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Torus (トーラス) by ABEJA

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Torus(トーラス)は、AIの社会実装を手がける、株式会社ABEJA(https://abejainc.com/ja/)のオウンドメディアです。「テクノロジー化する時代に、あえ… もっと読む
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2019年8月の記事一覧

AIベンチャーの海外進出。ミス連発の私に上司が教えてくれた「コケて学べ」

社員数十人のベンチャーでも、海外で成功できるのか。私が転職したAIベンチャー企業「ABEJA」は2017年に、初めて海外へ進出しました。国内事業すら安定していない状態で、かつ転職間もない私がまさかの海外法人立ち上げの担当に。 人脈、経験、英語力、全部ゼロ。シンガポールに単身乗り込んだ上司と、東京に残った私で試行錯誤で仲間を増やし、結果を出すまでの2年。ベンチャー企業による海外展開の「リアル」を伝えていきます。 ありえないミスを連発2017年4月には上司で海外担当役員の外木

東京の新名所「チームラボ ボーダレス」の仕掛け人・杉山央の表現の軌跡

8月下旬に公表された、米TIME誌の"The World's 100 Greatest Places of 2019"。メキシコやセネガル、アイスランドなど各地の観光地とともに、日本のある美術館が選ばれた。 東京・お台場の「MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab Borderless」。 アートコレクティブ・チームラボと、ディベロッパー・森ビルが手を組み生まれたミュージアムは、開設から1年で日本のインバウンドを象徴す

社会問題にもなったAIのバイアスはなぜ起きる? リサーチャーが解説

人間の勘や経験値に頼っていたことを、AIに任せる動きが広がっています。一方、アルゴリズムによるバイアス(偏り)のせいで、人種、性差別などにつながる事態も起きています。 人間社会のバイアスが、なぜAIにも反映されてしまうのか。 「機械学習は集められたデータセットが『世界』のすべて。集めやすい、すなわちマジョリティのデータが優先されやすい構造になっているのが一因」 AIの研究開発に携わるリサーチャー・白川達也はそう言います。詳しく解説してもらいました。 AIのバイアスがも

人脈・経験・英語力ゼロで、まさかの海外進出担当。AIベンチャーの「泥臭い」リアル

私は今、ディープラーニングを手がけるベンチャー企業、ABEJAで海外事業を担当しています。 ABEJAは2017年、初めてシンガポールに海外進出したのですが、それは上司と、入社間もないヒラ社員の私が2人だけで立ち上げたものでした。この2年間で、数えきれないほどの失敗やドタバタを繰り返す一方で、大きな成果を得ることもできました。 人脈、経験、英語力、いずれもゼロの状態から、上司や仲間とどうやって市場を開拓し、事業・組織を成長させていったのか。私だからこそ伝えられる「リアル

「AIと倫理」は企業の経営課題。 弁護士が強調する意味は

AIが社会にもたらす影響は、法律や政策にとどまらず、倫理規範などにも及びます。AIを開発、実装する企業は、データとどう向き合うべきなのでしょうか。 AI関連のビジネスと法務に詳しい三部裕幸弁護士は、「AIと倫理」の問題に対応していない企業は「抱えるリスクがどんどん大きくなっていく」と警鐘を鳴らします。 国内外の動向を中心に、三部弁護士が解説します。  * きょうは「AIと倫理」というテーマでお話します。ポイントは、次の3つです。 1. 「AIと倫理」=経営課題  2

義足づくりは人間関係をつくること。 義肢装具士・臼井二美男さんの哲学。

東京2020パラリンピックまであと1年。選手たちとともに大会に臨む臼井二美男さんは義肢装具士になって35年になる。これまで担当したのは1000人以上。義足だけではなく、義足ユーザーを中心とした陸上チーム「スタートラインTOKYO」も作り、毎週練習を続けている。ここからパラリンピアンが何人も巣立った。手掛ける義足から、再生する障がい者の姿を語ってもらった。 ハローワークの訓練校で見つけた義肢装具士の道本当に偶然だったんです。 20代後半まで僕はフリーターでフラフラする生活を