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記事抜粋51

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さて、以前にも取り上げたが、佐藤優さんが「私は2016年から母校の同志社大学神学部で学生たちに教えている。18年度からは毎回の講義で1時間程度を使って、彼らに地方上級公務員試験(大卒向け)の一次試験で出題される、教養試験の問題を解かせている。こう言うと、「なんで公務員試験の勉強を大学、それも神学部の講義で?」と不思議がられるのだが、これは現在の日本の教育が抱える致命的欠陥である「高大接続」ギャップの解消、つまり学生たちが高校卒業までに教わる内容と、大学入学後に行う学問との間にある「深すぎる溝」を埋めるための教材として、地方上級公務員試験の過去問がうってつけだからである。」とおっしゃっているのに興味を持ち、調べ始めたんだが・・・

  1. 「数的推理」を読んでみて、これはたしかに佐藤さんがおっしゃる「文系学生のための」には該当すると思う。理系にとっては「当たり前やろ・・・」のレベルだが、ボケ防止には「数独」よりは楽しいように思う。

  2. ちなみに俺はボケ防止には高校の数学チャートを3分/1問くらいで理解して読めるようにするのがいいんじゃないかと思っているが、その先の理工系分野を知っていて「あの分野のあそこに関係有るな」と思えないとなかなか楽しくないと思う。例えばAIなんて、やっているのはひたすら行列計算なんだが、行列は単なる計算の手段で、概念としては完全にベクトルである。たぶん、応用数学で頻繁に出てくる「非数量的情報の数量化」をやったことがないと面白みがわからないが。

  3. 「判断推理」を読んでみて少しずつピンと来始めたのは、方法論としては①既知事項の整理、②消去法(有り得ない可能性の削除)が柱になっているということ。問題のパターン毎に解法が有ってそれになじむという有りがちなものにはなっているものの、悪くは無いと思う。ただ、受験問題では「全体像」があらかじめ与えられている。

  4. 実際の問題は全体像をつかむのが手間って場合が多い。(1)文献調査などして、(2)仮にこう置く、(3)進捗に応じて全体像を拡大したり、縮小して絞る、という作業が必要になる。これが「社会人にとって」一番必要なところではないかと思う。

  5. あ、「社畜」には必要無いだろうけど(笑)。

  6. あ、「学畜」も似たようなもんか(笑)。

  7. ま、でも、皆さんやってみたほうがいいと思います。

理系のための知識欠損を埋める読書には高校の社会科系の教科書が良いということだったが、確かにそうだと思った(笑)。大学以降、知らぬ間に徐々にド理系化していた俺には新鮮でおもしろかった。

  • 俺の場合はクリミア侵攻とシェール革命による原油価格下落で痛い目にあったのが政治経済に関する無知は危険と思うようになった発端だったが。47歳の時やね・・・。

ま、それに役立つこと書いとるとは限らんけどね(笑)。

俺も道頓堀好きー♡ SODAちゃん、きれいでちゅー。 ほぼ「信仰の対象」レベルですぅー。 あ、「神レベル」って言うのか、巷では・・・。まあ、いっしょやろ。同義やろ。

手ぇ合わせて拝むよ、俺なら・・・。
  • SODAちゃん、セクハラや誹謗中傷に負けないで好きな服装してください。

  • 俺も好きです、その服装♡ あ、俺は着ませんけど。オッサンなので。

  • 大事なこと言うの忘れてました。 「ごちそうさまでした」

知識欠損の話、吹っ飛んでしもたな・・・。

で、シメようと思ったが、次から次へと馬鹿が・・・:DJ社長、楽しんごの暴言に怒り 韓国DJは“揉まれに行ってる”投稿に「バカかお前!」 (msn.com)

  1. 5人組音楽ユニット「Repezen Foxx」のDJ社長(30)が16日に公式YouTubeチャンネルを更新。韓国を代表する女性DJ「DJ SODA」が、日本のライブでセクハラ被害を受けた件について言及し、また暴言を放ったタレントに苦言を呈す場面があった。DJ SODAは14日にXで、大阪で行われた「ミュージックサーカスフェスティバル」でファンと交流した際に、胸を触られる被害に遭ったことを告白。また「そんな服を着ているからだ」という心無い声も届き、「私がどんな服を着いたとしても、私に対してのセクハラと性的暴行は正当化できない。私はいつかこの言葉を言いたかったです」と反論していた。セクシーな服装に皆さん慣れてしまえばいいと思うよ。そして、感謝の気持ちを抱いて両手を合わせて拝め!この騒動について、タレントで整体師・楽しんごはXに「DJSODAってなんなん!自分から揉まれに行ってんじゃん もう日本来なくていいよ DJはレペゼンに任せろ!」(現在は削除済み)と投稿し、批判を集めていた。DJって揉まれに行く仕事でしたっけ?違った気が:ディスクジョッキー(disc jockey)またはDJ(ディージェイ)とは、ポピュラー音楽をラジオ番組などで選曲、操作する、または演奏会場やクラブ、ソフトなどで再生機器で客に聴かせる人物。だよね。間違ってなかった。この件について、楽しんごと交流のあるDJ社長は「お前の職業は整体師だろ?揉まれたいヤツか、そうじゃないかぐらい分かれよ。“揉んでくださ~い!”ってそんなわけあるか、バカかお前!」と苦言を呈す。いいツッコミだな。そして「もうお前は助かる道はねぇって言いたいけど、唯一の方法を教えてやろう。こういう事件が起きた後ということで、日本人と韓国人が集まって楽しめるフェスを開こうと思っている。そこでお前はポップコーンを売れ!」とまさかの提案をし、また他のインフルエンサーたちにも参加を呼びかけていた。ということで、ポップコーン売れ!

  2. 楽しんごってちょっと頭が悪いんだな・・・。

しかし、DJ SODAさんのファッション、芸能人だからってこともあるだろうが、日本よりも攻めてるよね。もう、韓国のほうが先に行ってしまってるんだなぁ・・・。
米国でもいろいろ問題は有るらしい:「10歳の時、監督を“誘惑”していると…」元人気子役・歌手たち、性的に扱われた過去を語る (msn.com)

  1. 米国のファッションは世界一攻めてると思ってた。皆さん、それに慣れていらっしゃるとばかり・・・。

  2. そう言えば、2005年だったか、箱根で酸化物エレクトロニクスの学会が有り、和室で皆が昼食をとったのだが、俺の前に座ったお嬢さん二人(発表者ではなく、発表者の米国の大学の若いイケメンの先生についてきた学生さんらしかった。)の丈の短い短パンのせいで黄緑色と黄色の蛍光色のTバックがもろ見えになり、飲んでいたお茶を吹き出しそうになった。これに慣れている米国人ってスゲェなと・・・。俺も慣れてしまわなければならないが、いったいどこに行ったら慣れることができるんだろうかと・・・。そうこうするうちに俺の前にちっちゃなオッサンが座り、色々話しかけてきたので俺の視界は安定化した。昼食後にそのオッサンが基調講演を始めたのだが、それが高温超電導で1987年のノーベル物理学賞を受賞したベドノルツだった。

ということで、本編でも超電導の話を。


[1] 秋田大ら、シリコン系LiCの長寿命化を実現:極めて薄いシリコン負極を形成 - EE Times Japan (itmedia.co.jp)

  1. 秋田大学の熊谷誠治教授と日本大学工学部の江口卓弥助教らによる研究グループは2023年8月、負極にシリコンを用いる「リチウムイオンキャパシター(LiC)」において、長寿命化を可能にする技術を開発したと発表した。極めて薄いシリコン負極を用いることで実現した。LiCは、リチウムイオン電池(LiB)と比べエネルギー密度は低いが、出力密度とサイクル寿命に優れている。シリコンはリチウムイオンの吸蔵容量が黒鉛に比べ約10倍ある。これを負極材料として用いれば、蓄電デバイスのエネルギー密度を高めることができるという。しかし、シリコン粒子は大量のリチウムイオンを吸蔵すると膨張し、放出すれば縮小する。このため、充放電を繰り返し行うと、負極構造が破壊するという課題があった。研究グループは今回、直径が2μmの安価なシリコン粒子を用いて、厚みが異なる堆積層のシリコン負極を製造した。これを組み込んだLiCを試作し、充放電試験を行った。この結果、堆積層の厚みが粒子径の5倍に相当する、10μm厚のシリコン負極を用いたLiCが、最も長いサイクル寿命となった。3万回の充放電サイクル後でも、エネルギー密度の維持率は78.3%と高い。さらに、約1kW/kgの出力密度においても、100Wh/kgに近いエネルギー密度が得られた。堆積層が薄いと電極材料自体も少なくなり、必然的にエネルギー密度や出力密度が向上したという。

  2. したがってLIBの高容量化でなくLICの高容量化向きだったという話。

[2] 旭化成、LiCに関するライセンス活動を本格展開:新ドープ法でLiCを安価に製造 - EE Times Japan (itmedia.co.jp)

  1. 旭化成は2023年7月、リチウムイオンキャパシター(LiC)の設計と製造技術についてライセンス活動を本格的に始めると発表した。独自の新ドープ法により、LiCの容量や入出力性能が従来品に比べ向上。汎用的な部材や設備が利用できるため、製造コストを削減することも可能になるという。LiCは、正極に電気二重層キャパシター(EDLC)と同じ材料を、負極にはリチウムイオン電池(LiB)と同じ材料を、それぞれ用いた蓄電デバイス。LiBと比較して入出力特性が高く、瞬間的なパワーが必要な用途に適している。高速充電も可能である。これ以外にも、サイクル寿命が長く、安全性にも優れているという特長を備えている。ところが従来のLiCは、リチウムのプレドープ工程で、「穿孔箔(はく)」や「金属リチウム箔(はく)」といった特定の部材が必要となる。その上、金属リチウム箔(はく)を安全に取り扱うための製造環境を整えなければならず、製造コストが上昇する要因となっていた。旭化成では、リチウムイオン供給源として安価な「炭酸リチウム」を用い、負極材料にリチウムのプレドープをする独自の新ドープ法を開発した。この方法は、正極に炭酸リチウムを含ませ、この炭酸リチウムを初回充電時にほぼ100%分解することでプレドープを行う技術。この方法を用いることで、LiBと同じような部材と類似した設備でLiCを製造することが可能となる。その上、容量と入出力特性は、従来のLiCと比較してそれぞれ1.3倍以上も向上していることを確認した。旭化成が提供するライセンスには、LiC技術に関わる知的財産だけでなく、設計やパイロット設備での製造技術といった技術ノウハウも含まれる。新たな手法で開発されたLiCについては、停車駅ごとに充電を行うことができる架線レスの路面電車やバスなどへの応用を視野に入れている。また、太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーを利用したエネルギー貯蔵システム(ESS)では、LiBとLiCを併用することでLiBの充放電負荷を削減し、LiBの寿命を延ばすことができるという。

  2. EDLCとLIBのギャップを埋めるのがLICだが、これまでのところほとんどニーズが無かった。再エネ用蓄電でニーズが有るかも、という話。

[3] NSCがリチウムイオン電池の材料となる黒鉛の高純度化加工に参入、付帯設備の設計・施工はNECファシリティーズ:産業動向 - BUILT (itmedia.co.jp)

  1. NECファシリティーズは2023年1月17日、NSCがガラス基板の加工技術を活用して、リチウムイオン電池に使う黒鉛高純度化事業への参入に向けて導入する加工設備設計と施工を受注したと発表した。設備は2024年3月に竣工する予定。NSCは、液晶ディスプレイなどに使われるガラス基板の加工を主力事業として展開しており、化学薬品でガラスを溶解し、薄くかつ軽く加工する薄型化ケミカル技術を有している。ガラス成分と天然黒鉛の成分が類似していることから、近頃はこの技術をリチウムイオン電池などの材料となる黒鉛の高純度加工へ応用する技術を研究し、市場参入に向け、黒鉛の高純度化加工から廃水処理まで一貫した量産ラインの立ち上げを計画している。NECファシリティーズは長年の間、半導体や電子部品工場を中心に化学薬品による環境負荷の低減に貢献する付帯設備の構築で実績を積み重ねてきた。そのなかでもフッ素とホウ素が混在する排水処理には多くの顧客から好評を得ており、これまでNSCのガラス基板加工工場の環境付帯設備を構築し、高濃度フッ酸の再利用や排水/排ガス処理の領域で磨いた実績が評価されたことから、今回の受注に至ったという。NECファシリティーズは、今回の環境付帯設備の設計と施工で具体的には、高品質な加工品生産を支援しつつ、環境負荷の低減に貢献するために全体最適の観点で、薬品供給設備や排水処理設備、排気処理設備などの設計・施工を担うこととなる。

  2. 参考:グラファイトには天然のものと人造のものの2種類がある。天然のグラファイトの場合、まず採掘した原石を粉砕してフレーク状に加工し、液体でグラファイトを分離し、石炭を動力源とする炉で乾燥させる。次にフレーク状のグラファイトを別の施設に移送し、多数の粉砕工程を経て粒子を球状にする「球状化処理」と呼ばれる工程へと進む。この時点でグラファイトは、鉛筆の芯としても使える品質になる。これをバッテリーの負極材料にするには、化学物質で不純物を取り除いてから伝導性を高め、リチウムイオンをより多く保持できるようにコーティングを施す。これには約1,300℃の炉で15時間にわたって粒子を熱する必要がある。人造グラファイトは、さらに高温で加熱する。一般的に人造グラファイトを製造する際には、石油コークス(石油の精製後に残った物質)などの炭素を含む物質を数週間にわたって1,000℃で加熱する。こうして均質な素材がつくられるわけだ。続く黒鉛化の工程では温度を3,000℃まで上げ、数日間かけて熱する。この工程により、乱れていた原子の配列を強制的にきれいな六角形の格子状に整えるわけだ。ところが、この工程では密閉されていない炉で加熱することが多く、高温を保つために大量の電力が必要になる。中国は既に密閉化炉で省電力化可能な技術を開発済みだけどね。不純物除去は原石を粉砕してフレーク状に加工した後にやるかもしれんけどね。

[4] ラムリサーチがウエハー損傷防止技術、先端半導体歩留まり向上に貢献 | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)

  1. 米Lam Research(ラムリサーチ)は2023年6月20日(米国時間)、先端半導体のウエハー製造に使える保護膜生成装置「Coronus DX」を発表した。製造時に発生するわずかな欠陥や損傷を成膜によって防止し、ウエハーの歩留まり率を向上できる。「先端ロジックやパッケージング、3D NANDフラッシュメモリーの製造工程において、以前は不可能だったプロセスの実現に道を開く」と同社 グローバル・プロダクトグループ シニアバイスプレジデントのセーシャ・バラダラジャン氏は語った。Coronus DXは、ウエハーの端(エッジ)の両面に、保護膜を単一工程で生成できる装置。先端半導体では数百の製造工程が必要になるが、工程を繰り返すことで、エッジ部分に不要な残りかすや残膜が蓄積してしまう。これらの残りかすが剥がれ、デバイス部分に付着すると歩留まりの低下につながる。エッチングでは取り除けない場合もあるため、これまで課題となっていた。そこで、ラムリサーチは薄い絶縁膜を成膜し、ウエハーエッジを保護する技術を開発した。ラムリサーチによれば、エッチングや成膜の各工程に対して「0.2~0.5%の歩留まり向上が見込めるため、ウエハーフロー全体では最大5%改善できる。月10万枚以上の生産規模では、年間を通じて何百万ドルにも相当する利益を産む可能性がある」(同社)という。Coronus DXはウエハーエッジの欠陥防止装置におけるシリーズ製品「Coronus」の1つ。2007年に同社が初めて導入し、「全ての大手半導体メーカーで使用されており、世界中で数千チャンバーの納入実績がある」(ラムリサーチ)という。

[5] 米が対中規制強化 AI・半導体への投資で大統領令 (msn.com)

  1. 米政府は、国内の企業や個人による中国企業への投資を一部規制する新制度を導入する。8月9日にバイデン米大統領が「国家安全保障技術および製品への投資に対処するための大統領令」に署名した。

  2. 半導体・量子情報技術・AIの3分野 この大統領令は、米財務長官に特定分野への投資を規制する権限を与えるものだ。その対象国は「懸念国」である。バイデン大統領はこれに、中華人民共和国(PRC)を指定した。香港・マカオ特別行政区も含むという。米ホワイトハウスの発表によれば、対象となる技術分野は(1)半導体およびマイクロエレクトロニクス、(2)量子情報技術、(3)人工知能(AI)、の3つ。プライベートエクイティやベンチャーキャピタル、合弁事業などによるこれら分野に関する中国への新規投資を規制する。加えて、中国でビジネスを行っている米国人に対し、AIや半導体分野の直接投資に関する届け出を義務付ける。違反した企業や個人は、罰金を科されたり、保有株の売却を余儀なくされたりする可能性があると米ウォール・ストリート・ジャーナルは報じている。これらの規制は今後の取引に適用され、株式や債券のポートフォリオ投資は対象としない。今後業界からの意見を募り、最終決定するという。

  3. 先端半導体の対中輸出規制 米商務省は22年10月に輸出管理強化措置を発表した。これにより、AI向けの先端半導体の中国への輸出を原則禁じた。この措置に加え、今度は投資も制限するというわけだ。米政府は、中国企業による軍事用の最先端技術の開発・生産を阻止しようとしているが、その取り組みを一段と強化する。米国は中国による米テクノロジー企業への投資についても監視を強めている。AI半導体について、米国の政府高官や政策立案者は、国家安全保障という観点で捉えている。AIを搭載した兵器は、戦場において競合国に優位性を与える可能性がある。また、AIは化学兵器の製造や、サイバー攻撃目的のコンピューターコード生成に利用される恐れもあると懸念している。米国国家安全保障会議(NSC)の報道官は、「我々の行動は、国家安全保障に影響を及ぼしかねない技術に焦点を当てており、慎重に調整されている。米国と同盟国の技術が我々の国家安全保障を脅かすことがないよう意図されている」と説明した。

  4. 外交関係悪化の懸念 ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、バイデン氏は数カ月にわたる検討の末、今回の大統領令に署名した。だが、この動きは、中国との外交関係を立て直そうとする米国の取り組みを不安定なものにすると同紙は報じている。駐米中国大使館の報道官は、米国が投資制限を進めたことに「非常に失望している」と述べた。「米国は国家安全保障を乱用し、貿易・科学・技術を政治化し、正常な経済・貿易交流や技術協力を故意に妨害している」(同報道官)一方、米半導体工業会(SIA)は、「政府に意見を提供することを楽しみにしている」と述べ、「最終的に、米国半導体メーカーの公平な競争を可能にし、中国を含む重要な世界市場にアクセスできることを期待している」と付け加えた。全米ベンチャーキャピタル協会(NVCA)は「米国企業への投資に意図しない結果が生じないよう、注意深く見ていく」と述べた。米国は、欧州やアジアの同盟国に対して、同様の措置を講じて中国への投資を制限するよう求めている。例えば、資金をロンドンや東京を経由させて中国企業に投資する、といったことを阻止したい考えだ。

  5. 米の対中直接投資は減少 米調査会社のロジウム・グループによれば、米中関係の悪化を背景に、近年米国から中国への直接投資が減少している。22年は82億ドル(約1兆1800億円)と、20年ぶりの低水準。また22年におけるベンチャーキャピタル投資は13億ドル(約1900億円)と、10年ぶりの低水準だった。これらの投資のうち、どれだけが半導体など特定分野に向けられたのかは分からない。だが米ジョージタウン大学の報告によると、15年から21年の期間、米国の投資家は401件の中国AI企業への取引に関与し、そのうち米国人のみによる投資額は74億5000万ドル(約1兆700億円)だった。

[6] 東ドイツの半導体製造技術はいかにして失敗に終わったのか? - GIGAZINE

  1. コンピューターやスマートフォンなどさまざまな電化製品に内蔵されている半導体は、アメリカや日本、中国、韓国などさまざまな国で製造されていますが、古くはドイツでも精力的な技術開発が行われていました。そんなドイツでなぜ半導体産業が失敗に終わってしまったのかを、YouTubeチャンネルのAsianometryが解説しています。

  2. 1980年代後半、ドイツ民主共和国(東ドイツ)は「半導体の国産化」という途方もない課題に全力で取り組んでいました。この半導体への執念は失敗に終わり、そのために費やされた多額の資金は最終的に国の経済を破綻させることへとつながります。

  3. 1950年代を通じて、東ドイツは戦争からの復興を目指していました。東ドイツはナチス・ドイツから強力な産業基盤を受け継いだものの、人口は西ドイツの3分の1しか存在しませんでした。与党であるドイツ社会主義統一党(SED)は、中央集権的な国家計画を導入し、経済に高いノルマを課しました。この非現実的な労働割当は国民から不評で、1953年には全国の労働者がストライキを起こし、ソビエト連邦(ソ連)が戦車と兵士を送り込んでストライキを暴力で鎮圧するという事態にまで発展しました。これは東ベルリン暴動とも呼ばれ、東ドイツにとって永続的かつ究極的な問題となる移民問題の幕開けにもなりました。東ドイツでは、その歴史を通じて優秀で賢い国民が一貫して西側への脱出を試みるという問題に直面することとなります。そういった国民を東ドイツに留まらせるため、SEDは高い技術力による安定した未来を提示しました。そのため、当時の東ドイツはソ連以上に経済的活力と輝かしい社会主義の未来への道として、情報技術に傾倒することとなります。当時、SEDのエリートたちは、民主主義と社会主義のどちらがより良い社会を築けるかの技術競争に巻き込まれていると考えていました。当時のSEDの第一書記であったウォルター・ウルブリヒトは、「技術の面で資本主義に追いつき、追い越すこと」を究極の目的として、「産業変革」を呼びかけています。この産業変革を実現するには、コンピューター産業の繁栄が不可欠であるとSEDは考えていました。そして、優れたコンピューターを製造するには、東ドイツがマイクロエレクトロニクス技術を学び、習得する必要がありました。アメリカでゲルマニウムトランジスタが発明されてから4年も経たないうちに、東ドイツは独自の第一世代半導体の製造に着手しました。第一世代半導体は1952年に、ベルリン近郊のテルトウにある通信技術用電気部品工場で開発が始まりました。このタイミングで東ドイツの半導体技術は西ドイツとほぼ肩を並べることになります。なお、西ドイツ初の半導体工場は、1952年にシーメンスによって建設されたものです。東ドイツの半導体開発は物理学者のマティアス・ファルターに率いられた、約74人の小さなチームが担っていました。しかし、このチームの規模は1960年代には625人にまで急成長することとなります。ファルターは優れた物理学者でしたが、チームリーダーやマネージャーとしての資質は持っていなかったようで、開発チームは産業界と学術界の協力体制の欠如に苦しむこととなりました。ある時、半導体の試験生産を行っている工場の窓の外に、熱い灰を投げ捨てたメンバーがいたそうです。この灰は半導体そのものをダメにし、チームはその後の大量生産に何を期待すればいいのかわからなくなるという事態にまで発展した模様。さらに、東ドイツは半導体開発チームに本来与えられるべき資源を与えませんでした。行政、特に会計主任は半導体にほとんど関心を抱いておらず、その影響でクリーンルームで静電気の蓄積を防ぐために用いられる「フェルト製スリッパ」の購入が認められなかったというエピソードが残っています。このようなサポートの欠如が、東ドイツの半導体産業が初期に遭遇することとなった問題だそうです。東ドイツは半導体開発初期に前述のような問題を抱えていたため、安定した開発基盤を築くには何らかの形での技術移転が必要でした。そして幸運なことに、ソ連は世界のコンピューティングテクノロジーのリーダーでした。しかし、東ドイツの主要な政治的後ろ盾であったにもかかわらず、ソ連は東ドイツに対して奇妙な警戒心を抱いていました。1958年、開発チームのスタッフが技術交流のためにソ連を訪れますが、1年後に帰国したのち、スタッフたちは「限られた協力しか得られなかった」と訴えています。その理由は、当時のソ連が開発したコンピューティング関連テクノロジーの多くが軍事用に開発されたものであったためです。ソ連はこれらのテクノロジーを東ドイツに技術移転することで、西側に亡命する科学者たちからこれらの技術が漏えいことを懸念していた模様。そんな中、1959年にウルブリヒト書記長は当時のソ連のニキータ・フルシチョフ首相に直接手紙を書き、ソ連から東ドイツに技術アドバイザーを派遣するよう要請します。これに応じる形でソ連は3人の技術者を東ドイツに送りました。しかし、このアドバイザーらの仕事を西側諸国は妨害したそうです。そこで、東ドイツは西側諸国の技術に目を付け、半導体の製造方法を学ぶために必要なライセンス契約や、機材の購入、その他あらゆるものを「レンタル」するという方針にシフトチェンジします。当時、アメリカは半導体技術の世界的リーダーでしたが、半導体技術は明らかに軍事的な応用を目的としたものであったため、西側諸国はソ連と関連のある国々への技術輸出を禁止していました。これが対共産圏輸出統制委員会(COCOM)で、アメリカはこのCOCOMの規制に最も忠実でした。しかし、すべての西側諸国がCOCOMの規制に忠実だったわけではありません。1959年、10人の東ドイツ代表団がイギリスを訪れ、多くの半導体工場を視察し、関連機器を購入しました。具体的には、イギリス労働党のアーサー・ルイスのコネで、代表団はイギリスのフィリップス、シーメンス、トムソン・ヒューストン・エレクトリックの工場を視察したそうです。このイギリス訪問は大成功を収め、東ドイツは工業レベルの半導体製造について多くを学ぶこととなります。さらに、東ドイツは当時の最先端技術である低周波トランジスタ装置の購入にも成功しています。ところが、イギリスへの技術視察が成功したにもかかわらず、東ドイツの半導体産業の地位は固まらないままで、東ドイツの優秀な技術者は西ドイツに流出し続けるままでした。そんな中でも1958年に、東ドイツの半導体開発チームは10万個のゲルマニウムダイオードやトランジスタ、整流器などを生産することに成功します。しかし、これらの製品の約98%は寿命が尽きる前に廃棄されました。一方で、アメリカでは同じ1958年に2780万個ものトランジスタが生産され、1960年にはその生産量は1億3100万個まで拡大。1961年にはテキサスインスツルメンツが集積回路の販売を開始し、半導体業界に大きな衝撃をもたらします。この驚くべき発明により、アメリカは半導体産業における技術的リードを大きく伸ばすこととなります。また、日本はすでにソニーがトランジスタラジオの「TR-55」を発明しており、1960年には1000万台以上のラジオをアメリカへ輸出していました。東ドイツの中央委員会政治局経済委員会で責任者を務めたエーリッヒ・アペルは、1959年4月下旬に「アメリカ、日本、西ドイツの産業と比べると、我々の技術面の後進性はほとんど推し量ることができないレベルにあります。この後進性は、少なくとも1961年まで減少することはなく、むしろ拡大していくこととなるでしょう」と語りました。さらに、1960年に行われた別の検査では、半導体生産における後進性がさらに多くの項目で確認されることとなります。当時の東ドイツの労働者は、測定器よりも経験則に頼る傾向にあり、さまざまな工場ラインが互いに協力し合っていなかったそうです。また、当局に提出されたメモでは、「東ドイツが技術的に5~6年遅れている」と書かれていたにもかかわらず、より政治色の強い経済委員会に提出する分析では、技術の遅れが「3~4年程度」にまで短縮されていた模様。これらの分析を総括すると、当時の東ドイツは日本、西ドイツ、フランス、イタリアといった国々と並び、「ファスト・フォロワー」のカテゴリーに入れられることになります。

  4. 1960年までに350万人もの若者が西側へ流出したため、東ドイツは急速に高齢化していきます。頭脳流出を制限するための努力が失敗に終わったため、1961年に東ドイツはベルリンの壁を建設します。ベルリンの壁によって東ドイツが西側から輸入していたわずかな技術が輸入できなくなったため、技術の穴埋めが課題となりました。初め、東ドイツはソ連に接近しますが、この時期は両者の関係が緊迫していました。ソ連は東ドイツの「専門性の欠如」を批判し、東ドイツは「ソ連が生産量不足をカバーするために東ドイツを利用している」と不満を漏らしました。そのためソ連は東ドイツに石油を供給することに消極的になり、コンピューター技術の共有でも足を引っ張るようになります。また、1965年に東ドイツはソ連と極めて不利な貿易協定を結ぶこととなりました。ソ連との関係がこのような状況であったため、東ドイツは1963年に新経済計画制度と呼ばれる新しい構想を打ち出します。これにより、官僚ではなく産業グループが資金の使い道を直接決定できるようになりました。また、この構想により半導体製造のような技術部門の経済における地位が高まり、研究開発費は1959年から1963年にかけて3倍以上も増加。1965年には東ドイツが生産した電子機器の40%近くが半導体となりました。さらに4年後の1969年には、半導体の生産額は4倍にまで増加。これらの多くはラジオ、テレビ、冷蔵庫といった消費者向けの電子製品に使われました。1971年には、半導体の生産額は5億3500万マルクに到達。この年になってようやく、東ドイツは集積回路の生産を開始します。つまり、ウルブリヒトの改革は一定の成功を収めたと言えます。しかし、それも1960年代後半には頓挫することとなります。政策計画における奇妙な不平等により、カラーテレビは広く普及していたものの、歯ブラシやトイレットペーパーなどの消費財は不足していました。

  5. 1971年にはSEDの第一書記がウルブリヒトからエーリッヒ・ホーネッカーに交代します。これにより東ドイツの半導体への投資は再び保守的なものとなり、研究開発への投資も縮小されることとなりました。この他、「スパイとシュタージ」も東ドイツの半導体産業に影響をおよぼしています。1967年、東ドイツの電気工学・電子工学大臣がテキサスインスツルメンツの集積回路を持って東ドイツの電子機器会社を訪れ、集積回路を正確にコピーするよう指示しました。シュタージとして知られる国家保安省は、1950年代から科学技術スパイ活動に従事していましたが、その内容は「科学的知識の獲得」から「特定技術の獲得」へと移行していきます。なお、シュタージによる技術獲得のほとんどは「西側の情報提供者」を通じて行われました。シュタージに情報を提供した人物のひとりは、西ドイツのテレフンケンとAEGに勤めていた物理学者のハンス・レーダーでした。レーダーは28年以上にわたって技術機密を東ドイツに流し続けたものの、西側に捕まることはありませんでした。シュタージは欲しい資料のリストをレーダーに渡し、レーダーはそれを手に入れた際に、東ベルリンで唯一西ベルリンの地下鉄が通るフリードリッヒシュトラーセ駅でシュタージに渡したそうです。新しい情報を入手すると、シュタージはその技術をロンダリングし、ラベルなどをはがし、どこから来たのか特定できないようにしてから、東ドイツの企業に流したそうです。1960年代後半、社会主義圏はSystem/360をコピーし、独自のコンピューターの製造に取り組みました。このような取り組みには、複数のコンピューターを調達するだけでなく、IBM社内に工作員を配置する必要がありましたが、シュタージがこれを実施しています。ベルリンの壁崩壊後、シュタージは外国での記録のほとんどを破棄したため、同機関による外国技術取得の効果がどの程度あったのかを知ることはできません。しかし、東ドイツによる技術盗用が東ドイツの研究開発費を数千億円規模で節約するのにつながり、西側諸国との格差を大幅に埋めることに寄与したと考えられます。しかし、東ドイツの産業界が盗み出した情報を吸収するのに苦労したことも明らかです。シュタージは技術専門家ではなくただのスパイであったため、間違ったモノを盗み出すケースも頻繁にあった模様。また、西側からの禁輸措置の強化も東ドイツの産業発展を妨げることにつながりました。そして、シュタージにより盗まれる西側諸国の製品も次第に古くなり、手に入れるための費用もかさんでいったそうです。禁輸措置により西側諸国はシュタージを騙すことが容易になり、製品価格を30%から80%、さらに100%と値上げしていくようになった模様。こういった製品の値上げも東ドイツの研究開発予算の圧迫につながったそうです。そして、技術の発展により東ドイツの技術者では複製するのが困難な半導体が登場するようになります。1976年には、集積回路の物理的な形状から製造方法の秘密を知ることは難しくなっていた模様。1970年代は、輸出禁止の強化、オイルショック、西側諸国からの多額の借り入れ、生産性の低下と競争力の悪化など、東ドイツにとって苦難の時代でした。国家計画委員会のゲルハルト・シューラーは、半導体への投資がこの国を経済の停滞から救うとホーネッカーを説得。

  6. 1981年、東ドイツはマイクロエレクトロニクスの開発で西側諸国からまだ7~10年ほど遅れていたため、ホーネッカーは1985年までに半導体の大半を国産化するという計画を発表しました。しかし、この現実的な技術経済的見解は、次第に「半導体が共産主義への移行の前提条件」として捉えられるようになり、西側からの帝国主義に対抗するための魔術的な思考へと変化していき、最終的には毒に満ちた強迫観念へと変化していきました。当時の東ドイツの財源は乏しく、COCOMによる輸出禁止措置はまだ実施されていたため、同国は西側諸国のテクノロジーを盗むために、スパイ工作やスパイ活動にさらに深くのめり込んでいきました。1985年にはシュタージ史上最高のスパイのひとりであるゲルハルト・ロンネベルガーが東芝と驚くべき技術移転契約を結ぶことに成功します。これは2500万マルクで東ドイツに256KBメモリチップの設計図とその製造方法を提供するというものでした。これは画期的な契約でしたが、1987年に東芝が潜水艦のプロペラ装置をソ連に販売していたことが発覚。東ドイツとの契約が露見することを恐れた東芝は、証拠隠滅のためにシュタージに対して95%の払い戻しを要求しました。ロンネベルガーはこれに同意し、1988年7月に東芝社員の前でチップの設計図を酸の桶に入れて溶かしています。しかし、ロンネベルガーが破棄したのはコピーした設計図だったそうです。このような努力を行ってきたにもかかわらず、東ドイツは依然として技術的に西側諸国に遅れをとっていました。1987年までに、アメリカでは従業員1000人当たり215個のコンピューター支援設計・製造システムが導入されており、西ドイツではこの数が111個でした。これに対して東ドイツの場合、従業員1000人当たりのコンピューター支援設計・製造システムの数はわずか8個だったそうです。1986年、東ドイツ政府は「最高の統合」と呼ばれるプログラムを開始し、3年以内に超大規模集積回路を開発し、東ドイツを最先端に導くことを目標として掲げました。そして、1986年から1990年にかけて、半導体の研究開発に140億マルクもの資金を投入しています。これは当時の東ドイツの研究開発予算全体の20%を占めており、すでに多額の負債を抱えていた同国の財政を圧迫することにつながりました。なお、当時の東ドイツでは40万人がマイクロエレクトロニクスの製造、研究開発、サポートに従事しており、これは産業人口の8人に1人が何らかの形で半導体製造に関わっていたということになります。「最高の統合」はいくつかのプログラムで構成されており、例えば、ある国営企業は「1990年までにインテルが開発したのと同じ32ビットマイクロプロセッサーを開発するように」と命じられました。他にも、256KBと1メガビットのメモリチップを開発するよう命じられた企業もあります。この企業は予定よりも早い1987年に256KBメモリチップの開発に成功しますが、大量生産することはできませんでした。しかし、1988年9月に別企業が1メガビットメモリチップの最初のサンプルとなる「U61000」を披露することに成功しています。ホーネッカーはこれについて、「ドイツ民主共和国が先進工業国としての地位を維持していることを確信させる証拠だ」と言及しました。しかし、結局東ドイツの企業が半導体を量産することはできず、ドレスデンは1988年から1989年にかけてわずか3万5000個しかチップを生産できず、歩留まりはわずか20%でした。なお、東芝はたったの1日でこの数のチップを生産していました。さらに、1988年11月には東芝が4メガビットのDRAMの大量出荷を開始。1989年3月までに月の生産個数を100万個にまで拡張すると発表します。一方で、当時の東ドイツ経済はボロボロであり、1990年初頭には債務不履行に陥ると目されていました。そして1989年5月、ハンガリーがオーストリアとの国境を開放したことで、東ドイツ人は西ドイツに向かうためにハンガリーを通過することが可能になりました。そして1989年11月、ベルリンの壁が崩壊します。東ドイツの半導体製品は技術的には行き詰まることとなりましたが、その社会的遺産は今も生き続けています。ドレスデンに投資された数十億マルクの資金により、ドレスデンは今ではヨーロッパ有数のシリコン製造地域へと変貌を遂げています。また、2023年8月8日(火)には世界最大の半導体ファウンドリであるTSMCがドレスデンに工場を建設する計画を発表しています。

[7] 凸版、燃料電池の電極材に参入 年間で自動車2000台分 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

  1. 凸版印刷は燃料電池に使う電極部材の生産を始める。ディスプレー製造での知見を生かした製造方法や独自の添加材で、エネルギーの変換効率や耐久性が高い製品を開発した。高知工場(高知県南国市)に生産設備を導入し、年間で燃料電池車(FCV)2000台に相当する量を生産する。脱炭素に向け成長する水素関連市場の取り込みを狙う。

  2. PEFCの製造技術って印刷技術だからね。

  3. 物性屋の俺は小規模化学工学っぽい燃料電池はあんまり興味無いんだが(制御が重要なのでほぼ周辺機器の話になる)、大型長距離トラックやバスには必要になるからね。一応、とりあげておいた。

  4. 前にもそこに絞って取り上げたし:Electrochemical Impedance Analysis for Fuel Cell (2020).

[8] BMW燃料電池、V12ハイパーカー、テスラ補助金などトピック続々!…新型車ランキング 2023年上期 | レスポンス(Response.jp)

  1. BEV、PHEV、FCEV。様々な動力源が期待されている昨今、それに伴い実に豊かな新型車情報が見られた2023年上期でした。勿論パワートレインだけではなく、変化していくカーデザインや利用方法にも注目が集まっています。

  2. モータショーの華といえば、美しくセクシーなボディラインが自慢の名車たちか? それとも、笑顔が素敵なコンパニオンか?車の話してないんかと思った・・・。

  3. トップを飾っていたのはこのおねいさんでした(ちなみに俺はおねえさんとおねいさんを適宜使い分ける・・・。道頓堀で水着を着てお店の前にいらっしゃる方はおねいさんで、こちらのほうがリスペクト度高いっていう・・・):

[9] 【10年経過で26万円損】エネファーム評判と設置感想まとめ|生活とお金のメモ帳 (salaphalog.com)

  1. 1年で26,000円しか損しないんだったらたいしたことなかったか・・・。

  2. 俺が気に食わんのは「なぜ、ほぼ全量輸入しなければならないLNGやLPGの消費量を敢えて増やそうとする?ガス会社?」ってとこだが。

  3. エネファームとは「我が家の小さな発電所」と言われます。都市ガスを燃料に発電し、同時に発生する熱を利用してお湯も作ります。その仕組みを詳しく確認してみましょう。

  4. この時点でダメだってわかるやん。電気代は大規模発電のほうがコスト低いし、家庭にそんな熱需要無いし・・・。お風呂沸かす時だけ発電できますってことかいな?

  5. 発電の仕組み 都市ガスから取り出した水素と空気中の酸素を反応させて発電します。燃料は同じガスでも火力発電とは異なり、CO2を排出しない発電です。そのため、環境に優しいエコな発電として国から補助金が用意されるなど普及が推進されています。

  6. いや、都市ガス改質するときにCO2出てるやん・・・。

  7. エネファームは主に3つのユニットから構成されています。・燃料電池ユニット・貯湯ユニット・バックアップ熱電源機 燃料電池ユニットは電気と熱を作ります。貯湯ユニットはお湯を生成して140L貯めます。バックアップ熱電源機は貯湯ユニットのお湯がなくなった時に瞬間的にお湯を沸かします。

  8. 140 Lってちっちゃな風呂おけ一杯分かいな・・・。

  9. こいつは100 Lらしいね:家庭用燃料電池「エネファーム」の戸建住宅向け新製品を発売 | 住宅関連 | 製品・サービス | プレスリリース | Panasonic Newsroom Japan : パナソニック ニュースルーム ジャパン

  10. こいつは20 Lらしいね:世界最小・最軽量の家庭用燃料電池「エネファームミニ」新型モデルの発売が決定 | ニュースリリース | ニュースルーム | 京セラ (kyocera.co.jp) 20 Lって小型犬のお風呂用かね?

  11. まだ、エコキュートのほうがましやね。

  12. 東京ガスなど地域指定会社と都市ガス需給契約を締結している場合、10年間のメンテナンスサービスが無償で受けられます。ただし、他のガス会社と契約した場合は無償サービスが受けられなくなるため、注意が必要です。

  13. 囲い込みが目的なんだね♡

  14. エネファームと一般的な給湯器の10年後を比較すると26万円エネファームは損という結果になります。その詳細を確認していきましょう。

  15. <エネファーム>【総額】 152万円/10年【内訳】イニシャル費用 89万円 ガス代 63万円 発電電力 20650kW

  16. <一般的な給湯器>【総額】 126万円/10年【内訳】イニシャル費用 20万円 ガス代 52万円 電気代 54万円(20650kW相当)

  17. 一般的な給湯器が126万円もするわけないでしょう。ガスとヒートポンプのハイブリッドでもそんなにしないでしょう。

  18. たぶん10年間でイニシャルコスト100万円の損、ランニングコスト26万円の損、総計126万円の損ってとこだろうな・・・。

[10] リチウムイオン電池よりも安全で高効率なリチウム金属電池の実現につながる可能性がある根本的な発見が明らかに (msn.com)

  1. 金属リチウムは化学物質と非常に反応しやすく、空気にさらされると腐食が発生し、デンドライトと呼ばれるリチウムの塊が析出します。伸びたデンドライトが絡み合うことで、リチウム金属電池がショートを起こし、最終的に発火や爆発につながる危険性が指摘され、次第にリチウム金属電池は使われなくなっていきました。 これまでの金属リチウムの構造に関する説明は、「塊状」や「円柱状」といった曖昧なものであり、この点がリチウム金属電池の機能や安全性を理解する上での課題となっていました。そこで、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のユザン・リー氏らの研究チームは、リチウム原子をわざと腐食させ、その形状を観察するという研究を行いました。 実験では、研究チームは4種類の異なる電解液を用いて金属リチウムに腐食を発生させました。すると、金属リチウムは4つの異なる形状に変化することがわかったとのことです。 同時に、研究チームは極小の電極に電流を流し続けることで、金属リチウムが腐食するよりも早く電極にリチウムを堆積させる技術を開発。すると、腐食が発生していないリチウム原子はすべてひし形十二面体の形を示すことが判明しました。

  2. じゃ、電池として使い物にならんってことですわ(笑)。

  3. Li-Teに代わる低コストの保護膜の開発に絞るんだね。

[11] 中国の研究者、新たな3次元リチウム負極立体枠組み構造を創出 | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)

  1. 【CGTN Japanese】中国科学院近代物理研究所によると、同研究所材料研究センターの研究者が北京航空航天大学の研究者と共同で、核追跡技術を利用して新たな3次元リチウム負極の立体枠組み構造を作り出しました。この研究成果はこのほど、エネルギー関連材料分野の論文誌「アドバンスド・エナジー・マテリアルズ」に掲載されました。中国科学院近代物理研究所ナノ材料室の室長を務める段敬来研究員は、「高性能電池の負極材料の理想的な立体枠組み構造に関する研究は、世界における先端技術の課題だ。金属リチウム製の負極は次世代リチウム電池の理想的な負極素材とされているが、繰り返し過程で発生するデンドライト(樹枝状結晶)などが、商業化と応用の障害になっている」と説明しました。このため、高エネルギー密度、高出力密度、高いサイクル安定性を兼ね備えた負極用リチウムの立体枠組み構造を模索することは、高性能リチウムイオン電池の研究開発にとって重要な意義があるとされています。同じ素材を使った他の立体枠組み構造と比べて、新たな3次元的な多孔質複合枠組み構造はリチウムイオン電池の電気化学性能を著しく向上させました。この複合枠組み構造の良好な力学的強度、高い空隙率、低い空隙屈曲度が電池性能を向上させた要因であることが明らかになったとのことです。

  2. これが俺が2014-2015年頃に言っていた3D電極だが、これではだめなのだ。結局、電解液に近いほうが優先して使われる。

  3. Li-Teに代わる低コストの保護膜の開発に絞るんだね。

[12] 全固体電池評価キット、マクセル・ロームが開発|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社 (newswitch.jp)

  1. マクセルは自社の全固体電池を用いたエナジーハーベスト(環境発電)対応の評価用キット(写真)をロームと共同開発した。太陽光や室内照明からの発電による全固体電池などの動作を評価できる。電源を必要としないため、設備監視やウエアラブル端末など幅広い用途を想定する。評価用キットにはロームのグループ会社のラピステクノロジー(横浜市港北区)が扱う環境発電向け充電制御集積回路(IC)、ロームの超低消費電流技術「ナノエナジー」搭載の昇圧DC―DCコンバーター(電圧変換器)ICを用いた。

  2. こいつは小型品だ。まあ、有っていいんだが・・・。アルジロダイトを使っている。

  3. 中国、韓国は大型品でアルジロダイトを使おうとしている。俺は電解液よりレート特性の良くならないアルジロダイトはイマイチだと言ってきたが、今は「超急速充電は後回しでいいから早く車載用全固体電池市場を立ち上げろ」ってスタンスに変えた。最初からバイポーラにすることである。そして今より安くすること。できれば、一次粒子径が小さくて面倒だが、LFPでやることだ。日系メーカーが「おっとりと」やっているのでプレッシャーをかけてもらいたい。

[13] 「LK-99は超電導体ではない」 Nature誌が掲載 世界中の科学者の追試結果を紹介 (msn.com)

  1. LK-99は超電導体ではない──英学術誌「Nature」は8月16日(現地時間)、そんなタイトルの記事を公開した。韓国の研究チームは7月、「常温常圧で超電導性を示す物質を合成した」とする査読前論文を公開。世界中の科学者が関心を示していたが、Natureは「この物質が超電導体ではないという証拠が発見された」と複数の研究者の証言を紹介している。

  2. LK-99が超電導体である証拠として韓国チームは、コイン状のサンプル物質が磁石の上で揺れている動画を公開。「サンプルは『マイスナー効果』(磁場を物体内部から押し出す現象で超電導体の特徴の一つ)によって浮いている」と主張していた。また、超電導を示す証拠として、104度付近でLK-99の電気抵抗率が急激に低下することも挙げていたことから、「常温超電導が実現するのでは?」と期待が寄せられていた。

  3. しかし、さまざまな研究者たちが検証した結果から「LK-99の不純物である硫化銅が磁石上での浮遊と、電気抵抗率の急激な低下を引き起こした原因」「超電導体が示す性質に類似している」などを示す証拠が見つかったという。浮遊現象については、世界中の科学者が追試をしても同じ現象を観測できなかった。米ハーバード大の元物性物理学者のデリック・ヴァン・ゲネップさんは、韓国チームが投稿した浮遊動画を見て「この現象は、強磁性が原因の可能性が高い」と指摘。実際に、グラファイトと鉄粉から非超電導性の強磁性物質を作り、韓国チームの投稿動画で確認できた浮遊現象を再現している。他にも北京大学の研究チームなどが同じ指摘をしている。

  4. 一定温度下での電気抵抗率の急激な低下の原因も不純物の硫化銅にある。硫化銅には104度で相転移(物質の状態が変化する現象)する特性があり、この温度以下で空気に触れた硫化銅は、電気抵抗率が大幅に低下するという。これを指摘した米イリノイ大学の化学者であるプラシャント・ジェインさんは「韓国チームはこの特性を見逃していたことに不信感を覚えた」とコメントしている。単に知らなかっただけなんだろうね。

  5. 他にも純粋なLK-99を合成したドイツの研究チームは「不純物を取り除いたLK-99は超電導体ではなく、数百万Ωの抵抗を持つ絶縁体である」と説明。「わずかな強磁性と反磁性を示すが、超電導性の存在は否定される」と結論付けている。

  6. Natureは、LK-99を発表した韓国チームに対してコメントを要請したが、16日時点でまだ回答は得られていないという。恥ずかしかったんだろうね。

  7. ということで、悪意は無かったが、やっちまったって話だった。

  8. ということで、光誘起XY型超電導相転移(できれば室温で)にチャレンジしてみてもいいよ:Vacuum Polarization, Polaron, and Polariton (2018).

  9. できるか知らんけど(笑)。


おまけ

[1] なんか読まれているらしいので:経済/民主主義 LVII (linkedin.com)

  1. まあ、ここか:[1] Quantum‐Engineered Devices Based on 2D Materials for Next‐Generation Information Processing and Storage - Pal - Advanced Materials - Wiley Online Libraryの続き

  2. 毎度言っているが、俺は、こいつがウエハ上に均一に成膜されるようになるとは思えんが、光誘起超電導相転移はやってみてほしい気がする。俺が2005年頃に言っていたのは「ポーラロン直径と同じくらいの膜厚のSrTiO3膜の電子励起(紫外線照射)および特定格子振動励起(遠赤外線照射)」なので疑似二次元なのである:Vacuum Polarization, Polaron, and Polariton (2018)経済/民主主義 I | LinkedIn経済/民主主義 VII | LinkedIn経済/民主主義 VIII | LinkedIn経済/民主主義 XI | LinkedIn

  3. あるいはこれのおまけで書いたここか:[PDF] Stacked nanosheet gate-all-around transistor to enable scaling beyond FinFET | Semantic ScholarFabrication flow of stacked gate-all-around Si nanosheet... | Download Scientific Diagram (researchgate.net)

  4. あるいはここか(笑):ESSE、SPA!でおなじみの出版社、株式会社扶桑社はよく「こっそり河合支持」の記事を出しているが・・・これでよく狂わんものだ、扶桑社従業員:扶桑社の年収・給料・給与・賞与(ボーナス)の一覧 | 転職・就職に役立つ情報サイト キャリコネ (careerconnection.jp)いや、漏れなく狂えるレベルだろう。

  • 人口減らしたほうがええんちゃうの(笑)。

[2] というわけで:二次元材料:原子一層分.究極の薄さをもつ材料たち - はじめよう固体の科学 (solid-mater.com)

  1. 二次元では三次元と全く様子が異なります.高さ方向に移動できていた物質が縦横方向にしか動けなくなるので、物理法則も三次元のものから再考が必要です.二次元材料を生み出すことができれば、既存の三次元材料とは全く異なる機能をもたらすことができるかもしれません.

  2. 果たして、実際に2004年に原子一層分の厚みしか持たない究極の二次元材料グラフェンが報告されました.グラフェンはハニカム状に並んだ炭素原子から構成され、層状の結晶構造を持つグラファイト(黒鉛)から原子一層をセロテープで剥離して生成します.グラフェンは剥離元のグラファイトとは大きく異なる物性を示します.グラフェンは電子伝導度と熱伝導度に極めて優れ、引っ張りなどの変形に対して異常に堅固です.磁気的、光学的にも唯一無二の特性を示し、応用分野も多岐にわたっています.この事実は、二次元材料に対する注目を大いに集めるきっかけとなり、世界中で二次元材料の研究が行われるようになりました.今日では、グラフェン以外にも多種多様な二次元材料が活発に研究されています.従来の三次元空間の物理から二次元空間の物理へと移行しただけあって非自明な現象が数多くあり、興味は尽きません.その全てを網羅することはできませんが、そのいくつかをここで紹介します.

  3. グラフェン(Graphene) 二次元材料の原点にして頂点です.グラフェンを発見したAndre GeimとKonstantin Novoselovは2010年にノーベル物理学賞を受賞しています.詳細は、個別項目を参照してください.炭素には様々な同素体が存在します.三次元的なネットワークからなるダイヤモンド、サッカーボール上のフラーレン、一次元チューブ状のカーボンナノチューブなどが有名ですが、最も身近なのは鉛筆の芯などに使用されるグラファイト(黒鉛)です.グラファイトを一層ずつセロテープで剥がすという冗談のような方法で作成されたのが、二次元材料のグラフェンです.電子伝導度や熱伝導度、機械特性に極めて優れ、磁気的・光学的な性質も豊かです.グラフェンはゼロギャップの半導体として振る舞い、常温で極めて高い電子移動度を示すとともに、量子ホール効果(ホール伝導度がある値の定数倍に量子化される現象)を示します.また、グラフェン中の電子は光速度に近い速さで運動しており、それゆえ従来のシュレーディンガー方程式では記述することができません.代わって相対論を考慮したディラック方程式によって表現され、質量ゼロのディラック・フェルミオンを持つということが分かっています.これらの優れた特性を活かし、グラフェンは多様な分野で応用が考えられています.例えば、室温での高い電子移動度を活かした半導体デバイス、優れた表面積と伝導度を活かしたセンサー材料、電池材料、ディスプレイ素材、触媒としての用途が挙げられます.

  4. 遷移金属ジカルコゲナイド(TMD, Transition Metal Dichalcogenides) 遷移金属ジカルコゲナイド(TMD)は、遷移金属とカルコゲン(16族)元素からなる層状の物質であり、MX2の組成で表されます.多くの場合、金属はカルコゲンに八面体または三角柱型に配位されて二次元的なネットワークを形成し、これらの層がファンデルワールス力によって緩く束縛されています.非常に多くの物質が知られており、組成によって物性もまちまちです.HfS2は絶縁体、MoS2は半導体である一方で、TiSe2は半金属、NbSe2金属的な性質を示し、中には低温で超伝導を示すものも知られています.TMDでは層間の弱いファンデルワールス力を切断することで、層を剥離することが可能です.原子一層まで剥離できるかは物質の表面エネルギー(原子一層を生成する際に新しい表面を作るために必要なエネルギー)によって異なります.数あるTMDの中でもMoやWを用いた物質は、剥離が可能かつ半導体として魅力的な性質(例えば、1-2 eV程度のバンドギャップ)を示すため、特に研究が盛んです.単層TMDの作製には機械的な剥離のほか、基板上に原子層を化学的に成長させる手法もとられます.

  5. MoとWのTMD 剥離前のMoおよびWのTMDは様々な結晶構造をとります.最も一般的なものは、1T相、2H相、3R相であり、多形によって金属の配位環境が異なります.単層MoおよびWのTMDで最も一般的な相は、2H相が単層となったものであり、唯一の安定相です.安定相において、金属はカルコゲンに三角柱型に配位されています.単層になることによって何が変わるでしょうか.大きな変化として、バンドギャップの違いがあります.一般に、物質の次元性が下がるごとにバンドギャップは大きくなり、MoS2の場合では 1.2 eVから 1.8 eVまで変化します.また、この際に間接遷移型から直接遷移型の半導体に変化し、光の吸収特性・発光特性が抜群に向上します.MoS2は半導体であるため、グラフェンとは異なり、二次元半導体デバイスへの応用が考えられます.実際に、MoS2の優れた電子移動度や機械的性質を活かし、電界効果トランジスタ(FET)での利用が盛んです.研究が盛んです、だろ。そのほか、TMDの表面に有機化学的な官能基を付与することができ、これにより化学的・物理的な性質を変化させ、触媒材料として機能することが可能です.また、TMDの表面に特定の欠陥や不純物、歪みを付与することで非磁性のTMDが磁気特性を示すようになります.

  6. 窒化ボロン(BN) 窒化ボロン(BN)はBとNからなる共有結合性の結晶です.Cの両隣にある元素からなるだけあって、BNも炭素からなる物質と似たような結晶構造および性質を示します.ダイヤモンド構造を取るBNは超硬材料として名高いですが、二次元材料として有名なのはグラファイトと同様の結晶構造を持つ六方晶BN(h-BN)です.h-BNはグラフェンと同様に原子一層の剥離が可能であり、ワイドギャップ半導体として知られています.高い光学的透明性、大きなバンドギャップ、優れた機械強度、高い熱伝導性などの特性を併せ持ち、熱化学的に安定なため高温や過酷な環境における用途に適しています.また、h-BNはグラフェンなどの二次元材料の基板としても活用されています.原子一層分の厚みしか無い物質は、基板との相互作用で容易にたわんでしまい、物性に影響を与えてしまいます.h-BNは原子レベルでフラットな基板材料として知られており、日本のNIMSのグループが製造したh-BN基板が世界中で利用されています.

  7. シリセンとゲルマネン 炭素からなるグラフェンが存在するのであれば、同じく14族の元素でも同様の原子一層分の物質が存在するかもしれません.シリセンやゲルマネンは、それぞれ単層のシリコン(Si)やゲルマニウム(Ge)であり、室温グラフェンが発見される以前から、理論的に研究されてきました.熱力学的な観点から、Si原子からシリセンを合成することは不可能と考えられていましたが、単層および多層シリコンナノチューブ(SiNT)構造の合成が報告され、Siからグラフェンと同様の構造を得られるという希望がもたらされました.そして実際にシリセンが作成され、グラフェンと同様にハニカム上の構造を持つことが分かりました.後にゲルマネンも合成されましたが、ゲルマネンのハニカム層は少しだけたわんでいます.同様に、スズからなるスタネン、鉛からなるプランベン、ホウ素からなるボロフェン、アンチモンからなるアンチモネン、ビスマスからなるビスマセンなども知られています.

  8. 黒リン リンは炭素と同様にいくつかの多形を持ちますが、その中でも層状の黒リンを単層に剥離した状態の物質をホスホレンと呼びます.黒リンは1914年から知られ、高いキャリア移動度を示すとされていましたが、単層の黒リンが得られたのは2014年になってのことでした.黒リンはグラフェンなどとは異なる結晶構造を持ちます.原子同士がジグザグに並んだ特徴的な層状構造を有しており、既存の物質で言えばSnSeなどに類似しています.グラフェンと同様に機械的な剥離のほか、溶液法や気相法によって単層が合成されます.黒リンはグラフェンとは異なり、有限のバンドギャップを持ちます.また、厚みを変えることでバンドギャップを調整でき、異方的な光電子特性や高いキャリア移動度を生かしてエレクトロニクスや光エレクトロニクス分野での利用が期待されています.トランジスタ、電池、インバータなどへの応用が目されていますが、空気中での安定性が低いことが難点です.

  9. 酸化物ナノシート イオン結合性の酸化物においても二次元物質が存在します.粘土を代表とした層状酸化物の多くは、負電荷を持つ酸化物層がナトリウムなどの陽イオンで分断された結晶構造を持っています.層間のカチオンは電離しやすいため、層間に大量の水を取り込むことで層同士が分離されます.層はコロイドと呼ばれる大きな粒子として振る舞い、マクロには粘土がドロドロの状態になります.このとき、層状の結晶構造は失われ、各層はバラバラに水中に分散しています.この状態がナノシートであり、原子数層分の厚さを持ちます.ナノシートについては、別項目で詳しく説明する予定です.

  10. まとめ 今世紀の偉大な発明として、ナノテクノロジー、情報技術、バイオテクノロジーなどが挙げられます.ナノテクノロジーの中でも2次元ナノ材料は、基礎的にも応用的にも大きな注目を集めています.二次元材料には有機物、生物由来、金属、セラミックスなどの種類がありますが、中でもグラフェンを始めとする原子一層の二次元材料は、そのユニークな物理化学的特性から、最も広範囲に研究されています.グラフェンは驚異的な物性を示すとはいえ、すべての機能を賄いきれるわけはなく、グラフェンの機能を補えるような新しい二次元材料が求められています.例えば、金属伝導を示すグラフェンには半導体分野での応用が不可能ですが、TMDや黒リンは二次元半導体材料として有力です.当初は機械的な剥離によって作成していたため、量産化に難がありましたが、現在では化学的・物理的な様々な合成法が発達しています.また、二次元材料が得られたということは、二次元と三次元の間ではどのような物性を示すのか興味深いところです.二次元材料を意図的に複数層積み重ねることによって二次元にも三次元にも見られないような機能を示すことが分かってきました.さらに、積み重ねる際の「角度」を変えることによっても性質が顕著に変化し、ねじれをパラメータに組み込んだ「ツイストロニクス」なる研究分野も生まれています.

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産総研:六方晶窒化ホウ素の大面積合成とグラフェン集積デバイスを実現 (aist.go.jp)

六方晶窒化ホウ素の大面積合成、及びそれによって実現されたグラフェンデバイスの特性の向上
図2 グラフェンのデバイスにおける多層hBNの重要性
  • ちなみに、俺のVacuum Polarization, Polaron, and Polariton (2018)もポーラロン直径と同じくらいの膜厚のSrTiO3膜に電子ドープしたものの電子伝導が吸着酸素に影響を受けるって話だがな。「超電導なんてやらせるわけにはいかん」ってことで、光誘起は紫外線による酸素脱着のみに使い、膜にはあらかじめ電子ドープしてある。

  • 馬鹿はガスセンサにしか目が行かんらしいが(笑)。そんなもんはどうでもいいってわけだ(笑)。

  • 俺がやっていたのは2007-2012年だが(5年の国プロだった)、その後、ナノシートへの物質吸着も流行っていたらしい:二次元物質の科学 - 株式会社 化学同人 (kagakudojin.co.jp)


  • そう言えば、2004-2005年にやったFermi Level (2018)も当初は「有り得へん」と国内では言われたが(海外では割とすんなり受け入れられた)、2016年に出た酸化物エレクトロニクスの成書で「Schottkyバリアが低くなるか、または、薄くなる。」と書かれるようになった。薄くなる言うたのは俺が世界で最初なんだが、俺の論文は引用されていない。もっとも、「薄くなる」に関しては他の誰の論文も引用されていない(ま、そりゃそうだ。)。

さて、記事に戻って:

  1. 現代社会を大きく支えているシリコン半導体デバイスは、微細化によって高速化や省電力化が進められてきましたが、その微細化も限界に近付きつつあります。この問題を解決する材料として期待されているのが、グラフェンを始めとする原子の厚みしかもたない究極に薄い二次元の原子シート(二次元材料)です。今回研究した六方晶窒化ホウ素は、絶縁性の二次元材料であり、グラフェンなどの他の二次元材料のデバイス特性を著しく向上させるとともに、様々な興味深い物性を引き出すのに不可欠な材料です。しかし、六方晶窒化ホウ素は大面積の合成が難しく、現在でも研究では単結晶から得られる小さな剥離片が使われることがほとんどです。そのため、六方晶窒化ホウ素を大面積のデバイスに応用する報告はこれまで全くありませんでした。九州大学グローバルイノベーションセンターの吾郷浩樹主幹教授、パブロ・ソリス-フェルナンデス特任准教授、研究スタッフの深町悟氏、大阪大学産業科学研究所の末永和知教授、産業技術総合研究所のユンチャン・リン主任研究員らの研究グループは、化学気相成長法と呼ばれる方法で均一な多層の六方晶窒化ホウ素を合成し、さらにそれを用いて大規模なグラフェンデバイスの特性向上につなげることに成功しました。特に、六方晶窒化ホウ素の合成法に加えて、グラフェンとの積層法やクリーニング法を詳細に検討することで、大面積に並んだグラフェンのデバイス特性を倍以上に高められることを実証しました。本研究は、これまで難しかった大面積での二次元材料のデバイス化を可能にするものであり、次世代半導体の実現を通じて今後の半導体産業に大きく貢献するものと期待されます。本研究の成果は2023年2月7日(火) 午前1時(日本時間)発行の英国科学誌「Nature Electronics」オンライン版で公開されます。

  2. ホウ素と窒素を含む原料であるボラジン(B3N3H6)を高温下で反応させる化学気相成長法(chemical vapor deposition (CVD))という方法を用いてhBNを合成しました。FeとNiを主成分とする市販の合金箔を用いることで、厚みが2~10 nmの大面積の多層hBNを合成することに成功しました。なお、CVDで用いる合金箔は、ボラジン原料の分解、ならびに窒化ホウ素の生成において重要な役割を果たします。図3(a)が合成に用いた装置の外観で、ボラジンを約1200 ℃に加熱した反応炉に導入して、Fe-Ni合金箔と反応させ、箔の表面に多層hBNを得ました。図3(b)は、Fe-Ni合金箔からシリコン基板に転写した多層hBNの写真、及び光学顕微鏡による拡大写真です。色むらが少なく、厚さが比較的均一な多層膜が得られていることが分かります。

  3. 次に、多層hBNの特性評価のため、グラフェンとの積層について検討を行いました。多層hBN、グラフェンともに金属の上で合成するため、「転写」(※3)と呼ばれる作業が必要で、この転写は二次元材料の品質に大きな影響を与える重要なプロセスです。本研究では、図4に示すようなhBNとグラフェンの一連の転写と積層を検討しました。その結果、多層hBNの転写においては、標準的な金属箔のエッチング法(※4)よりも、金属の残渣を残さない電気化学法(※5)が、グラフェンにとって非常に好ましいことがラマン分光測定(※6)から明らかになりました。このような手法により、グラフェンをhBNで挟み込んだ構造も大面積に得られました。

図3 (a) hBN合成用のCVD装置と (b) シリコン基板に転写されたhBN
図4 多層hBNとグラフェンの転写による、hBN-グラフェン積層構造の作製スキーム
  • サンプルつくるの、めっちゃ、メンドクサ!

  • 量産、無理やろな・・・。

[3] 日本の闇が少しずつ暴かれて、少しは住みやすい国になるかな?:「だから嫌なの」島田紳助の“枕強要”告発したマリエ、第一子女児との充実生活で芸能界に未練ナシ! (msn.com)

  1. 18歳当時に島田紳助氏から枕営業を持ちかけられ、出川哲郎からも囃し立てられたことを2021年に“告発”。その翌年に所属事務所を辞めて芸能界から退いたマリエだが、かねてより展開していた自身がデザイナーを務めるブランドは好調のよう。そんな彼女の生活で最も大切なのが、2022年に誕生した第1子ーー。

  2. 「だから嫌なの。だから芸能界から離れたの」 マリエがインスタグラムの生配信で、衝撃の告発をしたのは2021年のこと。「2005年、当時18歳だったマリエさんが、レギュラー出演していた番組の司会者である島田紳助さんから、枕営業を持ちかけられたという内容でした。その場にいた出川哲朗さんのことも名指しで批判し、枕営業を断った結果、番組への出演がなくなったと主張しました」(スポーツ紙記者)テレビや新聞は後追い報道をせず、真相は藪の中。告発から5か月後にマリエはラジオのレギュラー番組を降板し、2022年に所属事務所も辞めた。

  3. 「マリエさんは2000年代にセレブタレントとしてブレイクし、2005年にファッション誌『ViVi』の専属モデルに。2007年には『笑っていいとも!』の曜日レギュラーになりましたが、やはりモデルの仕事が軸になっていました。その影響からか、徐々にファッションの制作に興味を持っていったそうです」(ファッション誌ライター、以下同)

  4. 2017年には、自らがデザイナーを務めるファッションブランド『パスカル・マリエ・デマレ』を立ち上げていた。「ブランドのテーマはサステナブル。マリエさんは環境問題に関心が高く、2020年から環境省の“森里川海アンバサダー”に。ブランドは好評で、72枚限定で発売した白のコットン100%Tシャツは、1万3800円という価格ながら5分で売り切れたほど」

  5. 充実生活において最も大切な存在 今年4月から5月までの1か月間、港区・青山のカフェでブランドのポップアップショップも開催。「マリエさん本人も会場にいて、お客さんと気さくに話しており、芸能人っぽさは、もうありませんでしたね」デザイナーとして充実した生活を送っているが、彼女にはもっと大切なものがある。「2022年10月に、メキシコで第1子の女児を出産したことをインスタで報告していました。今年4月に投稿したツーショット写真には、“娘はひと息ひと息丁寧に呼吸をさせてくれる”との言葉が添えられていて、幸せそうな雰囲気が伝わってきます」(前出・スポーツ紙記者)

  6. アパレルブランドの経営者として、一児の母として、幸せに満ちた毎日があるから、もう芸能界に戻ろうとは思わないのかも。

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2005年当時は、たしかに、日本が先進国とは思えない状況だった。

2003年の10月に俺が四つ目の会社に入り、Fermi Level (2018)関連の論文を出すようになった2004-2005年頃の話だが、執拗な嫌がらせをされていた。どうやら、工学院大学でのTEMのサンプル作製技術者から主任研究員に「のし上がった(笑)」のが、そいつの部下に俺の研究をプレゼントしようとしていたらしい。

その部下は何の変哲もない御仁だったが、そいつの親父さんが某製鉄会社の重役で関連会社の社長だったらしいのである。恩売っていい目みようとしたんだろう(笑)。俺は現地人の女の子とのおしゃべりでそういう情報も収集していたので、これも対策に役立った(笑)。

[4] 人口減少ではなく、人口移動の話だった:「突出して22歳女性が出ていく県はほぼ見かけない」富山の人口減少要因に『若い女性の県外流出』解決策は (msn.com)

  1. ろくな仕事が無いから出ていくんでしょ?人口増やしてどうすんの?

  2. 1920年からの富山県の人口の推移。今は100万人割れが目前で、17年後の2040年には86万人、2060年には67万人まで減少するとされています。人口減少に歯止めをかけるには、この減少スピードをいかに緩められるかがポイントです。富山から県外に出ていった人の年齢別のランキングでは、22歳女性がダントツ1位、次いで18歳女性となっています。主に考えられるのは、就職をきっかけに若い女性が流出しているのではないかということです。人口動態の専門家、天野馨南子さんです。*ニッセイ基礎研究所 天野馨南子さん「これだけ突出して、22歳女性が男性より出ていく県は、ほぼ見かけない。石川と富山くらい」富山の女性の社会減は全国ワースト5で、特に若い世代が就職をきっかけに首都圏に出ていく例が多いといいます。したがって、人口減少に歯止めをかけるカギの一つが、若い女性の流出を、いかに食い止められるかということになります。

  3. 富山・石川の「養う力」では100万人は多すぎるってことなんだよ。

  4. 日本自体がそうなんだが:非正規雇用者はどれくらい増えている?|生活基盤の安定を図る生活設計|ひと目でわかる生活設計情報|公益財団法人 生命保険文化センター (jili.or.jp)

  • ニッセイが必死なのはわかるんだが(笑)。

  • 生保もCULT JAPANの一要素だしな・・・。

  • 生保、潰さないかんな・・・。

[5] なんか読まれているらしいので:経済/民主主義 XLVI | LinkedIn

  1. ここかな?:[7] 半導体 新たな局面を迎えつつある新興メモリ:FRAMとReRAMに高い注目度(1/3 ページ) - EE Times Japan (itmedia.co.jp) ・・・新しい組み込みメモリは、ReRAM/MRAMが、MCUやASIC、FPGAなどのデバイスに搭載されることによって成長がけん引され、主にNOR型フラッシュメモリ(以下、NORフラッシュ)の代替として使われるだろう」と述べている。NORフラッシュは、28nmプロセス以下の技術と連携できないために限界に達していて、簡単に新興メモリと置き換えることができる。また低消費電力アプリケーションは、多くの新興メモリ向けとして最適だ。非常に優れた新興メモリの一例として挙げられるのが、低密度でニッチなニーズを満たすことが可能なFRAM(強誘電体メモリ)である。Infineon Technologies(以下、Infineon)がこれを宇宙分野で採用しているのは、放射線耐性が優れているためだ。・・・こいつは古いタイプのFRAMだが・・・。

  2. ここかな?:[7] 半導体 【福田昭のセミコン業界最前線】TSMCが次世代不揮発性メモリの研究成果を大量放出 - PC Watch (impress.co.jp) ・・・といっても2010年までは、埋め込みフラッシュメモリ(eFlash)が埋め込み不揮発性メモリ(eNVM)の主流であり、eFlash以外のeNVMにはあまり出番がなかった。しかし2010年代(2011~2020年)に入ると、eFlashの微細化に行き詰まりが目立ち始めた。2010年代の半ばには、CMOSロジック製造技術とeFlash製造技術のギャップが無視できない問題となった。eFlashを代替する不揮発性メモリとしてまず注目されたのは、磁気メモリ(MRAM)である。ファウンダリの大手であるTSMCとGLOBALFOUNDRIES、Samsung Electronicsはすでに、埋め込み磁気メモリ(eMRAM)をeFlash代替のマクロとして提供している。(中略)次に紹介するのは、ReRAMの書き換えサイクル寿命を伸ばした研究成果である(講演番号T04-5)。28nmのCMOSロジックと互換のプロセスで製造する1Mbitの埋め込みReRAMを想定した。ReRAMの課題は、製造ばらつきと短い書き換え寿命にあると講演でTSMCは指摘していた。データ書き込みのアルゴリズムを工夫することで、この課題にある程度は対処できたとする。2bitの誤り訂正(ECC)を付加すると50万サイクル、もっと強力な3bitのECCを付加すると100万サイクルの書き換えサイクル寿命を達成した(温度は150℃、6個の1Mbitマクロで試験)。なおReRAMの記憶素子を構成する抵抗材料や電極材料、メモリセル寸法などの詳細は公表していない。やや不満の残る発表内容だった。(中略)このほか強誘電体不揮発メモリに関連した2件の研究成果をTSMCなどの共同研究グループが発表した。1件は強誘電体をゲート絶縁膜とする強誘電体トランジスタに関する研究成果である(講演番号T13-3)。ゲート絶縁膜を強誘電体(HZO)と金属(TiN)、強誘電体(HZO)の3層構造とするなどの工夫によって10の11乗サイクルという長い書き換えサイクル寿命を達成した。

  3. HZOに挟まれたTiNはいわゆる浮き電極でしょう。材料は違ってペロブスカイトだが、俺も酸素欠陥ブロッカーとして浮き電極を入れた特許を21世紀初めごろに出している。ここではどういった目的で使っているのか知らない。

  4. ま、俺はエレクトロニクスやっても電池やっても何やっても早いのである(笑)。早すぎて周りがついてこれてない。アホに囲まれていたってことも有るが(笑)。

  5. アホだから自爆して消えていくのだが(笑)、キリが無いほど次から次へとわいてくるのである・・・。まさに虫・・・。

  6. エレクトロニクスでは既にFermi Level (2018)Vacuum Polarization, Polaron, and Polariton (2018)の説明を何度もしている。

  7. 電池では1998年に1年間電池メーカーでリチウムイオン電池の勉強をした後、1999年に電解液用には活物質粒子にSEI/CEI被膜のscaffoldとしての多孔質膜コーティング、固体電解質用には活物質粒子にイオン伝導性緻密膜コーティングってのを提唱している。特に正極活物質については、auto-oxidationの論文が出たのは21世紀に入ってからだと思うが、1997年に東北大学の獨古らがLiCoO2を電解液に浸けただけで被膜形成が始まっているんじゃないかと報告していたんだね。で、そんなもんはすぐに剝がれちゃうか電解液に溶け出してしまうだろうということで、捕捉するための多孔質の足場(あわよくばこれが酸化された電解液成分と反応して固定する)をつけとけって言ったんだね。特許くらいは出していたはず。

  8. ここかな?:[7] 半導体 【福田昭のセミコン業界最前線】TSMCが次世代不揮発性メモリの研究成果を大量放出 - PC Watch (impress.co.jp)  ・・・もう1件は、強誘電体膜をトンネル絶縁膜とする不揮発性メモリ技術に関する研究成果である(講演番号T09-4)。金属電極の間に強誘電体のトンネル絶縁膜を挟んだ、「強誘電体トンネル接合(FTJ:Ferroelectric Tunnel Junction)」と呼ぶ3層構造の記憶素子を基本とする。データの記憶には、強誘電体膜の分極の方向によってトンネル電流が変化する現象を利用する。従来の強誘電体メモリと区別するため、「FTJメモリ」と呼ぶこともある。「FTJメモリ」が従来の強誘電体メモリと大きく違うのは、「非破壊読み出し」であることだ。強誘電体メモリはデータの書き換えだけでなく、読み出しでも分極反転を発生させる。言い換えると、読み出し動作でも強誘電体膜が劣化する。FTJメモリは読み出し動作では分極反転が生じない。このため、原理的には読み出し動作の回数に制限がかからない。問題は書き換え(分極反転)によって極めて薄い強誘電体膜が劣化することである。強誘電体膜の材料にはHZOと略記されるハフニウム(Hf)とジルコニウム(Zr)と酸素(O)の化合物が良く使われる。特にHfとZrの比率を1対1(50%ずつ)に配分したHZOは良好な強誘電性を示すので、HZOと略記すればこの組成を示すという意味で使われることも少なくない。しかしトンネル絶縁膜としてのHZOは分電池ではよる劣化があり、従来は電流のオンオフ比と書き換えサイクル寿命がトレードオフの関係になっていた。例えば10の7乗サイクルの寿命を得た他者の研究成果では、オンオフ比が2.5とかなり低かった。TSMCなどの共同研究グループは、ジルコニウム(Zr)の比率を90%と大きく高めたHZO膜と、アルミナ(Al2O3)膜を積層したトンネル絶縁膜を考案した。Zrの比率が90%と高いHZO膜は通常、強誘電体ではなく、反強誘電体(AFE:Anti-Ferroelectrics)である。このままでは不揮発性メモリとはならない。ところが中間層(IL:Interfacial Layer)としてアルミナ膜を挿入すると、FTJは強誘電体と類似の分極特性(ヒステリシス)を示すようになる。試作したFTJは10と比較的高いオンオフ比を維持しながら、10年間のデータ保持期間と、10の8乗サイクルと長い書き換えサイクル寿命を達成した。TSMCはCMOSロジックの微細化で最先端を走っている。このことは半導体業界ではもちろんのこと、エレクトロニクス業界でも良く知られた事実だ。TSMCの凄さは最先端ロジックだけではなく、「スペシャルティプロセス」と呼ぶメモリやアナログなどのメニューが豊富に用意されていることだ。しかも次世代や次々世代の技術開発を広範囲に継続している。VLSIシンポジウムでは、その一端を垣間見ることができた。

  9. Al2O3は中間層と言うかcap layerって感じだが、これでなぜ効果が有るのか説明してある例を見ない。第一原理計算してこれが有りそうだってくらいの報告は有るのか無いのか知らんが -- これも計算したらそうなりますってくらいの話だから指導原理とも言いづらいんだね。Al2O3が1-3 nmくらいの薄さだから応力の影響も多分に有ると思うのだが今のところすっきりした説明は無い。

まあ、こんな感じなんだろうねぇ・・・あ、Hf0.1Zr0.9O2の結晶はもっと小さくてカラムナーにはなってないと思うけど。

[6] なんか読まれているらしいので:Frontiers | High Mass-Loading of Sulfur-Based Cathode Composites and Polysulfides Stabilization for Rechargeable Lithium/Sulfur Batteries (frontiersin.org)

  1. 何度も言っているが、カザフスタンがやっていて、ワールドバンクへの報告期限が迫っているのにいっこうにできんから、仕方なく俺が1週間くらいでちゃちゃっと片づけたってだけ。リチウム硫黄電池のプロジェクトの責任者だった中国人が中国に帰ってしまって俺が面倒見ることになったから「仕方なく!」。リチウム硫黄電池なんてたいした使いみちが無い。レート特性が悪すぎるのである。どうせやるならマグネシウム硫黄電池か何かやってくれ!貴重なリチウムを浪費せんといてくれ!低出力用電池専用で!

  2. 俺の興味は大型電池のみ。原油価格(と天然ガス価格)が日本経済の与件だから。

  3. リチウムの埋蔵量は炭酸リチウム換算で約8400万トン(純リチウム換算で約1600万トン)と言われており、2019年の生産量が38万トンであることから、200年以上の生産に対応できることが分かっています。2022年で2019年の2倍は生産しているでしょう。これでBEVの新車販売シェアはようやく10%超えたところなんだよ。自動車を全部BEVに置き換える勢いで生産したら20倍になるわね。10年で枯渇するわ。おまけに定置型にも使うし・・・。

  4. まあ、プロはちゃんとリサイクルを用意しとるけどね。わかってないクソ馬鹿ドシロートがでたらめなこと言うてる業界ってことなのよ・・・。

[7] 「日本の災害支援は遅いくせに!」岸田政権“ハワイ山火事に200万ドル支援”表明も国内外の対応差に募る疑問 (msn.com)

  1. これを問題視してください:税金が驚くほどムダに…大震災から9年、「復興予算流用問題」を問う(福場 ひとみ) | 現代ビジネス | 講談社(1/6) (gendai.media)

[8] この記事ばっかり出てくるわ:「セクハラ受けた」DJ SODAさんが音楽イベントでの“性被害”を告白 会場にいたファン「引きつっているような笑顔だった」【news23】 (msn.com)

  1. DJ SODAさん X(旧Twitter)「私がどんな服を着たとしても、私に対してのセクハラと性的暴行は正当化できない」

  2. 街の人は…

  3. 大学生「露出高い服装だけど触っていい理由にはならない」ありきたりのコメントかな・・・。街でやったらおまわりさんにつかまるレベルなので当たり前ですけど。

  4. 大学生「盛り上がる場でも一線は越えてはいけない」ありきたりのコメントかな・・・。街でやったらおまわりさんにつかまるレベルなので当たり前ですけど。

  5. DJ SODAさんが被害を明らかにした直後に反応したのが、国連でした。

  6. 国連広報センターのX(旧Twitter)14日投稿「性的暴力のサバイバーが襲われた時、何を着ていたかは関係ありません」

  7. 国連広報センターは、性的暴力を受けた被害者が当時着ていた服の展示会の様子などを投稿し、こうコメントしています。

  8. 国連広報センターのX(旧Twitter)14日投稿「ジェンダー不平等やジェンダーに基づく暴力はいかなる国や状況においても許容されるべきものではありません」

  9. 小川彩佳キャスター:毎回、性加害を受けた方、セクハラを受けた方が声を上げると、やられる方も悪いだろうという声が上がってくるわけですけれども、もうそろそろそういうのやめませんか?と言いたくなります。

  10. だから、両手を合わせて拝んだらどうだろう?

  11. そして心の中で「ごちそうさまでした」と・・・。

  12. 感謝の心を持って生きると・・・。

[13] セクハラ問題一気に噴出やね:紺野ぶるま“下ネタ謎かけ”ブレイク裏でのセクハラ被害を告白「『パンツみせろ』とか言われて…」 (msn.com)

  1. え?お願いするときは「見せてください」だっておとうさん、おかあさんに教わりませんでしたか?

  2. ってか、俺が新入社員だった1993年にはもうセクハラとか言い出して無かったか?30年経っとるで・・・。

  3. お笑いタレント・紺野ぶるま(36)が17日までのX(旧ツイッター)を更新し、過去のセクハラ被害について告白した。“下ネタ”謎かけで一躍ブレイクした紺野。しかし、その裏側で「『パンツみせろ』とか言われることがあって散々『わたしは言葉で笑わすことにせいしをかけてます』と説明してもぽかんの人多いのが現実だった」とセクハラ被害を受けていたことを明かした。スゲェな。伝わらんかったのが悲しいけど・・・。

  4. また「男もいたけど女のが悪質だった。汚そうと必死なの。そういう人に限って自分のグラビアはちゃんと『作品』っていうの」とも告白していた。あー、ありがちー。わかるぅー。

  5. ユーザーからは

  6. 「頭悪い人には難しい高尚ネタだと思います」お前は頭いいんか。ハイハイ、立派立派。

  7. 「こっちは場をわきまえて楽しんでるのにさ」ハイハイ、立派立派。

  8. 「聞く方にもレベルがあると思います!」お前はレベル高いんか。ハイハイ、立派立派。

  9. 「下ネタで笑いを取るのと体で笑いを取るのは全く別競技ですよね」といったコメントが寄せられていた。そうだね、別競技だね(笑)。こういう人には『わたしは言葉で笑わすことにせいしをかけてます』が伝わるんだろうね。

こういう方だそうです。 あ、かわいいかも・・・。 ってか、かわいいよね? 俺、間違ってないよね?
  • たぶん、一気に膿を出して、日本もこれから変わっていくってことなんだろう。期待を持って見守ることにしましょう。

  • ちょっと、飽きてきたが。

[14] “テスト”は百害あって一利なし 学校教育の実質的側面と形式的側面 (msn.com)

  1. 18世紀からの産業化に伴い社会に出るために必要な知識を学ぶ“学校”が作られた。その知識を生きるためにどう役立てるかという価値観から、近代になってからはいつのまにかテストで良い成績を取ること自体に価値があるという発想に陥っていった。手段と目的が入れかわってしまったのである。ってか、教員にそのタイプが多いんやろが(笑)。

  2. 「学校教育の実質的側面と形式的側面の区別はきちんと意識しておきましょう」と語るのは慶應義塾大学教授の安藤寿康氏だ。同氏の新著『教育は遺伝に勝てるか?』(朝日新書)から一部を抜粋、再編集し、“学校”とは何かを紹介する。まあ、選別するところでもあるからテストせんわけにはいかんと思うけど・・・。

  3. ■進化的に見た教育 現代社会では、狩猟採集社会の子どもでもない限り、必ず国の定めた学校で、子ども時代のかなり長い間、過ごさねばなりません。それは親が果たすべき国民の義務となっているからです。ここで学校とは何かという問題について、歴史的、理論的に、やや小難しく考えてみたいと思います。拝聴しましょう。

  4. そもそも学校らしきもの、つまり多くの子どもを一つの場所に集めて、家で親がしつけや子育てをするのとは異なる特別なことをまとまって教えようとし始めたのは、産業革命を迎えた18世紀のヨーロッパにおいてと考えられています。いわゆる「近代」になってからですね。それまでのほとんどの子どもは、親の身分や仕事を継ぐまでは、「子どもらしく」遊んだり、ときどきは親のそばで仕事のまねごとをしながら手伝いをして、少しずつ社会のことや人間関係のルールなどを学んでいました。ところが近代になると、西洋でも日本でも大都市に人が集中するようになり、仕事も分化し専門化して、多くの子どもがある程度、組織的に知識を身につけねばならなくなりました。読み書きそろばんのような基礎知識や、階層ごとの文化的教養です。子どもの数も増え、親は仕事で忙しくなり、子育てを外注しなければならなくなりました。そうしてできたのが、幼児教育の祖と言われるフレーベルやペスタロッチの学校、あるいは日本では寺子屋のようなところだったわけです。学校はただ親の子育ての肩代わりをしてくれるだけのところではありませんでした。そこでは親が教えてあげられないようなことを教えて身につけさせてくれたり、家庭だけでは経験させてもらえないようなことをさせてもらえたりしました。知恵と知識がつまった童話や絵本、昔の人のことばを集めたもの、この世界にあるすばらしいものに触れる機会が、組織的に与えられるようになったのです。狩猟採集社会でも、学ばなければならない生きるために必要な知識はたくさんあります。それは主として自分を取り巻く自然環境についての知識でした。自然環境についての知識は、自然そのものが先生でした、というのはやや比喩的な言い方で、自然を相手に自らの経験で学んだり、年上の子どもや大人の仕事ぶりを見て学ぶ形で成されていました。しかしそれが近代になってからは、人間自身が生み出した文化的知識にとって代わられるようになりました。それとともに学校という特別な場をつくるようになりました。それは生きるための知識が、生活の活動の中に埋め込まれたものというよりも、言葉やマニュアルで表現されるものになり、体系化されたものとして表現できるからです。逆に言えば、日常生活とはいったん切り離された、見ただけではどんな知識を使っているかわからない、だから見様見真似では学びにくく、誰かから説明や指導をしてもらわないと習得の困難な知識によって、社会が出来上がってきてしまいました。使いこなせれば便利だがどう使ったらいいかわかりにくい複雑な機械の仕組み、その機械を使いこなすための作業手順、それが生み出す生産物をお金に換える仕組み、それらが社会の中で動き回るときのさまざまなお作法、どれも狩猟採集社会や、地域に根差した農業牧畜の社会にはなかったものでした。だから学校が必要になったのです。これは歴史的必然です。かくしていまの私たちも、子どものときから家を離れ、学校で過ごすことが求められるようになったというわけです。でしょうね。安易に「中卒で起業しろ」とか無責任なこと言ってほしくないとは俺も思うけど。

  5. ■すばらしき学校生活 学校がこのようなところですから、基本的に家では経験できないようなたくさんの経験のメニューが子どもたちのために用意されています。それは考えようによっては、ディズニーランドやユニバーサル・スタジオ・ジャパンやキッザニアの比ではないほど、豊かな世界ともいえるでしょう。ただし、テストさえなければ。そうね(笑)。

  6. テストは、そのための勉強に集中することで、確かに経験したことを意識的に記憶にとどめるには役立ちます。ちょっと興味のもてないことでも、テストに出ると言われれば、何とかして理解できる糸口を探そうとして、それがきっかけとなって、自分の興味対象になるかもしれません。しかしそれ以外の点で、テストの存在は百害あって一利もなしだと、私は考えています。しかしこれを言うことが、ただの気休めにすぎないことも、読者の多くは感じていることでしょう。それはその通りです。なにしろ、テストの点が良ければ「良い」学校に進学でき、「良い」就職に結びつきます。逆に成績が悪くて落第してしまったり、大学に進めないと、その学歴だけで、よほど別のところで才能を発揮しない限り、社会的には不利になります。学歴で手に入れた知識がどれだけうわべだけのものだったとしても、世間はまず学歴を見て人を評価しようとします。ですから、学歴とそれに結びつくテストの成績が、学んだ知識それ自体の実質的価値とは別の意味で、人生でもっとも重大な教育上の関心事となります。いやいや、博士取ると逆差別されますって(笑)。特に日本の社畜社会(笑)。ただ、相手の心理状態が面白くてとってもいいかな?って思えるけど(笑)。

  7. テストの成績や学歴はお金に似ています。ただの紙切れにすぎないお札には、それ自体なんの価値もありません。なんちゃらペイにいたっては、スマホの画面上のただの数字にすぎません。にもかかわらずそれらは、生きるために必要な食べ物や服や住まい、生活を豊かにしてくれるさまざまなモノや経験を手に入れるための手段になります。実質的に大事なのは、お金で手に入れたものをどのような目的で使うかのはずですが、いつのまにか手段と目的が入れかわり、お金をできるだけたくさん手に入れることが目的になりがちです。だから、教員にそのタイプが多いんやろが(笑)。

  8. 同じようにテストの得点や学歴それ自体は何の価値もなく、大事なのは学校でどんな知識を学び、生きるために役立てるかのはずですが、いつのまにか良い学業成績や高い学歴それ自体が目的になってしまいます。お金はたくさんあればあるほど幸せと考えるのと同じように、テストの点数や学歴は高ければ高いほど良いという発想に陥りがちです。このように学校教育の実質的側面と形式的側面の区別はきちんと意識しておきましょう。人によっては学歴こそが実質で、そこで本当に何を学んだかなんて形式的なものと考えるかもしれません。どちらでもよいのですが、この区別は大切です。ただこれを強調しすぎると、ただの学校批判、現実逃避といわれるのがオチなので、ほどほどにしておきましょう。ありがとうございました(笑)。

  9. 俺は基本的に独学を重視するが、学校で教えてくれるってすごく親切なことでありがたいことでもあるってオッサンになってから気づいたね。まあ、「こいつ、アホやな。」って思う教員もたくさんいたんですけど(笑)。

  10. テストはたしかにウザいね(笑)。

[15] 53歳男性が会社の「追い出し部屋」からの脱出に成功! 見栄を捨てて見つけた居場所 (msn.com)

  1. 私は大手メーカーの勤務先で営業の1部門を率いる立場にありましたが、会社で営業部門の大きな見直しが行われることになり、4月からはリスキニング(学び直し)研修を受講しています。

  2. 今からDXコア人材を目指すなんて無理… 会社は「50代、60代で新しいキャリアを構築していただくための学び直し」と耳障りのいいことを言いますが、実際に行われている内容は会社が進めるDX(デジタルトランスフォーメーション)のコア人材の育成。入社以来30年以上、現場で切った張ったの営業をしてきたわれわれに今からDXをやれと言うのは、どう考えても無理筋の話です。来年度からは給与体系が固定報酬型から成功報酬型に切り替えられて大幅減収となることも決まっており、私も含めた営業の幹部の多くは転職や独立を考え始めていました。しかし、いざ次を探すに当たり、自分のキャリアに対する市場ニーズなどないに等しいということを痛感しました。最近、転職サイトをよく見るようになったのですが、その中で面接官から「あなたのキャリアの強みは何か」と聞かれた面接者が「部長です」と答えたという笑い話が掲載されていました。まさにそれこそが私なのです。ひとごととは思えず全く笑えません。妻が自宅近くの商店街で海外雑貨のショップを兼ねた小さな喫茶店を営んでおり、いざとなったらそこでバリスタでもやらせてほしいと冗談交じりに話したら、妻から断固拒否されました。とはいえ、金がかかった上の息子は研修医となり独立した一方、下の息子は高校生でこれからが教育費のピークです。住宅ローンもたっぷり残っていて、このまま早期リタイアというわけにはいきません。これまで営業という業務上、人脈作りが重要と、プライベートでも仕事仲間とゴルフや旅行に出かけたり、ホームパーティーを開いてもてなしたりしてきたため、収入の割には貯蓄が少ないのもネックです。このままDX部門に行かされて低待遇と低収入に甘んじるしかないのかと絶望的な気分になっていた時、妻が紹介してくれたのが、妻の店のお得意さんであるファイナンシャルプランナー(FP)で社会保険労務士の桐谷さんでした。

  3. 中小企業とつながりが強いFPに相談 上の息子と大して変わらない年齢の桐谷さんに対して最初は懐疑的でした。ですが、桐谷さんのウェブサイトをのぞいて、中小企業の労務管理を「そこまでやらなくてもいいだろう」と思うくらい熱心にサポートし、個人の相談者からは絶大な信頼を寄せられている様子に好感を持ち、一度会ってみることにしたのです。それが1カ月ほど前のことでした。桐谷さんは非常に礼儀正しい好青年で、「これなら中小企業の社長の受けもいいだろうな」と思いました。半面、なかなか油断ならない人物であることも分かりました。私が事前に送った経歴書を見ながら、現状について極めて的確な質問を繰り出してきたからです。ただ、私が自虐的に「私のような人間を必要とする会社はないんです」と話した時には、「それは違うと思います」と真っ向から反論してきました。そして、桐谷さんのクライアントである中小企業各社が置かれている現状と、それらの会社が人材の確保にいかに苦心しているかという内情を切々と語り始めたのです。上から目線と思われても仕方がないのですが、正直、最初は地元の中小企業には全く関心がありませんでした。転職先を探す際も「大手メーカーで働いてきた自分にふさわしい会社を選ぼう」という観念が頭を離れず、無意識にえり好みをしていたようです。しかし、桐谷さんの話を聞いて心が動き、思わず「私にお手伝いさせていただけないでしょうか?」と口にしてしまったのです。そこからは、とんとん拍子で話が進みました。

  4. 見つけた居場所は小さな商社の営業部 私は、100年続く地元の小さな商社の営業部長を務めることになりました。同じ営業部長の肩書でも、従業員数は前の会社の100分の1、給料は3割近く減ってしまいます。とはいえ、今の会社にいても来年度からは減収を免れないわけですし、商社の5代目の若社長からは「沢崎さんさえ良ければ、働ける限りは働いてほしい」と言われています。この急展開には、桐谷さんを紹介した妻も仰天したようです。「あなたは結局、今の会社にしがみついていると思った」と本音をこぼされ、妻にさえそんなふうに思われていたのかと少々気落ちしました。それからは久しぶりに密度の濃い1カ月を過ごしました。会社にはすぐに退職の意思を伝え、手続きに入りました。追い出し部屋からの脱出はどうやら私が第1号だったようで、同僚たちからは驚きと羨望の入り交じった視線を向けられました。

  5. ザルな家計を見直し、将来への不安も解消 転職先の社長や役員と打ち合わせが立て込む中、桐谷さんからは家計の早期リセットも迫られていました。先日、妻と桐谷さんの事務所を訪れたところ、非常にドラスティックで、しかも子細に渡る家計の見直しプランを提示してきたので驚きました。そこには、現在は夫婦別々の家計を統一すること、妻は事業と個人の財布をきっちり分けること、私はこの半年ほどほとんど乗っていないマイカーを手放し駐車場も解約すること、そして月額で小遣いの予算を立ててゴルフや飲み代はそこから工面すること……などが事細かに記されていました。桐谷さんから指摘されて、改めてわが家の家計がいかにザルだったかを思い知らされました。さらに、今の会社からの退職金は一時金で受け取れば退職所得控除でほぼ非課税になるので、一部を住宅ローンの繰り上げ返済に充てて後の返済を楽にし、一部は投資を勧められました。「ちょうど来年からはNISA(少額投資非課税制度)の制度が刷新され、生涯投資枠1800万円(つみたてNISAと成長投資枠の合計)までは利益や配当から税金を取られずに運用できます。成長投資枠の方は一般的な株式に加え、今人気の米国ETF(上場投資信託)なども対象になりますから、老後を見据えて、今後は『お金に働いてもらう』ことも考えていきましょう」桐谷さんの指摘はまさに一事が万事“目からウロコ”で、こうした世界やこうした考え方もあるのだなと夫婦で腹落ちした次第です。わが家にとっては、これこそ真の意味での「リスキニング」です。つい1カ月前まで真っ暗なトンネルの中にいるようだった私を日の当たる場所に引っ張り出してくれた桐谷さんには本当に感謝に堪えません。これからも公私共にお世話になります!

  6. ※個人が特定されないよう事例を一部変更、再構成しています。

  7. いい話のように書いてありますが、俺は年収が3割減れば7割だった頃の能力以上のアウトプットはしないよう心がけます。それがビジネスと言うものです。以上です。

  8. 安易な投資のススメもかなり胡散臭いと思います(笑)。

  • 安い日本企業は勝手に沈んでいってください。中国に勝たせてデフレ輸出を継続してもらったほうが得なので(笑)。


by T. H.


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[1] Materials/Electronics

  1. Fermi Level (2018).

  2. Vacuum Polarization, Polaron, and Polariton (2018).

  3. Current Status on ReRAM & FTJ (2023).

[2] Electrochemistry/Transportation/Stationary Energy Storage

  1. Electrochemical Impedance Analysis for Li-ion Batteries (2018).

  2. Electrochemical Impedance Analysis for Fuel Cell (2020).

  3. Progresses on Sulfide-Based All Solid-State Li-ion Batteries (2023).

  4. 国内電池関連学会動向 (2023)

[3] Power Generation/Consumption

  1. Electric-Power Generation, Power Consumption, and Thermal Control (2020).

  2. H2 & NH3 Combustion Technologies (2020).

[4] Life

  1. Home Appliances I (2021).

  2. Home Appliances II (2021).

[5] Life Ver. 2

  1. Human Augmentation (2021).

  2. Vehicle Electrification & Renewable Energy Shift I-LXXXI (2022).

[6] 経済/民主主義

  1. 経済/民主主義 I-LIX (2023).

  2. 記事抜粋1-50 (2023).

Published Articles (2004-2005, 2008-2011, 2015)

  1. Toru HARA | Confidential | Doctor of Engineering | Research profile (researchgate.net)

  2. Toru Hara, Doctor of Engineering - Google Scholar

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