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パレットクラブ絵本コースはじめました 第7回 絵本編集者 土井章史さん

夏休み前の最後の講義。初回に続き、絵本編集者の土井章史さんによる2回目講義です。(今回絵本ラフ全ページ載せてます!感想などありましたらお気軽にどうぞ)

いつも土井さんが言っていることは同じで『おもしろい絵本が欲しい』
それを手を変え、品を変え、伝えているだけ。作成している本人以外のほうが冷静に作品を見ることができる。

土井さんが素直に思ったことを述べていくが、絵本にとって必ずしも正しいかどうかはわからない。本人が納得してこう直したらもっと良くなるって思ってもらいたい。

そしてメモもとるよりも、体に染み込ませて帰って欲しいと土井さん。

そうそう知った気でいるより染み込ませる大事よね〜と思いつつ、がっつりメモってるtorisunです。課題に取り組む時、忘れっぽいので自分のnote何度も読み返しながらやってます。(いやいや、もっと染み込め自分!)

よーし、7回目いってみよう!

4〜6歳向けストーリー絵本

今回の課題は『4〜6歳向けのストーリー絵本のラフ』。
講義全体で指摘された染み込ませたい点まとめました。4〜6歳向けのストーリー絵本の場合です。

・世界観の設定や何を表現したいのか、最初にはっきり見せてあげないとぼやける
・登場人物の価値観に大きな差があると話にブレが生じてくる
→例えばバムとケロシリーズは2人が同居している世界観が一目でわかる。何が起きるんだろうと読者をドキドキさせてくれる
4〜6歳向けよりさらに上の年齢になると絵本から離れ、絵本よりもゲームや漫画の世界に入っていってしまう。逆に幼児絵本、赤ちゃん絵本(0〜3歳)はハードルが高く、絵本を知っている人だから描かせてもらえる。だから絵本作家を目指す人には、まずは4〜6歳向けのストーリー絵本を描くことを勧めている。
絵本の95%は横書き。縦書きの絵本は今少ない。
明確な理由はないけど、横書きの方が海外で翻訳されやすい。
大人言葉は使っていないか?子どもが見て絵の情報で伝わるか?文での説明が必要か?
読者が共感できる内容か?自転車に乗れるようになる、泳げるようになるなど『〇〇できるようになる』絵本は読者の子どもが置いていかれる可能性がある
夢落ちは良くない。現実だったで終わらせる。

torisunの絵本ラフ

山縣さんの回で見ていただき指摘された部分を少しだけ直して持っていきました。というのも前回あまり大きく突っ込まれなかったのと、ほぼ同じ内容を見せたらどういうご意見いただけるのかな?と。

せっかくなのでtorisunの絵本ラフ全部載せます。

絵本ラフ-坂口5

絵本ラフ-坂口2

絵本ラフ-坂口3

絵本ラフ-坂口4

絵本ラフ-坂口6

絵本ラフ-坂口7

絵本ラフ-坂口8

絵本ラフ-坂口9

絵本ラフ-坂口10

絵本ラフ-坂口11

絵本ラフ-坂口12

絵本ラフ-坂口1

絵本ラフ-坂口13

絵本ラフ-坂口14

絵本ラフ-坂口15

絵本ラフ-坂口16

その面白い、伝わってる?

指摘された点
・食べ物ひろってるのが気になる
・小人の存在のきっかけがわかりにくい。最初にきっかけ入れるとか。
 例えば、こぼすのを母に怒られてそれがきっかけで女の子の話が始まるとか
・オチが無限ループに入らない方がいい。(夢落ちも良くない)
・子どもの中でリアリティーが増す展開、もっとしっくりくるものにしてほしい

お話の導入部分が突然始まり、現実なのか、女の子の妄想なのか、曖昧な感じで終わってしまう。結果、読者をお話に入り込みにくくしてしまっているのかな。自分自身、何度も読んでしまっているので客観視できなくなっているかも。

ちなみにこの絵本のラフを描いたのは、某ドーナツ屋さんのパイや黄色い粒がたくさんついてるドーナツを食べた日のこと。『美味しいけどこんなにポロポロ落ちるの気になる私』と『お構いなしにポロポロ落としながらかぶりつく娘』。娘はお構いなしに落とすから、叱るを通り越して、落ちたら面白いことが待ってるのかな?落ちた先に何かお話が広がってたらどうかな?と考えてみたお話。おばあちゃんのいちご畑も、台所の奥で忘れ去られた調味料も経験に基づいて描いてみた。なのでいちごを洗ってるシーンなど細かい描き込みはすごく気に入ってる。

でも、子どもの目線で考えるとまだまだ分かりにくい。一旦この絵本のラフは横において、別の展開やお話を考えてみよう。もっともっと絵本に引き込める表現方法があるかもしれない。

夏休み前のまとめ

今回の講評で言われたことは、全て今までの講義で学んだこと。頭の中の面白いをいかに伝えるか、それによって子どもたちが最初から最後まで絵本に入り込めるか。体に染み込ませるには、一朝一夕ではいかない。泣

面白いと思うお話の展開の筋道を何個も作ってみて欲しいと土井さん。そして最後に、絵本作りは『急がない!』『子どものように楽しむこと』と。8月は夏休みに入りますが9月の課題はもう発表されています。どれも楽しそうな課題ばかり。染み込ませつつ楽しむぞー!

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