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機能をデザインすること。

2017年以来のブログを再開致します。

初回の投稿は新作のトートバッグ[ACCORDION]から。

ACCORDION TOTE BAG
SIZE:W21 H21.5 D11
HANDLE DROP:9.5cm


バッグをデザインする際にアプローチの方法は様々です。

一つのテーマを元にデザインをする。

バッグの中の一つのパーツをデザインし、それを引き立てる形で全体を考える。

過去にあった物を新たなアプローチで表現する、などなど。
今回ご紹介するバッグは、外見のデザインではなく、一点「蓋」に着目をしました。

「蓋」に関しては、私がバッグを作り始めた頃からの課題の一つでもあります。

蓋を伴うバッグを考える際に、その多くのケースで外見のデザインに干渉してきます。

錠前や金具で留める方法、ファスナーで蓋を作る方法など、そのバッグの用途やデザインに応じて、作り手は幾つかの選択肢の中から最善と思える留め方を考える訳ですが、いずれにしても蓋は収納物がこぼれないようにする事と、バッグの中が見えないよう目隠しをする事が目的なので、開閉のしやすさ含めすっきりと見せられるのなら、それが私の理想です。

蓋が外見のデザインに極力干渉せず、蓋をすることによってバッグのシルエットが変わらない構造。

そこで思いついたのが「accordion」の構造です。

一定のスペースの中で伸び縮みするアコーディオン構造は、トートバッグのハンドルを掴む事で口幅の前後が潰れても口元から上にはみ出す事がありません。

またバッグの中身が見られる心配のない時などは容易に畳んでおくことができます。

外側のデザインは極めてシンプルに、感覚としはデザインをしない事を念頭に入れていますが、ここでまた一つ問題が。

どんなにシンプルであろうと、デザインをしないと言うことは不可能です。

私が第一に考える「バッグは物を入れる道具」という点を踏まえ、縦横とマチ幅のバランス、ハンドル根付けの形状、手の小さな女性でも握りやすいハンドルの太さなど、その他収納力やシンプルになるほど差別化が難しくなるトルトアーゴらしさについても考え抜きました。

上方から窺えるアコーディオン構造のデザインを、機能面に着目しお楽しみ頂けたら嬉しいです。


情報の発信方法がInstagramになってから、商品の細部に関わる説明や、私の考えなどをお伝えする機会がめっきり減ってしまいました。

トルトアーゴに興味を持って頂いた方に、一歩踏み込んで商品の事と私の人となりをお伝えできればいいなと考えています。



文章を書くのって難しいですね。

文章を書き慣れていない身としては、その日の天気や体調気分によって内容が大きく左右されてしまいます。

つまらない商品説明に終始しないよう、時々プライベートな事も書いてまいりますので、お時間がある時にご一読ください。



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