『高校』×『地域』の可能性

noteはじめました!

noteのテーマは
「『高校』×『地域』の可能性」です。


今回は初回ということで、書き始める理由と修士論文の要約(の要約)を紹介します。

まず、書き始める理由は次の3点です。

第1に、このテーマ(『高校』×『地域』の可能性)をさらに深めたいという考えに至りました。今年度修士論文(概要は後半を参照)及び書籍出版(注1)を通じて、大崎海星高校魅力化プロジェクト(注2)の取り組み5年間をじっくり振り返る機会がありました。当時は、目の前のことに必死だったのでそこまで考えが至りませんでしたが、これまでの取り組みを振り返って俯瞰してみると、高校と地域が有機的に繋がることによって、高校にとっても地域にとってもなにか大きな可能性があるのではないかと感じています。このテーマを様々な切り口から考察します。

第2に、考察をnoteにまとめて発信することによって、興味・関心の高い方たちとの情報交流できることを期待しています。これは、幅広く友人知人も含まれるfacebookではできない(やりにくい)ことです。教員やコーディネーター、民間企業や大学生(教育学部や町づくり系を想定)あるいは、当事者である高校生といった、この分野に興味・関心の高い多様な方との交流ができたら幸いです。オープンに、そしてフラットな意見交換によって、全国様々な『高校』と『地域』の連携・協働の知を集積していけたらと思います。

第3に、これまで培ったことを発信することによって、この情報を知りたい人に届けるためです。年々少子高齢化が進み、高校の統廃合は加速しています。(注3)私のように地元の高校(もしくは学校)をなんとかしたい!という人は全国的に増えることは間違いありません。手前味噌ですが、平成27年頃から取り組んでいる高校と地域の協働は、関係者の努力によって前進しており、全国からも注目されています。(もちろん問題は山積しています。そして、注目されることがすべていいこととは限りません。)その関係者の一人として、このnoteを通じて、暗黙知を形式知にすることは私の役割の一つです。「あそこだからできる問題」「あの人だからできる問題」からも訣別します。なぜならば、幸いにも私は、有名大学や有名企業出身ではありません。しかも、教育学部卒でもなく、もともと教育に見識が深いわけでもありません。ただのいち住民です。つまり、普通の人なのです。

これらの理由からnoteを始めます。


次に、修士論文の要約のさわりの部分を紹介します。
紹介するのは、私の課題意識が最も伝わる内容だからです。

修士論文の題目は以下となります。


「開かれた学校」における統合的カリキュラム開発の研究
-広島県立大崎海星高等学校における地域協働学習に焦点を当てて


◇問題の所在と本研究の動機
「社会に開かれた教育課程」が新学習指導要領に明記されたように、激変する現代社会においては、学校が地域社会と連携・協働しながら、新しい時代において、子どもたちに求められる資質・能力を社会総掛かりで育むことは急務です。しかし、学校現場や地域社会は、なにを具体的な目標としてどのように取り組めばいいのでしょうか。現場で悩みながら総合的な探究(当時は学習)の時間を地域と共に編成してきた過程は正しいやり方だったのか、どのような意義があったのか。それを知りたいという素朴な探究心が本研究の出発点です。

◇研究の方法
平成27年頃から取り組み始めた大崎海星高校魅力化プロジェクトの取り組みについて、当時の資料を参考にしながら、カリキュラムの編成過程を明らかにして、完成したカリキュラムについての特質を解明します。次に、そのカリキュラムの実践と波及について論及し、地域連携のカリキュラム編成にはどのような意義があるのか、そして最後に成果と課題について考察します。

成果と課題の詳細に関しては、次の機会にします。


修士論文に関しては、教育現場の起点が「総合的な学習(探究)の時間」という学校のカリキュラムとなっていますが、もう少し幅広い視点から考察していく予定です。同じような問題意識を持たれている方は意見交換しましょう!
もし、修士論文に興味のある方は、まずは約100ページ10万字を2ページに圧縮した抄録がありますので、そちらを送付します。それでは満足できん!という方には、修士論文データを送ります。

最後に、noteは週に1回の更新を予定しています。
毎週金曜日のお昼12時に更新予定です。

不慣れではありますが、少しずつ充実させていきますのでゆるりとお付き合いください。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


注1:教育の島発  高校魅力化&島の仕事図鑑―地域とつくるこれからの高校教育(学事出版)2020年8月25日出版、編著:大崎海星高校魅力化プロジェクト
注2:大崎海星高校魅力化プロジェクトのサイト http://osakikaisei-miryoku.sun.bindcloud.jp/osaki-kaisei.com/osaki-kaisei/cheers/appeal.html
注3:ここ30年で1市町村に1つの公立高校が存在していた市町村の約2割の公立高校が消滅している。(三菱UFJリサーチ&コンサルティング:高校存続・統廃合が市町村に及ぼす影響の一考察 https://www.murc.jp/wp-content/uploads/2019/11/seiken_191122_1.pdf)


◇筆者プロフィール◇
2011年に広島県豊田郡大崎上島町にUターン。地域連携型の私塾を設立。教育を核とした町づくりにコミットして10年。地元唯一(当時)の高校、広島県立大崎海星高校の統廃合の危機をきっかけに、魅力化コーディネーターとして、魅力化PJに参画。教育現場と地域を有機的に繋ぐことで双方の課題を同時に解決する可能性を模索中。

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