『水滸伝』(1942年7月2日・東宝映画・白系・岡田敬)
戦時下に作られたエノケンの大作映画。昭和15(1940)年の『孫悟空』(山本嘉次郎)の大成功を受けて企画された。映画製作中の昭和17(1942)年6月5日は、太平洋戦争の戦況が一変する「ミッドウェー海戦」が始まり、日本海軍の主力航空母艦四隻が轟沈され、全ての艦載機と搭乗員を多数損失。太平洋戦争における日米間の海空戦力比が逆転、以後戦況は悪化の一途を辿ることに。
エノケンこと榎本健一としては、この年、長谷川一夫とのミステリー時代劇『待って居た男』(4月23日)に続いての2