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DMOのプレイス・ブランディング

今日は、書籍の紹介をしたいと思います。

昨日「DMO (※)」のことに触れたので、昨年読んだ本を思い出しました。

※DMO
「Destination Management Organization」の略で、官民の連携により観光地域づくりを推進する法人を指す。

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昨年6月出版された「DMOのプレイス・ブランディング/観光デスティネーションのつくり方」。
ブランド・マネージャー認定協会の顧問で、大変お世話になっている長崎秀俊先生も一部執筆されています。

「プレイス・ブランディング」の研究活動の成果をまとめた内容として、具体的な手法と先進事例まで、実践的な内容で構成されています。

そもそも「プレイス・ブランド」とは、単に「地域ブランド」や「地域特産品」的なイメージで捉えてしまいがちですが、プレイス・ブランドとは以下のように5つに分類されるとのことです。

・ディスティネーション・ブランド(目的地に選ばれる)
・ジオグラフィック・ブランド(地名を入れる)
・セマティック・ブランド(テーマ性を付与する)
・コミュニティ・ブランド(住民の誇りを高める)
・エコノミック・デベロップメント・ブランド(経済開発を促進する)

そのプレイスのイメージづくりの手順は「ブランド・アイデンティティ」づくり、そのものでした。

ブランド・マネージャー認定協会で伝えている「ブランド・アイデンティティ」づくりとは、以下のSTEP5までを指します。

■ブランド構築のステップ
STEP1 環境分析による市場機会の発見 【PEST分析/3C分析】
STEP2 市場細分化 【セグメンテーション】
STEP3 ターゲティング 【見込み客の選定~ペルソナ作り】
STEP4 独自性の発見 【ポジショニング(ペルソナの心の中の位置づけ)】
STEP5 ブランド・アイデンティティ【ペルソナからどう認知されたいのか?】+ブランドプロミス【顧客に対する約束】


各地で緊急事態宣言が続いています。観光業は本当に厳しい状況で、当社クライアントも多数含まれていて胸が痛いです。

本書にも記載があるように、コロナ禍を乗り越えた後は、さらなる競争力が必要となります。そもそも「ブランド」という本質的な価値は失われないので、ますますプレイス・ブランディングを確立していく試みが求められるでしょう。

観光業はもとより、地域振興などに携わる方に、きっと役立つ示唆を与えてくれることでしょう。オススメします。

DMOのプレイス・ブランディング/観光デスティネーションのつくり方
(長崎秀俊 他 著/学芸出版社)
https://amzn.to/3jhlp4o

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