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就活終わったとて日記(200707)

就活が終わったら全ての煩わしさから解放されると思っていた。夜ふかしや二度寝やSNS中毒などの自傷行為から足を洗い、目には光が宿り、指の毛は雲散霧消(指の毛ってなんのためにあるんですか?)、筋骨隆々になり、100m走は10秒を切りオリンピック出場、突如音楽の才能に目覚めたちまちミリオンセラー、視力は0.01から6.0に超回復しサバンナで大活躍、そして美味しい桃は食べ放題。と思っていたら、全然そうでもなかった。就活が終わっても就活が終わるだけである。


生活は続き、授業の課題と修論が控えている。何も変わらない。変わったことといえば体型くらいだろうか。選考の終盤でかなり太ってしまった。面接前には気合を入れたいから、お気に入りの定食屋さんで贅沢をしよう。そう決めていたのだが、まさか各社の選考があんなに集中するとは。毎日のようになんらかの揚げ物を食べる羽目になり(就活に勝つ!だから)、案の定めちゃくちゃ太り、今に至る。アゴの肉のせいでうまく頷くことができない。頷くと「ぷに!」みたいな、かわいい擬音が聞こえてくるようになった。



毎日なにもやる気が出ないのも、やらなきゃいけないことを後回しにしてしまうのも、研究にも授業にも集中できないのも、全部就活のストレスが悪いと思っていたが、結局就活が終わってもそれは変わらない。なんのことはない、20年以上ずっとこうだったではないか。物心ついたときから怠惰に散漫に生きていたことを思い出す。一過性のストレス源に魂の性質を押し付けるな。最初からこの車輪はパンクしていたのだ。


パンクした車輪で入社後も走れるかが心配になる。それ以前に卒業できるかも心配だが、この心配は当たり前すぎて今さら言及する意味もない(「何事もなく卒業できる」のオッズは20くらいある。さぁ張った張った!)。ハードルの高い場所に、ハードルをくぐることでなんとか入り込み、入り込んだあとで苦労をする、というのが人生のデフォルトとなっている。高校も大学も大学院もそうで、このクソゲーの新作が今度「社会人編」と銘打ってリリースされる予定である。大作オープンワールドRPG。チュートリアルで躓いて配属前に首になってもおかしくない。


まぁ正直、会社員ってやることが明確だし、その「やること」って自分のためじゃないから、なんだかんだ頑張れる気がしている。どうやら、学生と社会人は明確に違う部分があるらしい。それよりも、やっぱり自分のしょうもなさにため息が出る。それに尽きる。分かれ道でも何でもない場所で立ち止まり、ただ地図を睨みつけている愚図さ。今はただ卒業することだけ考えればいいのに、うんうん悩んだふりをしてしゃがみ込んでいる。意味ないからやめろそれ。やる気なんて動き出さないと出ないって知ってるんだから、とりあえず一歩踏み出してほしい。


と、以上、内定が出てる癖に素直に喜んでない感じのポーズをしてて鬱陶しいので、このあとはしゃぎます。よろしくおねがいします。


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