パレットクラブ絵本コースはじめました 第10回 学研プラス編集者 木村真さん
今回の講師はきくちちきさんの「しろねことくろねこ」やtupera tuperaさんの「やさいさん」などを手がける現役の編集者 木村真さんです。
幼児絵本のラフ
課題は『絵本を読んだら、マネっこして、思わず体を動かしたくなる絵本のラフ作成』(対象年齢:2,3歳)
参考例:ペンギンたいそう(福音館)、すーは〜(学研プラス)
パンパンたいそう
torisunの実際のラフがこちら。
ちょうど息子が対象年齢の男の子だったので、彼が好きな『パン』と『パンダ』で作りたいなと。ただ『パン』の絵本ってものすごーくたくさんある。『パンダ』が体操している絵本だってある。内容が被らないようにと思うと1冊のラフを仕上げるのが難しそうだったので、まずは私が描きたいこのテーマで描いてみた。提出した後にちょっと主人公が多い(見せ方に難あり)とか、ありがちな内容になってしまったな・・・と反省。
木村真さんの講評
・基本設定ルールが曖昧。2,3歳向けルールをわかりやすくしてあげるのが大事
・食パンくんが真似っこするならもっと真似た形にしてもいい
・絵は達者。色つけて見てみたい
・パンやパンダはどの出版社も力を入れている人気のテーマ。意外性が必要。
・最後にリズムを変えているの上手(ベーコンエッグが降ってくるところ)
やっぱりルール設定が曖昧、内容もありがちだった。苦笑
でも実際に息子くんに読み聞かせるとゲラゲラ言いながらまねっこしてくれたので、課題の狙いであった『シンプルに体を動かす楽しさを表現してほしい』という点は楽しんで取り組めたと思う。けどまだまだ見せ方や内容は詰める必要がある。
『子どもとパンダ』と『パンたち』という形より↓
『まねっこ体操する人』と『モチーフのパン』で分けて見せる形に変えた方が伝わりやすそう↓
今回も他の受講生のラフを見て、こんなテーマもあるんだ、こんな表現の仕方もあるんだと新しい発見に。『良いところ、悪いところを1点ずつ言ってね』とお題があったので、他の方のラフを見ている間も程よい緊張感で客観的に見る練習になった。
その他メモ
・リズム感
パンパンたいそうは主に見開き1ページの繰り返しだけど、見開き2ページの繰り返しでゆったり読ませる方法も。
・片親や人種の表現
それに特化したテーマだと気にしないといけないけど、今はそんなに気になっていない。でもアメリカだといろんな髪や肌の色の子どもを入れないといけなかったり。日本の出版業界はまだ違うけど、現実社会ではいろんな人と暮らしているのでそうなっていくこともあるかも。
チャンスはどこに転がっているかわからない
課題の参考例で上がっている「すーは〜」(学研プラス)の作者umecoさん。実はパレットクラブの卒業生。ラフを気に入った木村さんが編集会議にかけてくれて出版へとつながったそう。なんて夢のある話なんだ!しかもumecoさん 2021年ボローニャ国際絵本原画展に入選している。三浦太郎さんもボローニャ出してみてって言ってたな。
来年にも木村さんの講義があるので、その時までに整えて持参せねば。さて次回は絵本作家 岡田千晶さんの講義です。
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