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パレットクラブ絵本コースはじめました 第11回 絵本作家 岡田千晶さん

今回の講師は絵本作家の岡田千晶さん。先日発売された『絵本のいま 絵本作家2021-22』(イラストレーション編集部)の表紙を飾っている作家さんです。今回は絵本のきっかけアングルについて講義していただきました。

事前に絵本を何冊か読んで臨んだのですが、『構図』と『光と影』の見せ方がすごい!語彙力の無いtorisunではこのすごさを伝えきれないので、まだ読んだことのない方は是非、岡田さんの絵本を手に取って読んでもらいたいです。

絵本のきっかけ

1枚絵でもストーリーを感じさせる絵を心がけている岡田さん。例えば大きなクマとうさぎの絵。展示でその絵を見た編集者さんから絵本にしないかという話になり、『もうすぐ もうすぐ』に繋がった。

そんなストーリーを感じさせる岡田さんの絵。まずはどんなアングルが良いのかいろんな角度から実際に描いてみるそう。昼なのか夜なのか、背景は海辺なのか散らかった部屋なのか?
絵に描くことで曖昧な場面も具体的になり、お話が生まれてくる。紙と鉛筆でラフを描いては消して描いては消して…頭で考えるのではなく手を動かすことで考えているそう。実際のラフを見せていただいた。ラフの段階でそのまま下描きに使えそうな緻密な絵。これを何度も描いては打ち合わせてを繰り返して、ようやく1冊の絵本になる。


アイレベルとアングル

アイレベルとは見る高さ。アングルは見る角度。そのシーンが主観なのか客観なのかによって見せ方は変わる。絵本『ぬいぐるみおとまりかい』ではぬいぐるみの目の高さから描いたり、ぬいぐるみが寝ている図書館の静けさや広さを伝えるシーンでは上から引きで描いたり。主人公に目線を合わせた構図にすることで、読者はその場にいるかのような臨場感を体験する。それによって読者は絵本に引き込まれる。


光と影

岡田さんの絵本はどれも光と影が印象的。現実の日常生活ではいろんなところから光が差しているけど、絵の中では1点から光が差してくる設定にして描いているそう。影は色鉛筆の上に8Bの鉛筆で乗せて…って8B⁉︎デッサンで持ってた6Bも描くと真っ黒になっちゃうからほとんど使ってなかったけど8B使ってるんですか!?講義後半はどんなふうに描いているのか細かなところまで受講生から質問が飛んでいました。

作品を見てもらうチャンス

時間もあるので何か作品や絵など見せたい人がいれば…(ああ、こういう時のために作品パッと出せれるように部屋掃除しとくんだったと慌てふためくtorisun…)とバタバタしながら原画を掘り起こし、せっかくなので見てもらうことに。前回の講義でもありましたが、チャンスはどこに転がってるかわからないですしね!

もともと水彩色鉛筆の柔らかいタッチだったけどパレクラに入ってから色鉛筆でガシガシと描くようになってきたこと。この作風どうなんだろう…影とかいるんでしょうか…?という聞かれたら困るようなざっくりとした質問を投げてしまいました。苦笑
実際に見せたイラストはこちら。

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パレットクラブ課題で描いたイラスト↓

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見てもらって『いいんじゃないですか』と。『影もなくてもいいんじゃない?』とコメントいただきました。せっかくだし何か聞かなきゃ!とテンパって答えにくい質問してしまい失礼しました。

描くことで考える

今回『頭で考えるのではなく描いて考える』という言葉が印象的でした。とにかく描いて描いて、どうすれば絵本に引き込めるのか描いて考えることが大事。これを活かしてたくさん描き描きした、次回山口マオさん2回目の講義!講評です。

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