意休に殺され父の仇を討つべく江戸表へ。母役を吉川満子さんが演じているのは『日本一のホラ吹き男』の飯田蝶子さん、坂本武さんとセット感があって嬉し! そのココロは松竹蒲田調。

しかも揚巻太夫はあんぱんのヘソ!団令子さん!その朋輩に池内淳子さん! 助六物は、曽我兄弟の仇討ちバリエーションなので、クライマックスの勝負が見せ場だが、それを野球拳にしてしまう!ヤマカジイズム! そのシーンの「じゃんけん節」でひときわ甲高いのが、幇間・大泉滉さん!

主題歌「無責任数え唄」大江戸バージョンが楽しい!

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