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一人一台導入で必要なこと【理解を求める】

 令和3年4月から、全国の公立小中学校で始まる「一人一台」。情報主任になった当初はこれがこんなに突然やってくるとは思っていませんでした。

 私のいる自治体でも急ピッチで話を進めていますが、正直バタバタしている感が否めません。その中で感じている課題の一つについて書こうと思います。

 理解を求めることが非常に難しい。という課題です。

 ICT機器大好き人間の私は全員がPCを使える環境というのは願ってもない朗報でした。しかし、アンケートをとってみるとそう考える人ばかりでないことも見えてきました。

 普段からタブレットやスマートフォンを使わない人や、持ってはいるけど、LINEと電話くらいだなあという人も子供たちへの指導に不安を感じているとの意見を頂きました。

「ICT機器を使うことにストレスを感じる」という人も間違いなくいます。

 人間は「分からないもの」に恐怖や不安を覚える生き物です。どんなことができて、どんな場面で活用できるのか、どんなメリットデメリットがあるのか手に取るようにわかれば、その不安は少し和らぐのです。

 私はまず管理職が握っている情報を徹底的に聞き出しました。

・どんな機種が来るのか。型番は
・使用ソフトは?Benesse?ロイロ?スタサプ?
・いつ来るのか、どんな研修があるのか
・Wi-Fiの工事はいつ?・どこに保管するの?・電子黒板はどの教室に設置する?
・約束事やルールは市教委からくる?・保護者あて通知は?

などなど。機種や型番がわかったら速攻ICT通信を書きました。

本市ではGoogle for educationが導入されますので、Googleドキュメントを使ってみる機会でもありました。(ドキュメントはワードと同じようなソフトです。インターネット上で保存するので、どこでもどのパソコンでも編集できます。)

テンプレートも使えますので、インパクトが欲しいなあと考えてネットニュース風のテンプレートをチョイス。

内容はあっさり。わかった機種の画像を公式から引っ張ってきて、記事全体の半分くらいのサイズで貼り付け。あとは、「本校に導入されるのは○○社の△だと判明。」と見出しを打ち、簡単にスペックを記載するだけでした。

 この文章はGoogleドキュメントで作成していますなんて一言も添えて、あとは印刷し先生方の机上にサッと置いておく。それだけです。

 情報を知ることができる、というのはとても大事なプロセスです。本当はペーパーレスでいきたいところですが、まだ焦らない。会議がペーパーレスになっていない本校では尚更です。これからその素地を作っていきます。

 情報が手に入ると不安を口にされていた方も、「すごいねこれー!」「うちに来るのはこういう奴なのかー」などなど興味を示してくれました。

理解を求めることは、
第一に今の相手の考えをお聞きすること、第二に情報を共有すること。

これに尽きます。

次回、話を聞くだけで相手の不安を拭うトリックと理解を求める第三の条件について書きます。

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