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気象予報士と学ぶ デジタル防災リテラシー

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「台風や豪雨の時にいつ何を見て避難したらいいんだろう?」という疑問に答えるマガジンです。どんな災害に合うのかを調べ、そしてそれに対応する気象情報や防災情報を確認していくことを小さ…
気象予報士と学ぶ「デジタル防災リテラシー」のマガジンは全16本の記事で構成しています。7つの記事(…
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#気象情報

#01 デジタル防災リテラシーのススメ

初めまして。気象情報を災害時に生かすノウハウについて、専門メディアやブログなどで発信をしている気象予報士の渡邉俊幸と申します。 この、「デジタル防災リテラシー」のマガジンでは、インターネット上でアクセスできる気象情報や防災情報の読み解き方を独自の視点から伝えていきます。 「気象情報を読み解く必要があるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。「はい。読み解かなければ使えません!」というのが、私が声を大にして言いたいことです。 それはなぜでしょうか? 例えば台風や

#02 内水氾濫と外水氾濫の違いを知る

内水氾濫や外水氾濫という言葉は自治体のハザードマップなどでもよく出てきます。気象情報や防災情報も内水氾濫を対象としたもの、外水氾濫を対象としたものがあるので、まずはじめに内水氾濫と外水氾濫の違いや特徴をしっかり理解しておくことが肝心です。では見ていきましょう。 この記事は「デジタル防災リテラシー」マガジンのステップ1の記事です。 内水氾濫と外水氾濫 内水氾濫は大量に降った雨が下水管などで処理できずに堤防の内側(住宅地や農地側)の水で発生する洪水、外水氾濫は堤防の外側(河川

#03 内水氾濫リスクのある場所

気象庁は内水氾濫に対して警戒を呼びかける情報を発表します。内水氾濫は堤防の内側(市街地や農地などの側)で発生する形の氾濫ですが、気象庁ではこれをさらに2つのタイプに分けた上で情報を出しています。この記事では気象庁の分類を解説するとともに、それぞれのタイプの内水氾濫のリスクがある場所について整理していきます。 この記事は「デジタル防災リテラシー」マガジンのステップ1の記事です。 「氾濫型の内水氾濫」と「湛水(たんすい)型の内水氾濫」 気象庁は内水氾濫を、「氾濫型の内水氾濫」

#04 大規模河川の外水氾濫と ハザードマップの使い方

誰もが一度は目にしたことがあるかもしれない防災情報が洪水のハザードマップです。しかし、漠然とハザードマップを見ているだけでは読み取れる情報が限られてしまいます。防災対策に効果的に使うためには、次の5つの問いを持ちながら見ていくことがお勧めです。 【ポイント1】浸水の深さ 【ポイント2】住宅が流される可能性の有無 【ポイント3】浸水が継続する時間 【ポイント4】避難先と避難経路の確認 【ポイント5】避難にかかる時間 インターネットなどで公開されている洪水ハザードマップをお手