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【読んだ本】 デザインマネジメント/田子 學

この本を一言で言うと...

意匠・システム・プロモーションなど、サービスづくり全てのプロセスにおいて「コンセプト」や「ストーリー」を一気通貫させる『デザインマネジメント』の具体的手法が学べる本。

読むべき人は...

① サービス開発プロジェクトを統括する立場の人

② サービス責任者やプロダクトマネージャー、ブランドマネージャー

③ サービスの企画・デザイン・開発・運用に携わる全ての人

読んで学んだことは...

① デザインマネジメントとは「一気通貫のデザインでプロジェクトを戦略的にマネジメントすること」。

② デザインマネジメントは、以下全てのデザインレイヤーを統括する。

③ 新サービス開発おける以下のプロセスを一気通貫でデザインする。

④ プロジェクトを始める際は「Why→How→What」の順で考え、伝える。まず「何のためにつくるのか」を追求して考えることで、プロジェクト内ですべきことの本質を常に意識できるようになる。

※Appleのコミュニケーション…我々のやることは全て世界を変えるという信念に基づいています。違う考え方に価値があると信じています( Why)。私たちが世界を変える手段は美しくデザインされ簡単に使えてユーザーフレンドリーな商品です(How)。こうして、素晴らしいコンピューターができました( What)。

⑤ デザインの活動というのは最終的に心に響かなければならない。人間の魂に触れ共鳴するような物語を作っていかなければならない。

⑥ デザインマネジメントには信念が必要である。プロジェクトはリニアに運ぶわけではなく、紆余曲折や摩擦が必ずある。その際に安易に信念を曲げて妥協してはならない。また、時間の経過とともに増える外野の声によってコンセプトやストーリーを曲げては決してならない。

読んで思ったことは...

① ユーザーがサービスやプロダクトのことを「好き」になり「ファン」になる大きな理由は『共感』なんだと改めて認識。ユーザーは、そのサービスが醸し出す雰囲気や伝えていることに『共感』を覚え、親近感や信頼感を感じて「好き」になる。この共感を創り出すものがコンセプトやストーリーで、これをサービスにおいて一気通貫させるのがデザインマネジメントなんだと整理した。

② 共感とか信頼とか、人は「右脳」で何かを好きになる。だから、活き活きとした右脳の感覚(楽しいとか感動とか驚きとか)が大事。でも、どうやって人に「右脳」で好きになってもらうのかを、企画設計するには「左脳」の論理性が大事。この右脳と左脳の行き来やバランス、もっと上手に使いこなしたい。

③ 最近、サービスをつくる者としての「信念」についてよく考える。サービスの全体に関われば関わるほど、大きなサービスを作ろうとすればするほど、様々な登場人物(ステークホルダー)が現れてその度に摩擦が起こる。そんな時に必要なのは責任者の圧倒的な「信念」である、とこの本も教えてくれた。信念は、圧倒的な「正義感」や「主体性」や「責任感」から生まれる。軋轢や外野のヤジに惑わされず革新的なサービスを創り上げるために「信念」を強く持てるようになりたい。




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