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Torus (トーラス) by ABEJA

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Torus(トーラス)は、AIの社会実装を手がける、株式会社ABEJA(https://abejainc.com/ja/)のオウンドメディアです。「テクノロジー化する時代に、あえ… もっと読む
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#デザイナー

「本のない家」で育った私が、ブックデザイナーになったわけ。

『クイックジャパン(太田出版)』、『文藝(河出書房新社)』、『生理ちゃん(KADOKAWA)』など人気タイトルを数多く手がけてきたブックデザイナーの佐藤亜沙美さん。装丁や本づくりへの思いを語ってもらった。 そんな佐藤さんは意外にも「本のない家」で子ども時代を過ごしたと話す。それでも本づくりに携わる仕事に就いたのはなぜ? 本はルールをちょっと外すと刺激的になる 佐藤)学生のころに、デザインの勉強をはじめました。そのあと働き始めた出版社のデザイン室は、ひとりひとりがプレイヤー

人気ブックデザイナーが考える 「いい装丁」とは?

本好きなら、気になっている人も多いはず。装丁家という仕事。 装丁に込められた思いを知りたくて、人気ブックデザイナー佐藤亜沙美さんのもとを訪れた。 佐藤さんは2006年から8年間、デザイナー祖父江慎(そぶえ・しん)さんが代表を務める「コズフィッシュ」に在籍。2014年に独立し「サトウサンカイ」を設立した。 2016年からは『Quick Japan(太田出版)』のアートディレクターになり、その後も『静かに、ねぇ、静かに(講談社)』、『生理ちゃん(KADOKAWA)』などの人

「性欲は、なぜある?」が揺るがす常識の壁

見た者はざわつきとともに考えずにはいられなくなる。そんな作品を発表し続けてきた現代美術家・長谷川愛さん。インタビュー前編では最新作“Alt-Bias Gun”や創作の原点を聞いた。後編では長谷川さんを突き動かすものを探る。 潜在的な欲望、倫理的な問題を引っ張り出したい自分が抱える悩みや問題意識が、アートプロジェクトの出発点です。実現できるかどうかはさておき、解決法や選択肢を想像し、どうしたらそれが実現するかを考えていくのです。 たとえば「子どもがほしいか?」という問いがあ

「撃たれやすい顔」への引き金を止める。AIが揺さぶる人の思い込み

死角から飛んできたボールは避けようがない。直撃されて脳と心が揺さぶられる。現代美術家・長谷川愛さんのアートプロジェクトを見た時の印象をたとえると、まさにこんな感じだ。科学技術をモチーフに、人のありようを浮き彫りにする。それらの軌跡と思いを2回に分けて紹介する。 人の偏った認知を「銃」が問い返す 2018年、長谷川さんは“Alt-Bias Gun”という作品を発表した。 このプロジェクトは人の偏った認知バイアスを機械学習等で学ばせ、逆張りもしくは別のバイアスを道具に実装し「

1枚の写真からアイデアが生まれた。 唯一無二の手書きロゴができるまで。

2019年7月、AIのスタートアップABEJA(アベジャ)はメディア「Torus(トーラス)」をはじめました。私はABEJAでプロダクトデザインを担当している上野真由美です。私がつくった「Torus」ロゴ完成までの道のりをふり返ります。 編集チームの想いを知る。プロジェクトの立ち上げから、メンバーとして編集会議に参加していた。 メディアの名前が、Torus(トーラス)に決まると、自然と私がロゴを作ることになる。その後は、週1回ある定例ミーティングにできる限り参加するようにし