BtoB営業のソーシャルセリングで活用できるSNS
現在のBtoBセールスにおいて、顧客との接点構築や新たなビジネスチャンスの創出に欠かせないのが「ソーシャルセリング」です。企業アカウントだけでなく、営業個人がSNS及びソーシャルメディアを駆使することで、より効果的に見込み客にアプローチできるようになりました。
しかしながら、BtoBで活用できるSNSとは、具体的にどのようなものがあるかイメージがわかないという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、BtoB営業の用途に特化して、ソーシャルセリングの概要と営業に活用できるSNSの特徴や使い方について解説します。
そもそもソーシャルセリングとは
ソーシャルセリングとは、簡単に言うとSNSを活用して、見込み顧客とのつながりをつくり、最終的に商品やサービスの購入につなげる営業手法のことです。
X(旧Twitter)、Facebook、InstagramなどSNS上で情報を発信することで自身のひととなりを知ってもらえますし、コミュニティーから仕事の縁が生まれることもあります。
SNS上での発信を通じたプル型営業のほか、メッセージ機能を活用したDM送信によりプッシュ型営業にも応用できます。
LinkedinやYentaなどビジネスSNSの利用者が増加しており、BtoBにおいても、従来の電話やメール、訪問による営業活動に、SNSを加えることで、より効果的な営業活動が可能になります。
ソーシャルセリングで活用できるSNS
X
X(旧Twitter)は、リアルタイムな情報発信と拡散力が特徴のSNSです。BtoB営業では、業界トレンドや製品・サービスに関するタイムリーな情報を発信することで、潜在顧客との接点を増やすことができます。また、リプライやリツイート、いいねなどのやりとりを通じて、関係性を構築することもできます。
しかしながら、文字数制限があり、詳細な情報を伝えるには不向きな面もあります。そのため、Xはつながりを作るための第一歩として活用し、他のSNSと連携させることが効果的です。例えば、Xで興味を示したユーザーに対して、より詳細な情報を提供するために、LINEへの誘導や、メルマガ登録を促すといった連携が考えられます。
Facebookは、40代・50代のユーザーを多く抱えるSNSであり、実名で登録されているためBtoB営業と相性がよいです。自身のタイムラインで、所属する組織に関する情報を発信することで、認知向上に貢献できます。また、業界や専門家が集うFacebookグループに参加することで、つながりを作り、情報交換を行うことも可能です。
Facebookはプライベートのコミュニケーションを中心に利用する場合も多く、ビジネスの用途ではLinkedInに比べ専門性が低い点が懸念されます。
Instagramは、視覚的な情報が重視されるSNSで、若い世代や女性に人気のイメージがありますがBtoBでも活用可能です。自社で保有するノウハウや情報を画像や動画で紹介することで、見込み顧客を集客できます。また、ストーリー機能を活用することで、リアルタイムな情報を発信し、ユーザーとのエンゲージメントを高めることも可能です。
ただし、扱う商材や業種によっては、BtoBの専門的な情報発信に必ずしも適しているとは限りません。Instagramを使用する店舗やBtoCサービスへ営業をかけたい場合はDM送信を検討するとよいでしょう。
LinkedInは、ビジネスに特化したSNSであり、IT業界や外資系企業のキーマンへのリーチに効果的なプラットフォームです。LinkedInでは、登録者の役職や職種をみてつながりをつくり、情報交換を行うことができます。また、Sales Navigatorなどの有料ツールを利用することで、より高度な営業活動を行うことも可能です。
LinkedInは、プロフィールを充実させることで、自身の専門性や実績をアピールすることができます。また、グループに参加したり、記事を投稿したりすることで、業界のトレンドや課題に関する議論に参加し、自身の考えを発信することも可能です。
Yenta
Yentaは、日本発のビジネスSNSであり、特に中小企業や個人事業主の間で人気があります。Yentaでは、1日10人おすすめされた人をスワイプして、お互いマッチした人とつながりを作り、カジュアルにMTGをしてビジネスパートナーを探すことができます。
Yentaは、スタートアップや個人事業主などの起業家が多く登録しているため、スモールビジネスを対象に営業を行う企業にとって非常に有効なツールです。
まとめ
リモートワークが普及し、電話での受付をストップする企業が増えるなか、BtoBセールスの新規開拓で成功するために、ソーシャルメディアの活用は欠かせない要素となっています。
とはいえ、それぞれのSNSによって利用者の傾向や特徴はかなり異なります。業種業態によって向き不向きもあるため、各SNSの特徴を理解し、自社の目標に合わせて最適なプラットフォームを選択することが重要です。
本記事では、BtoB営業で活用できるSNSについて、基本的な情報を解説しました。情報発信やノウハウ提供が難しい場合は、プッシュ型のDM送信からはじめてみるとよいでしょう。