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028 Managementとは一体何だろうか?

今日は中国の開発メンバーにプロジェクトマネジメントの講義を行いました。既に何回か実施しているものですが、欧米で発展したプロジェクトマネジメントの体系。日本人はこれを日本流に解釈したプロジェクトマネジメント手法で育ってきましたが、改めて海外(中国)に伝授するのは、今更ながら難しいと感じました。
それは、言葉の持つ本質的な意味や背景なのかもしれません。


1.マネジメント

マネジメントという単語は誰でも聞いたことがありますよね。そしてマネージャーという言葉もあります。
プロジェクトとは「目的を達成するための集団や行動」であり、これを成功させるためにプロジェクトマネジメントが必要になるわけですが、
さてここで、「マネジメント手法」=「工程管理手法」とはどの様に伝えたらよいのだろうか?とふと、疑問が沸いてきました。

2.Management=管理

本来の「Manage」の意味は、「能力を最大限に活用しながら、与えられた人モノ金を制御し計画的に目的を達成すること」
一方、「管理する」という日本語は「基準から外れたりしないように行動を監視、制限すること」という意味合いが強いのです。
Managementと管理、大分ニュアンスが違いますよね。私はこれまでの講義を通じ、受講生に今一つ伝わらない、腹に落ちないのはこの「訳」の違いが根本にあるのではないかな?と感じました。

3.Control =制御

Control: 制御する という単語があります。
英語で言うとUnder Control という言い方が多いですね。様々な課題や問題を抱えつつも目的を達成するチームを統率する者に必要なことは全てを「制御」することではないでしょうか。優秀なプロジェクトマネージャー、プログラムマネージャーのやるべき事は全てを把握し、Under Controlの状態にすること。

4.Project Management とは Project Control

プロジェクトマネジメントを敢えて、言い換えるなら「プロジェクトコントロール」、つまりManageとはControlすることと言い換えた方がしっくりくるのではないかと。
監視や制限をしていても制御できなければ全く意味がありません。もちろんヤバイところを見抜くための監視は必要ですが、それでは何も解決できません。それを「何とかする!」行動によって制御、すなわちコントロール出来て、初めて現場のオペレーションになるのです。
手法が教科書だけで終わらず、行動として会得してもらうためには、行動に繋がる講義が必要だと痛感しました。

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