はじめての…
入学式、無事終了。
みんなマスクの式だったけれど、
あったかくてすてきな時間だった。
①小さくて無邪気な一年生。
②我が子から一瞬たりとも目を離したくない
保護者。
③自分のよさを最大限に生かして
子どもたちを見事に迎え入れた担任。
私自身は、どの立場にもなったことがある。
もちろん、
①の頃については、朧げな記憶であるが。失敗は、少し覚えている。学校のソメイヨシノの実を一人でせっせと拾い、手提げにしまったことを忘れて腐らせたこと。ランドセルを忘れて登校したこと。
こうしてみると、注意力散漫で周りの見えない1年生だったのだ。通知表には、泣き虫と書かれていた。
ああ、今の姿となんら変わりがない。進歩のない私。
②について。
今二十歳の娘の入学式は、よく覚えている。親にとっては、明るく晴れがましい日だった。あれから、中学、高校と、いくつか入学式を体験したが、小学校の入学式は、とりわけ、忘れられない光景となっている。
③について。
初めて一年生を担任したのが、教員2年目のとき。好きなことを好きなようにやっていたな。子どものことも可愛くてたまらなかった。
生活科では、学校近くの神社に行き、秘密の場所でみんな一緒に遊んだ。枯れ葉を布団にして寝っ転がったり、木の蔓でターザンごっこをしたり。とにかく遊びまくった。
算数では、手のひら大の三角形を大量に準備し、でっかい紙に貼りつけて自分なりの形を作った。
今だったら、そんな大胆なことできるかな?若さってすごい! そして何と言っても、素直で可愛い一年生。一年後の成長した姿。わたしは、すっかりハマってしまった。
今日、初日を終えた担任が、「次も1年生がいい!」と言っていた。その気持ちわかる!
何回担任しても、毎回新鮮。一年生は、特にその傾向が強いと思う。7回も経験できた私は、幸せ者だなあ。
そんなことに思いを巡らせていたものだから、マスクの中の口角は、緩みっぱなし。
一足お先に子どもたちに出会えた一年生担任を羨ましく思いながら、明後日会える子どもたちのことを考えてみた。楽しみだ!
と、思っていた…。
今、私は、自分では処理できないもやもや感に苛まれている。この2か月ぐらい、学校でこっそりめそめそしてしまう回数が増えた。やっぱり、子どもに、会えない毎日がたまらなくいやなのだ。どんなに辛い時でも、子ども達といれば、元気をもらえた。
休校延長。
命と健康には、かえられない。明日は、明後日のほんの一時間の出会いのために、できることをしよう。
黄金の3日間ならの黄金の30分間。
悔いのないように、過ごしたい。
だって、どの子にとっても
明後日は、
はじめての○年生なのだから。
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