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ATRI -My Dear Moments- 感想



ATRI あらすじ


急激な海面上昇により、地上が海の中に沈んでしまった時代。右足が義足の少年。夏生はある日、海の中に沈んでしまった祖母とかつて暮らしていた家まで遺産探しを進めていた時、倉庫内で棺に入った小さな女の子を見つけた。その子の名前はアトリ。
当初は、祖母の借金返済の為にアトリの売却を考えていた夏生だったが
ある夜、自身がうなされていたところをアトリに救って貰ったことをきっかけに考えを改め、アトリに託された使命とはなんだったのかを突き止める事に協力するようになる。

キャラクター紹介(主要キャラのみ)

斑鳩 夏生

本作の主人公。幼い頃の事故が原因で右足が義足になってしまった少年。
海洋学者であった祖母の遺した船で生活をしている。
当初は祖母の借金返済の為、祖母の遺産(アトリ)を売却しようと考えていたがある夜。事故の時後遺症により、うなされていたところをアトリ助けられた事をきっかけに考えを改め、一転前向きになり、祖母からアトリに託された使命とはなんだったのかを突き止める事に協力するようになる。目つきは悪いが、根はいいやつ

アトリ

本作のヒロイン。可愛いすぎるアンドロイド
夏生の祖母八千草博士の倉庫に眠っていたアンドロイド(劇中ではヒューマノイドとも言及されている)本来であればマスターから託された使命を覚えているはずだが、忘れているポンコツアンドロイド。
アンドロイドではあるが感情表現豊か。料理スキルは壊滅的。
夏生の義足に謎の対抗心を燃やしており、自身の方が高性能であることを示そうとしている。口癖は「高性能ですから!」カワ(・∀・)イイ!!
売却の話を持ち出した際に45日だけ売却を待って欲しいとの事だがその真意は不明。

印象に残ったシーン(ネタバレ有)










・アトリの表情や行動全てが作られたものであると判明したシーン
自分が今まで感じていたもの全てが崩れ落ちていく感覚に陥りましたね。
この感覚はWHITE ALBUM2の千晶√以来でした。。夏生とアトリの気持ちの温度差。自分の気持ちが弄ばれていたという事実と衝撃。

このシーンでガッツポーズしてた自分を返してくれ……


相当なショックでプレイヤーである僕は、「経験と学習による反応をしているアンドロイド」ということが分かった途端、アトリが怖くなりました…
(図星をつかれて無表情且つ抑揚のない声に切り替わるシーンはぞっとしましたねw(゚Д゚)w)

問題のシーン


夏生自身、アトリと初めて会った時に感情豊かでアンドロイドとはかけ離れた違和感を覚えていましたが物語が進むにつれ、その疑問も霧散し、アトリを「普通の女の子」として見ていました。アトリが初恋の相手だと分かって以降が特に顕著で好きな女の子の何気ない行動にドキッとする「普通の男の子」なんですよね。



・幽霊島(エデン)でのアトリとのやり取り

エデンにて夏生がアトリに思いを伝えた理由が明かされるシーン
初めにアトリに問われます。限られた命だと分かっていながら何故、私に告白してきたのかと、、
夏生は答えます。「分かっていた。気づいていた……それでも告白した、好きだから」とそういって自分の想いを改めて確かめていきます。
その中で、「限られた時間を少しでも自分の手で幸せにしてやりたかったから」という台詞がとても優しくて温かみがあってかなりじーんときたシーンでした。
好きな女の子を少しでも幸せにしたいという切実でひたむきな夏生の願いは確かに届いており「無駄」ではなかったと(泣)
アンドロイドであるはずのアトリも「恋人でなかった時間より、恋人であった時間の方が有意義だった」答えます。まるで「心」があるような言い回しで。夏生も救われたと思いますね。(他にも明かされる部分はありますが、そこは割愛)



・アトリの過去

アトリが今まで押さえ込んでいた感情を爆発させるシーン。胸が締め付けられました。ここが一番の名シーンになるのかな。ここにきてついにアトリの壮絶な過去が明らかになります。
過去、アトリは当時のマスター(主人)であった女の子がいじめを受けている事に気付き助けようとしていましたが、、その過程でいじめていた子供に重傷を負わせてしまいます。作中で言及されていたロボットの三原則の一つである。「人を傷つけてはならない」という禁忌を破ってしまいます。
そして、追い打ちをかける様に助けたはずのマスターから「バケモノ」と告げられてしまうのです。
ここまでそれとなく描写がありましたが、アトリには「感情」があり作中言及されていた、致命的なエラーはそれですね。「作られた存在であるアトリが絶対に遵守しなければならないシステムを無視して行動してしまった」
その結果、「不良品」と烙印を押され廃棄処分されそうになります。
同型のアンドロイドが続々と廃棄処分されるところを見ていたアトリは
怖くなって脱走した。凄い過去だよな本当に…
夏生がアトリの書いた過去のログを読むシーンは読んでいて苦しかったな……

アトリが感情を爆発させるシーン




良かった点

・ヒロインが鬼可愛い

ビジュアルだけ見ても可愛いなと思っていましたが、声と差分スチルが相まって可愛いが渋滞してました(≧∇≦)ノ流石高性能ポンコツロボ子
特に両手上げるスチルが癖にぶっ刺さりました!
いい脇だ…

美しすぎる(恍惚)
可愛すぎてこの時意識飛んでました…



・楽曲がいい

OPの「光放て!!」は勿論。劇中で流れるBGMも非常に良かった。。
海底にサルベージしてる時の「海中都市」というBGMが特に好きですね。
海の広大さを感じると同時に実際に暗い海底にいる様な錯覚を覚える神秘的な曲調が好きです。



・魅力的なキャラクター

特に好きなのは竜司ですね。とある出来事をきっかけに主人公の夏生と仲良くなる彼ですが、打ち解けてから頼もしさや夏生の初恋の相手を探す為、町中の女性を紹介する場面や、女の怖さをこれでもかとガチトーンで夏生に教える語る下りは笑いましたね。あと笑顔がかわいいんだ…(重要)
他にも、生徒想いのキャサリン先生



・さいごに(プレイを終えての所感)

心に響いて余韻が残る様な素晴らしい作品だったなというのが率直な感想。
反面、ちょっと期待しすぎたのかなーと感じました。
というのもプレイ後に他の方達の感想を漁っていると、「神ゲー」「泣いた」という感想を目にしました。
確かにいい作品ですし胸が締め付けられるシーンは数多くありましたが自分は泣けませんでした、、(〒▽〒)
多分、自分のプレイの傾向としてその作品の世界観にのめり込むというのは苦手なのかなと。
作品を俯瞰して「物語」という枠で括ってしまうからでしょうか……
(サマポケでは普通にボロボロ泣いてたんだけどな、、また別ベクトルになるのかな…🤔)


そんな自己分析は置いといて、
「自分の足で歩けなかった少年が一人の少女と出会い、恋をし、仲間と出会い数多くの経験を経て歩けるようになる」というストーリーは、分かりやすいですし万人受けしそうです。(今年の夏にはアニメ版の放送が決まっている事が何よりの証拠ですが苦笑)
先にも挙げた様にヒロインは可愛いですし、キャラクターも魅力的で音楽もいい何より「クリアまでそこまで時間を必要としない」ことが一番の魅力だと思いますね。ノベルゲー気になってるけど長いのはちょっと苦手な人だったりサクッと出来て感動する話を読みたいというノベルゲー経験者も是非プレイしてみてはいかがでしょうか?


アニメが楽しみだ!!


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