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MacBook Airをメインマシンにしました

2020年は大変な年になってしまったようです。3月下旬にはかなり覚悟を決めていました。「仕事やばいなぁ」とか... 

病院で「安静にしてください」と言われたら「絶対安静」で挑むくらいには、ビビリなんで「緊急事態宣言」が出たときは「戒厳令」並みの覚悟でおりましたから、長期化したらどうしよう、と。でも4月、かつてないくらい忙しかったんです。やってもやっても終わらない、次から次へと発注が降り注ぐ状態になり不安について考えるヒマもなく日々を過ごしておりました。

僕は作品制作、DTP(印刷)、レタッチ、の三本柱で生計を立てております。結論から申し上げますとコロナの関係で受けた悪影響は、7月に予定していた展示を無期延期にしたことだけでした。NYCでの個展が始まった頃から、心血注いで制作しておりましたから、制作自体を白紙に戻す決断は大きなものでしたが、10月現在の状況をみるに間違ってはいなかったな、と考えています。

で。DTP(印刷)、レタッチの仕事は増えちゃいました。もともとリモートワークみたいなものですし、何より大きかったのは数年前から「仕事しながら旅がしたい」と自分勝手に印刷業でフルリモートを目指して試行錯誤を重ねてきたことでした。

自宅の部屋は色評価用 演色AAAの照明で統一、フローリングの床とソファをのぞいて家具も全て無彩色にしている為、殺風景ではありますが普段からこの環境でモノを見ていますから、環境光による見え方の違いにすぐに違和感を感じるようになりました。PDF入稿(色校なしで一発本番)案件を年間500件以上捌いてきたこともあり、モニターでの見え方と(CMYKの)数値から色校なしでも「OKがもらえるところに着地させるスキル」と実績のおかげで今のところ昨年より2〜3割増で推移しています。

さらに後押しするように「緊急事態宣言」発令少し前に印刷会社から発せられた次の言葉が状況を決定的なものにしました。

「色校正、出すのはいいけどドコに送るの?」

この時期、クライアントも含めてリモートワークに移行しており、さらに会社によっては出社制限もあって、従来の校正刷りを送付して確認するというフローが完全に崩壊しました。仮に担当者の自宅に送ったところで色見台を持っているわけでもなく、色評価用の環境以外で見られてもトラブルの元になるだけなので、信じられない速度で「関係者一同みんな自宅作業」を前提としたワークフローが出来上がってきました。

期せずして僕が抱えていた様々な問題は「部屋から出ないで完結できる」=「仕事しながら旅」という答えによって解決してしまったのです。今はほとんど外出することもなくずっと部屋から出ていません。このままいけばコロナの治療法や受け入れ環境が整った暁には... 念願の「仕事しながら旅」が実現できると思って日々を過ごしています。

ひさしぶりなんで前振り長かったですけど本題。前述の事情によりDTPの仕事が増え、作業が追いつかなくなってしまったのでMacを一台追加しようと一通りイマドキのパソコンを調べてみたのですが、MacBook Air が、CPU core i7、RAM 16GB、内臓ストレージ 2TBまでスペックアップしているのを知りました。

このスペック、僕のDTP仕事には(レタッチと違い統合された実寸の画像しか扱わないので)充分快適なんです。色を見る必要がある場合でもキャリブレーションモニターはeGPU Proを介して接続している為、レタッチ用のCore i9搭載のMacBook Proでの表示と合っているので支障がありません。(GPUの異なるマシンで色合わせは至難ですが、この場合GPUが同一の為設定が簡易で済みます)

という訳で今はMacBook Air をメインマシンにしてMacBook Proをなんちゃってワークステーション的に使っています。MacBook Air ですが、本体の軽さはMacBook Pro 13とあまり変わらないのですが、電源アダプターが軽くて小さい!(ここ大事)さらにバッテリーの持ちも6時間以上使えるのでかなり生活変わりました。全業務の7〜8割はMacBook Air でこなせるので無意味にホテルに泊まったりとかして、来るべき旅行三昧のシュミレーションにうつつを抜かしている次第でございます。

付記:Macユーザー2020〜2年くらいのロードマップ【業務用】

ところでMacのCPUがIntelからAppleシリコンに変わっていくという話で一部界隈盛り上がっております。その昔PowerPCからIntelに移行した際の悪夢を経験したヒトはご存知かと思いますが、OS Xへの移行とも相まって安定して動作させるだけでも一苦労といった時期がありました。その為Mac OS 9.2.2で起動ができる最後のモデル「Power Mac G4 (Mirrored Drive Doors 2003)」の中古販売価格がPower Mac G5の新品よりも高額になることもあったくらいです。

そのときはRosettaという技術によって「PowerPCでもIntelでも使えます」ということになっていましたが、実際には危なくて(仕事には)使えないという状況で、DTP界隈は長いことMac OS 9.2.2にIllustrator 9を標準にしていました。

今回もそのあたりを危惧する見方もあり(今度はRosetta 2だそうです)、念の為最後のIntel Mac(来年あたり?)は押さえておこうかなと。基本的にはデスクトップはWindowsに移行するつもりなので、そんな事情も鑑みてMacBook Air(2020)のメインマシン化に踏み切ってみたのです。

あと、それに付随してストレージやらファイルシステム等々含めて調べてみたのですが、かなり変わってますね。2015年くらいに調べた時にはハイスペックなPCをメイン+ミドルクラスをサブに、というのが基本的な考えだったのですが今、システムを組むならアプリケーション別にアレンジした複数台のミドルクラスを用意したほうがコスト的にも心地良い作業環境になりそうな気がしています。

かしこ

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