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ゲームの中でもステイホーム! 「ダンジョンウィッチーズ:少女の帰宅」 レビュー

2021年ゲームレビュー 8 

124分=2時間。おまけダンジョンのクリアを諦めるまで。

家を召喚する魔法を携え、双子の片割れを探しに行くローグライト。8bitのゆるい雰囲気とユニークな設定に癒やされる。

以下ネタバレ

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総評

少女「エル」が、突然家を出ていった双子の片割れ「エリティ」を追いかける物語。

家を召喚する魔法に目覚めたエルは、道中で何人もの魔女たちと戦いながらエリティに追いつく。しかしそこで待っていたのは驚愕の事実だった。「姉妹は二人とも家が大好き」という設定と、それに関連して最後に明かされる双子の名字が可愛らしい。

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赤い服の子が「エル」で、青い服の子が「エリティ」。
どっちもいい子で好き。

8bitの小画面ながら、かわいらしいドット絵の視認性は高く画面はわかりやすい。

敵の種類もダンジョンの仕掛けも豊富で、見かけ以上に遊びがいがある。

マップ上のキャラクターとは別に会話ウィンドウで表示されるドット絵もあるのだが、それはマップチップの流用ではなく別々に描き直されているので、じっくり見れば相当の手間がかかっている事がわかる。個人的に、本作の一番の魅力はドット絵だと言い切って構わない。

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好き好きグレイブスちゃん。

ピコピコサウンドもゲーム全体の一貫性が取れていて良い感じ。フォントも曲も全部自作なんだってね。

ゲームシステム

一番の特徴は家を操るエルの魔法。どんな激戦の最中でも家を召喚して中で眠り体力を回復するエルの図太さ……もとい、精神の強さには驚愕する。

回復だけでなく家ごと移動して毒沼を無傷で抜けたり、家を蹴り飛ばしたり、自身が家にワープしたりと、他のゲームには無いユニークで説得力のある体験ができる。

コロナ禍が猖獗を極めるなか「ステイホーム」が盛んに呼びかけられたが、ステイホーム中の自宅でまた本作を通してステイホームするのには時流に沿ったインディーゲームらしさを感じる。家にいれば絶対無敵なんだよ。

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敵は体当たりで倒す。もう少し具体的に言うと、敵に重なることで自身と敵に同時にダメージが発生する。つまり戦闘は単純なダメージレース。

本作はローグライトとのことだが、本作は「次の一手」についてそこまでシビアなシーンは無く、終盤はゴリ押しでも問題なく進める。むしろ自分のペースでピョンピョン進めていけるので、ストレスの少ない作りだと感じた。

またアイテムは取得即発動であり、取捨選択の自由はない。HPやMPを増加させるアイテムを探索してエルを強くしていく要素もあるので、どちらかと言うとローグライトよりは「カエルの為に鐘は鳴る」に近いシステムと言えるだろう。

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パズル的な要素もあって、少し頭を使う。


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