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講座オンライン化は失敗だったのか?

本題に入る前に。

関係者に送付する文章の内容が今一だったので、社員に「心を残すように」と注意した矢先に、その社員に送るメールの添付内容を別の物を送ってしまい、その社員にとっても丁寧に指摘され、強く反省している今日この頃です。

さて、本題に入ります。

ブランド・マネージャー認定協会は、「日本で唯一「ブランド・マネージャー」を養成する専門機関」というタグラインを使っていました。

最近では、「ブランディングに実践の『型』を取り入れた日本で最初の専門機関」というタグラインも使うようになりました。

なぜなら、「ブランド・マネージャー」という名称では、今でも唯一と言えますが、似たような団体が出てきたので、「ブランディングに実践の『型』を取り入れる」という響きが、しっくりくるからです。

それはさておき、昨年は、コロナ禍により、3月~6月は、全てリアル講座を中止するといった壊滅的な状況でした。

このようになることは、3月にはほぼ予測できたので、7月をオンライン講座の開始時期と見定め、4月より準備を進めてきました。

いったい何をしてきたのか?
かなり激動だったという記憶しか残っていなかったので、ちゃんと記憶にとどめられるようにする必要があると思うようになり、改めて言語化することにしました。

昨年3月からは、次のようなアクションを起こしてきました。
※ここでは、オンライン化関連のみ記載

・オンライン化するために必要な情報を大量にインプットする
 ※オンラインセミナー受講、専門家に聞く、ネット記事などで調べる
・コロナが長期化しても耐えられるビジネスモデルを必死に考え、方向性を見出す
・幹部とその方向性で良いのかを協議しブラッシュアップする
・幹部とコンティンジェンシープランを作成する
・全社員にコロナショック対策として「コンティンジェンシープラン」を発表する
・社員の役割分担とアクションプランの大枠を指示
・社員にウェビナーやオンラインセミナーを受講させ体感してもらう(オンラインに慣れてもらうため)
・協会理事と相談し、講座オンライン化の方針と設計思想を決める
・カリキュラム編集委員会にその方針と設計思想を伝え同意を得る
・講座オンライン化の設計書を作成し、カリキュラム編集委員会と協議する
・ブレンド型学習(Blended Learning※1)を取り入れることを決定。
・リアル講座とオンライン講座における選択目安(※2)を作成し、理事とカリキュラム編集委員会と協議する
・全トレーナー向けにメッセージ(3,000~5,000文字)をほぼ毎週送る(7種類)
・ベーシックコース オンライン講座の設計書を詰め、開発を進める
・「eラーニング(動画学習)」のシナリオを考え、撮影と編集をする
・「オンラインワーク(集合研修)」のシナリオを考え、シュミレーションする
・講座終了後に受検可能とな試験内容と試験システムの設計および数回テストを実施
・カリキュラム編集委員会に全内容を確認してもらう
・上位トレーナー(6名)に、プレのベーシックコースオンライン講座を受講してもらいフィードバックをもらう
・全国のトレーナーが開催できるように、オンラインファシリテーション講座を設計する
・同じく、マスタートレーナー(6名)に、プレのオンラインファシリテーション講座を受講してもらいフィードバックをもらう
・トレーナー研修(6月)で講座オンライン化について発表する
・第1回 ベーシックコース オンライン講座を開始 (7月)
・第1回 トレーナー向けオンラインファシリテーション講座を開講する (7月)
・以降、オンライン講座の内容を適宜ブラッシュアップ


昨年3月にこのままでは「かなりやばいことになる」と考え、情報の大量インプットを始めてから、第1回オンライン講座を開講できたのが7月。3ヶ月ちょっとでこれだけのアクションをしてきたわけですが、それでも、数ある講座のなかでも、ベーシックコースオンライン講座のみです。
※未だオンライン化が途中の講座もあります。

更には、記載していないとても重要なアクションがあります。集客のことです。せっかく良い講座を設計しても、ニーズがあるであろう人に届かないと全く意味がありません。そのためには、コンセプトを決め、既存のオフィシャルサイトの変更や追加作業、LPやバナーの作成、広告運用、検証と改善、これらの一連アクションを高速で進めてきました。

言語化してきたら、少しずつ鮮明に当時のことを思い出してきました。まだ1年も経っていないのに、遠い昔のことのようですし、なかなか大変だったなぁと改めて感じます。社員は、本当によくがんばっくれました。感謝しかありません。

ということで、ここでちょっと宣伝を挟みます。
このように社員をはじめ、協会の理事やトレーナーなど関係者のみんなで走り続け、ブラッシュアップしてきた「ベーシックコース オンライン講座」。
オススメしないわけにはいきません。(笑)
ご興味がありましたら、ぜひ前向きにご検討ください。
https://www.brand-mgr.org/online_basic01/

7月よりオンライン化を開始できたとはいえ、コロナの直接的な被害がある前の2020年1月までは、そこそこ講座を受講される方がいたので、7月以降から今月(2021年1月)でも、対前年比として、半分以下です。

この結果では、社員のがんばりは報われません。申し訳ない。
昨年は「やりきった」とはとても言えないし、「しつこく」アクションできていないと言わざるを得ません。この悔しさを胸に刻むしかない。

もともと、リアルで開催していた当協会の講座は、単なる座学ではなく、グループワーク、グループディスカッション、グループ発表するといったコミュニケーションが極めて活発な講座というのが、最大の売りでしたので、これをオンライン化することは簡単なことではありませんでした。
動画学習であるE-ラーニングをはさみ、ZOOM機能のブレイクアウトセッションと、googleスプレッドシートを挟み込むことによって、ある程度は解決でき、満足度はかなり高いものになったと思います。
ただ、提供する講師や事務局側も実際の講座でもリアルと比べて労力がかなりかかりますが、受講者側もオンラインに慣れていないこともあり結構大変です。

この時期に、新たなオンライン講座は、直接的にも間接的にも、競合が多く出てきたことで、価格破壊も起き始め、集客の面ではかなり苦戦を強いられます。
単なるeラーニングにはしたくなかったこともあり、当協会のオンライン講座は、知らない人にとっては複雑で分かりづらく見えるのでしょう。
※実際に受講さえしてもらえれば良さがわかるのですが。

ただ、このような集客の苦戦に関しては、決定的に足りないものに気づくことができました。
以前のリアル講座の場合は、ベーシックコース受講者の約3割が上位コースに受講されていましたが、オンライン講座の場合は、約6割が上位コースに進まれます。
ここで見えてきたことは、やはり本来の価値が伝わっていなかったのです。

半年にわたるこのような状況と向き合った結果、早速、次の打ち手を進め、4月にローンチ予定でいます。今までとはひと味違う打ち手でしょう。

とにかく今年からは、「しつこく」いきます。簡単には諦めません。ただ私だけではだめなので、社員のみんなも付いてきてくれることを願うばかりです。

※1 Blended Learning
知識習得やテストなどを「eラーニング(動画学習)」で行い、ディスカッションや実地訓練などは「オンラインワーク(集合研修)」で行うという、2種類の学習方法を併用するスタイルにて実施。
※2 リアル講座とオンライン講座における選択目安 (ベーシックコースにおいて)
■リアル講座
【受講者のメリット】
・受講者との交流によって一体感が出やすい
・受講者同士の意見交換が都度できる
・受講者同士の信頼関係が築きやすく、人脈づくりもしやすい
・講座中は、基本的にはいつでも講師に質問ができる
・講師との関係づくりができ、直接フィードバックを受けやすい
・適度な緊張が持続できる
・短期集中で認定試験まで終えることができる
・五感を共有できる (音楽、お弁当、お菓子、飲みなどの共有)
【受講者のデメリット】
・開催場所まで行く必要があり、移動時間とコストがかかる
・新型コロナやインフルエンザなどの蔓延時期は受講できない
■オンライン講座
【受講者のメリット】

・自宅で自分のペースで受講できる
・移動時間とコストがかからない
・海外出張時でも受講できる
・都合の良い時間帯に受講できる
・「eラーニング」では、自分のペースで学習ができ、集中しやすい
・「eラーニング」は繰り返し学習ができて理解が深まる
・知識習得を事前に済ませることができ(eラーニング)、集合研修の効率や学習効果が増すと考えられる。
・新型コロナやインフルエンザなどの蔓延時期でも受講できる
【受講者のデメリット】
・受講者同士の信頼関係を築くのに多少時間がかかる
・講師への頻繁な質問が「eラーニング」ではできず、関係もつくりずらい (「オンラインワーク」では可能)
・オンラインのインフラ環境が整っていないと受講できない
・ITリテラシーが低いと、そこに気を取られ集中しずらい
・「オンラインワーク」は、リアルより時間がかかり疲れやすい

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