危機察知能力VOL-3
私は、おそらく他の方々より、危機を察知する能力が高いと思う。人は、私のことを前向きというけど、何かに向けて力を発揮する時は、大体が危機を察知し、自分をあえて追い込んだ時。
どうして、そうなったのだろう?ちょっとエピソードを二つ。
中学時代、正確にいうと2年生の時。私たちの前を他の中学校の不良が自転車で前を通り過ぎた。よくいるじゃない?市内で有名な不良。私の友達が小さな声で「いきがってんじゃねーよ」と呟いた。もう一人の友達が、でかい声で「いきがってんじゃねーよ!」と叫んだ。不良はこちらをクルリと振り返り、睨んでいる。お前ら、俺らに言ってんの?みたいな感じ。
私の危機察知能力がアンテナを立てる。完全に危機だ。なに言ってんの?お前ら!ここは俺の出番だな。
そして、とどめの一声、私は中指をたて、「こいよ!」と叫んだ。追い込んだ。自分を追い込んだ。追い込めば火事場のくそ力がでるからね。なんでそんなこと言ったんだろう?全くわからない。でも、私は言った瞬間全力疾走でフォレスト・ガンプ並みに一直線に走ったよ。早いめっちゃ早い。自転車の不良も追い付かないよ。友達たちは、私の後からついてくる感じ。そして、振り返り「散らばれ〜」なんて機転の効いた言葉!追い込まれると頭が冴える。そして私は隠れた。市民会館と市役所を渡す橋の上に隠れた。だって相手は自転車だもん。そしたら不良たちは階段の下に来た。周りを探している。階段裏にT君が隠れているのを確認。私はその不良と目が合ってしまった・・・やばい!
「階段の裏にいるよ」と言って私は逃げたよ。橋を渡りきり、階段を下るとT君がいた。逃げ切ったのだ。「すーちゃん!ひどいよ!」と涙目。私は超反省した。心の底から謝ったよ。T君という友達を失うかもしれないという危機を感じた。人を裏切ることは本当に良くない。友達を失うとこだった。
高校時代、陸上競技部のキャプテンだった。陸上競技部の監督さんはマジですごい。陸上界でも有名。そして、なにより怖い。陸上競技部の中だけでなく、校内でも、市内でもみんな知っている。だからあの監督さんの元でキャプテンをしていたとなると今でも、一目置かれる始末。ありがたい。監督さんは、ヤ○ザみたいな方にも凄みを効かせる。合宿の時、キャプテンは監督さんと一緒に銭湯に行くのが習わし。そこで危機察知と同時に自分を追い込む方法を学んだ。背中に絵が描かれている方が一人先着でいた。完全に本物だ。しかも本当にヤバい感じの人。監督さんも気がついた。監督さんは湯船に浸かっているその人の前にわざわざ行って、桶をとり、その方を睨みながら大事なところを洗い、ドスの効いた声で「失礼します!」といって、湯船に入った。心の声は、「こえーマジでこえーよ。」だ。私は危機を察知した。監督さんも危機を察知したはず。監督さんは渡哲也が大好き。だから
サングラスをしてるし、格好もちょっとヤバい。多分よく絡まれるのだろう。そしてあえて、今回は挑発的な態度をとって危機を回避しようとしている。自分を追い込んで逃げ切ろうとしている。すごい!
先客さま「兄ちゃん気合い入ってんな」
監督さん「おおきに。」
先客さま「仕事なにやってんだ」
監督さん「高校の教師やってまんねん。こいつ、わしの生徒ですわ」
先客さま「そうか。わしは○○の事務所にいるさかい、いつでも遊びにきな」
と言って湯からあがった。えースカウト受けてるよ!すごくね?しかも監督さんなんで関西弁?とりあえず一安心とおもいきや
監督さん「諏訪〜背中流してやれ」
私「はい!承知しました」
私たちには、はいかイエスしかない。ん?追い込まれてね?俺今まで人の背中流したことないぞ?わたしゃパニックだよ。?と恐怖で思考回路がおかしくなっていたと思う。
私「失礼します!お背中流します。」
先客さま「おーたのむ。」
私の心の声「ん?これ洗っていいの?この刺青・・・とれたらどうしよう」私はそっと軽ーく背中を洗った。
先客さま「あんちゃん!もっと強く擦ってくれ」
私「承知しました!あの〜この絵とれないですよね?」やべー自ら追い込んでしまった。
先客さま「お前・・・なめてんのか?」
私「いえ!立派です。お背中流せて心から光栄です。」
先客さま「お前、いいセンコウに出会ったな。人生の宝だな」
もう何がなんだかわからない。しかし、逃げ切った。自分を追い込まないと出てこない言葉だ。
諏訪商店に入社まで、後8年!あれちょっと戻った
今回の教訓はこうだ。
「危機を察知し、それをモチベーションににしろ!そして追い込め!そしたら火事場のくそ力がでるよ」
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