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映画『パニック・ルーム』の感想

2002年公開のサスペンス作品。ようやく見つけた新居に娘と引っ越したシングルマザー。ニューヨークのマンハッタンにある、かつて金融業界の大物が住んでいたその家は瀟洒なつくりで四階建て。エレベーターまで完備しさらに、カモフラージュされた鏡の先には鋼鉄の扉。この扉の先にある「パニック・ルーム」にある”なにか”を狙う3人組の強盗が豪雨の夜に現れて・・・。というあらすじ。私はこの作品を高校生の頃、飛行機の中で観た記憶があります。当時は暗い映像に「なんだか怖かったなぁ」程度の感想でしたが、今日、改めて観るとすっかり引き込まれてしまいました。その魅力は映像とキャストの2つ。まず映像については、オープニングはニューヨークの街並みを300m地点(推測)から俯瞰してそこに出演者の名前(JODIE FOSTER)が次々と立体的に表示されていきます。2002年当時の映画のため平面を想定したたため、この”立体的”に映し出された映像を見て、「映像に期待にできる!」と内心ワクワクしました。作中でのカメラワークが素晴らしいのは、新居の内覧をしているときはいたってふつうの当事者目線なのに、強盗が侵入を試みるとき、キッチンから蛇が這うようにテラスに向かう映像はヒヤリとする怖さを感じました。さらに、防犯カメラの視点が10以上加わったことで家の中が平面から立体に変わり、強盗たちの動きやジョディ・フォスターが必死に逃げる姿がまるで迷路の中で起こっているような感覚を覚えました。そしてキャストも豪華。まず監督はデビット・フィンチャー。『ファイトクラブ』や後に『ソーシャルネットワーク』や『ドラゴンタトゥーの女』などを生み出すヒットメーカー。主演ジョディ・フォスターは『羊たちの沈黙』でアカデミー主演女優賞を受賞。本作では娘を守りながら強盗に屈せず勇敢に戦う母を演じています。娘役のクリステン・スチュワートは『トワイライト』シリーズやリメーク版の『チャーリーズエンジェル』に出演。病気を抱えながら、母に反抗する態度を見せるが、協力して何とか脱出するために知恵と勇気を発揮します。強盗役の一人、フォレスト・ウィテカーは『ラストキング・オブ・スコットランド』(アカデミー賞主演男優賞受賞)、MARVELの『ブラックパンサー』など幅広い作品で存在感を放つ。本作では息子の養育費を工面するため、自身が設計に携わったパニック・ルームに隠された”なにか”を手に入れるべく周到に用意された道具とその場のアイデアで主人公を追い詰める。もう一人の強盗役のジャレッド・レトはDCの『スーサイド・スクワッド』でジョーカーを怪演。ジョーカーから10年以上前の本作ですが、その狂気はこの頃から如何なく発揮されています。本作は新居に越してきたその日の夜に起こる話。まさか強盗が入るなど思いも知らない母娘と、空き家だと想定した強盗たちが思いがけぬ状況の中で繰り広げる攻防は手に汗握る展開です。Amazonプライム会員なら10/2まで100円レンタルできます。

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