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二年越しの庭木がいよいよ鬱蒼としてきたので、植木屋を呼んで剪定の見積りを頼む。気持ちとしては全面的にバッサリいきたいんだけれど、そこは懐具合と相談しながら手に負えない順番に植木屋と選ぶ。松、金木犀、ざくろ、はなみずき、山茶花、つつじ。庭木の剪定はほぼ樹の高さで値段が決まっていてある意味明朗会計。ただ松だけは別格で中木の値段も時間も約3倍はかかる。だから安易に松なんか植えるもんじゃない。でも逆に考えれば成金趣味のお屋敷の玄関に松がこれみよがしにのたうちまわっているのも納得がいく。松のダメなのはとにかく他の樹木となじまないところ。オレオレ感が強すぎてトゲトゲしい。まあ松だからしょうがないか……と思わせてしまう「憎まれっ子世に憚る」感があのトゲトゲしさに表れている気がする。

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今日は一年の折り返し「夏越の大祓」ということで大国魂神社の茅の輪を潜って厄祓い。今年の上半期はほぼコロナで埋め尽くされた感があるので念入りに払っておかないと。国や都は相変わらず耳障りが良いだけで具体性を伴わないビッグデータだのA.I.だの観念的な横文字で書いた餅を金科玉条の如く並べたてるだけ。言ってる当人は用意された当たり障りのない机上の論理を読んでるだけで、それがこちらを煙に巻く逃げ口上でしかないのは一目瞭然。心無い論理がビッグデータだA.I.だ言ってる側で、茅の輪をグルグル潜って神頼みするしかない虚しさ。

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香港国家安全維持法が可決した。1997年に制定された「一国二制度」は約束の期日を27年残したまま事実上終わってしまった。香港人の多くが心の片隅にずっと抱えていた澱のような疑念が現実化してしまった。僕のまわりの香港人は「50年間保つはずがない」と口を揃えて言っていた。それがとうとう本当に終わってしまった。常日頃から逃げ道が多いほど良い制度だと思っているから、それが僕にとっての香港の魅力の大きな一因でもあった。これまで事あるごとに読み返したノンフィクション、97年の返還前後の香港の日常を書き記した『転がる香港に苔は生えない』星野博美著(文春文庫)。そこにあった香港人の漠然とした不安が今また蘇っている気がする。それは23年経った今日、より明白な不安として眼前に立ち塞がっている。

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先日昼間にたまたまNHK BSでやっていた『スパイゲーム』を観た。DVDも持っているのだからいつでも観られるのに、何度も観ているのについつい観てしまう映画というのがある。僕の場合はスパイものと新聞記者もの。新聞記者ものはやっぱり『大統領の陰謀』から始まって、個人的に心が弱った時のカンフル剤となっているマイケル・キートンの『ザ・ペーパー』を頂点に洋画邦画の別け隔てなく観ているし、スパイものも007シリーズから始まって名作からB作までだいたい観てる。スパイものが好きなのはなんといっても都合よく簡単にいろんな国にいけるところ。『スパイゲーム』は、ロバート・レッドフォードとブラット・ピットという新旧イケメン共演(『リバー・ランズ・スルー・イット』でB.ピットを観た時はレッドフォードの隠し子と思ったぐらい似ていた)。レッドフォードはその昔フェイ・ダナウェイと共演した『コンドル』というシドニー・ポラックのスパイ映画の傑作もあって、『スパイゲーム』では端々が『コンドル』を彷彿させているように思えて、『コンドル』の時若造だったレッドフォードが成長してリクルートしたB.ピットを育てているという筋書きを深読みしてしまう。その他、シャーロット・ランプリングがちょい役で出ていたり、ラングレーの密室空間と香港のリモートで密かに作戦が進行したり、好みの役者やディテールと今は亡きトニー・スコットのテンポいい高速カットが何度観ても飽きない理由かもしれない。回想シーンと現在進行形のタイムラインが交互に入れ代わり、最後には二人のスパイの半生をまとめ上げるストーリーは流石。撮影はほぼイギリスとプラハ、蘇州の刑務所はオックスフォード、ベトナムやベイルートの回想シーンは予算の関係で実際はモロッコで撮影されたと知って驚いた。世の中アホ臭いと映画に逃げてしまうのは悪い癖。

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『シャガァル』のツナメルトセット¥630。全てがちゃちぃけどモーニングサービスと考えればこんなもんか。喫茶店モーニングのちゃちぃ感(特に添えもののサラダ)は嫌いじゃないというか、どちらかというと好きな方だけど朝が苦手なのでなかなか時間に間に合わない。ここはサービスセットを通しで用意してくれているので助かる。しかも席で煙草が吸えるんだから文句無し。金曜の午後はだいたいココでウェブを眺めている。ロクなニュースはないけれど。

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0704
この『note』のメモ書きを公開してしまったので、誰かに読まれているかも知れないと思うとやはり書き方に影響するなぁ。世の中いたるところにMe Me人種が増殖しているので、それと一緒くたにされるとイヤだなぁとも思うけどもう遅いなぁ。それで思い出したけどテレビ番組とかで視聴者のコメントがツイッター経由で画面下に流れるのがあるでしょう。Me Me人種のどーでもいい当たり障りのない出しゃばりコメントの羅列。あれがホント嫌い。アレを書き込んでる連中は何を求めているのか?まったく理解できない。あーやっぱりいつの間にか語りかけ口調になってしまっている。イカンなぁ。

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都知事選。とどのつまり東京都民なんてものは田舎者の集まり。ノンポリ烏合の衆。長いものに巻かれ流行に乗ること以外取り柄のない俗物だから、その大親分の小池百合子が圧勝再選しても不思議ではないのだろう。この先またこのミーハーおばさんのおもちゃにされると思うと心底脱力してしまう。古巣のテレビ東京の番組で池上彰がだいぶ突っ込んで問い詰めていたけどそれももうあとの祭り。暗黒時代の始まりは香港に限らない。

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