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乃木坂46の東京ドームライブがみたい

特別配信~46時間テレビ

2020年5月5,6,7日の3日間。
本来は東京ドームで白石麻衣さんの卒業コンサートが行われる予定だった。
しかしコロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛によって延期が決定。
その代わりに乃木坂46の”運営”さんは
「真夏の全国ツアー2017 FINAL! IN TOKYO DOME」特別配信
(以下ドームライブ)を企画してくれた。
1日目から30万を超えるファンが視聴し、1日目には山崎怜奈さんが自身の755で展開していた実況を、2日目からは公式Twitterでメンバーが行うなどの試みもあり、#おうちでドーム、というハッシュタグとともに拡大、3日間合計で100万もの仲間と見るライブの楽しさを体験させてくれたように思う。

さらに6月21日『乃木坂46時間テレビ』内で、ソーシャルディスタンスの形式をとりながら、ライブを行ってくれた。定番のライブ曲に加えて、25thに収録された各期の期別曲も披露され、大いに盛り上がった。

ライブの楽しさを味わった今だから言いたい。

「東京ドームでの乃木坂46のライブが見たい」

ここで初めて乃木坂46が東京ドームの舞台に立った、2017年11月8日のセットリストを確認すると、

バレッタ
三番目の風
思い出ファースト
アンダー
逃げ水

この5曲が2期生、3期生がセンターを務めた曲だ。
どこか『1期生の総決算としての東京ドーム』という印象を受ける。
そしてその年、『インフルエンサー』でレコード大賞を取るのだから、見事なストーリーを描き切ったことになる。やはり1期生だ。

そしてそこから、メンバーの多くが卒業してしまった。
『制服のマネキン』で躍動する生駒里奈さんも
『命は美しい』で世界観を作り出す西野七瀬さんも
『あの日僕は咄嗟に嘘をついた』で曲に没入する井上小百合さんも
ひめたん、万理華、ろってぃー、ちーちゃん、伊織、若、じょーさん、
川後P、みさ先、かりんちゃん、ゆったん、玲香さん、琴子
これだけのメンバーが卒業した。

乃木坂46は世代交代だと言われる。
3期生が乃木坂46の中核を担うようになり、4期生も選抜に選ばれるようになり、研修生から新しいメンバーが加わった。

だからこそ、今こそ見たい、『乃木坂46総力の東京ドーム

と、ここまでは気合を入れて書いてみました。
この後はただの、アレ見たいコレ見たいという私的な欲求の開放です。
気楽にご観覧下さい。
東京ドームという象徴的な場所で見たい曲を期生別に書いてみました。それでは、どうぞ。

4期生

夜明けまで強がらなくてもいい

正直に告白すると、遠藤さくらさんについて、初期の印象はあまりパッとしたものはなかった。もう一つついでに、『夜明けー』のMVで泣いている姿を見ても、うーん、というのが第一印象だった。彼女は最後に画面に向かって視線をやるのだが、それが妙に印象的だっただけだ。
まあ、私の目は節穴だったわけで、彼女はステージに上がると人が変わった。力強い腕の振りも、余裕を持った表情も普段のふわふわとした印象からはかけ離れている。歌番組の出演を重ねるにつれ自信もついてきたのだろうか、どんどん魅力的になっていった。大阪ドーム、ナゴヤドームと経験してきた彼女はどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。見たい。
あしゅみおが両脇に、さゆまいが2列目にいる強力な布陣。しかも先輩としてパフォーマンスを上げてきている。より一層見たい。

図書室の君へ

掛橋沙耶香さんとは不思議なメンバーだ。
あざといし天然、考えていないようで考えている。声もいい。『I see...』でもキレのいいダンスを見せてくれた。
とにかく濃いのだ。アイドルへのやる気を感じさせてくれる。アイドルをしたくてしたくてたまらないといった感じなのだ。ファンからしたら飽きが来ないだろう。まさしく『沼』である。
両脇に控える金川紗耶さんも田村真佑さんも容貌からすれば、クールだったり、お姉さん的な印象を与えるが、内にはしっかり熱いものがある。
そんな3人がキュート全振りで『図書室の君へ』を歌う。まさしく王道アイドルソングだ。見たい。
(私はメガネの女の子スキーなので、ぜひメガネダンスも実現してくれればうれしいです。)

I see...

"運営"さんもえらい曲を作り出してしまったものである。
表題曲を超えるYouTube視聴数の期生曲なんて聞いたことがない。しかも公開から3か月で1000万再生。素晴らしい数字だ。
「某国民的アイドルグループっぽい」確かにそうだ。
しかし、MVにおける楽しさの中身、4期生が賀喜遥香さんの下に集結し、楽しそうな空気を爆発させる場面。センターが賀喜遥香さんでなければ、説明がつかないだろう。何をするにも万能で、同期のメンバーが思わず頼ってしまう彼女がセンターだからこそ、あの空気が作れる。「ーっぽい」というのは結構な十字架だ。それでも「賀喜遥香の曲」として彼女には自信をもって東京ドームに立ってほしい。その『I see...』を見たい。

もうひとつ、やっぱり4期生は16人なのだ。そこに『研修生』という区別はあっても4期生であることは間違いない。遅れて入ったといっても、秋元真夏さんは1期生だし、相楽伊織さんは2期生なのだ。4期曲は16人で見たい。

3期生

三番目の風

大園桃子さん曰く、「3期生が揃うと無敵」だそうだ。
この3年余りで3期生にも大きな変化があった。
9人が選抜入り、選抜、福神やフロントにも数多く入り、アンダーメンバーも自身の仕事をつかむことが増えてきた。
一方、久保史緒里さん、山下美月さん、大園桃子さんと『三番目の風』をフロントで歌うメンバーの休業もあった。
暴風も逆風も経験してきたのだ。
大園桃子さんは自分で「心が弱い」といい、実際にそういう姿を見せてきた。そういう降りかかる「声」を彼女は自分の「無敵さ」をもって打ち消してきたと思う。彼女がセンターに入ると3期生がいきいきと動くように見えるのだ。再演にはなるが、フレッシュから一皮むけた3期生の『三番目の風』を東京ドームで見せてくれるはずだ。
無敵さを圧倒的に感じさせてくれる一曲。見たい。

空扉

梅澤美波さんにとって白石麻衣さんは特別な存在だろう。
乃木坂に入った理由、憧れの存在だと何度も口にしてきた。
そんな白石さん、そして発売当時は西野さんを後ろにおいて3期生でフロントを固めたのが『空扉』だ。当時、相当賛否両論あったと記憶しているが、梅澤さん自身にも相当なプレッシャーがかかっていたと思う。自身の出演する舞台の、アニメ版を彩る曲でもあったからだ。その高い身長から「センター向きではない」という声もあったが、爽やかな曲のイメージとMVでの白石さんとの姉妹役も見事にこなし、乃木坂に欠かせないメンバーになってきていると思う。
おそらく白石さんとステージに上がるのも少ないだろう。そんな彼女のたくましい姿を見たい。

僕の衝動

伊藤理々杏さんは、才能に年齢が追いついていないと思う。
踊るにしても、歌うにしても、演技するにしても有り余る才能を見せてくれる。今年も"NHK"ミュージカルに"朝ドラ女優"の"のん"さんとWキャストで出演する予定だった。中止は残念である。しかし、まだ17歳、高校3年生だ。今までのメンバーの傾向を見るに、活動にも少しは制限がかかっているだろう。岩本蓮加さんと共に、2017東京ドームのステージに最後まで立てなかったのは彼女にとって痛恨事だろう。
あの時できなかったセンター曲『僕の衝動』は「ボクっ娘」でもある伊藤さんにドハマりで、かつ彼女の豹変とでもいうべき表情の良さは先輩からも絶賛されてきた。ちょうど4月で卒業した井上小百合さんが『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』で見せる表情の変化に重なる。どんなに広い会場でも彼女なら自分の空間にできるはずである。
彼女の『本気を見せよう』。見たい。

君は僕と会わない方がよかったのかな

配信を見て思った。「久保史緒里さんは中元日芽香さんだ。」と。
大いに語弊があるとは思う。持って生まれたものも環境も違う。
それでも中元さんと久保さんは何か根元でシンクロするものがある。
こう発言してしまうことが、いいことかどうかは分からない。そういう認識が久保さんのプレッシャーになるかもしれない。それでもだ。
久保さんも休業期間中悩んだことだと思う。先輩から引き継ぐものの大きさ、自分が先輩の位置に立つこと。それと向き合う決心がついたからこそ、戻ってきてくれたのだと思っている。
東京ドームの天井はどのドームよりもやわらかな白、ベージュでピンクのサイリウムの光が反射しやすい。ピンクの空間が作り出される。
久保史緒里さんにセンターであの景色を見せたいし、私はそれを見たい。

帰り道は遠回りしたくなる

与田祐希さんにとって、姉のような存在の西野七瀬さんの卒業曲だ。与田さんもセンターを務めたことが何度かある。しかし、最近の傾向は「雰囲気が似ている」と西野さん公認の遠藤さんが務めることが多くなった。
与田祐希さんにとって譲れないものにしてほしい。そう思う。
憧れの西野さんの卒業の曲だ。できる後輩がいるからといって、はいそうですね、と簡単に渡してほしくない。いや、私が言わなくても、与田さんという人は乃木坂に入るのに志賀島の平穏な暮らしから騒がしい東京に移ってきてずっと休まず一線を張り続けているアイドルなのだ。スタッフさんからも「根性がある」と太鼓判を押されている彼女なのだ。そういう意地がどこかにあるはずだ。
小さい身体を駆使し、一番前に立つ姿を、見たい。

2期生

ブランコ

寺田蘭世さんは信念の人だと思う。「センターに立ちたい」と語ってきた。
初めてアンダーでセンターに立った『ブランコ』でも目に信念を宿していた姿がとても印象的だった。直後、2度の選抜入りも経験。いずれもレコード大賞を受賞する曲、しかもダンスの難易度の高い曲だ。自称「最弱センター」は本当によく努力してきたのだと思う。本人もパフォーマンスへの自信を語るようになってきた。
が、ここ2年選抜からは遠ざかっている。誰よりも悔しいはずだ。
昨年、『滑走路』でもアンダーセンターに立った。その姿は柔らかで艶やかにも見える。意志の強さだけではない、表現力の幅ができたと思う。
それでも『ブランコ』が見たい。寺田蘭世さんには見えない翼があるのだ。それを東京ドームで広げよう。一番大きな舞台で、彼女の意思で、見える形にしよう。翼を広げた姿を見たい。

風船は生きている

渡辺みり愛さんに”最弱”は似合わない。
『インフルエンサー』のアンダー曲『風船は生きている』は誰が言ったか「最弱のアンダー」だった。今見れば、噴飯ものの評価だが、選抜21名、アンダー12名という戦力の偏りを見ても、『インフルエンサー』に力を入れていたことは間違いない。
渡辺みり愛さんは可愛らしい容貌に似合わず、割とクールというかしっかりした性格をしている。パフォーマンスは2期生筆頭といえるだろう。そんな彼女が率いた東京体育館のアンダーライブではトリプルアンコールという熱気を生んだ。”最弱”は語り継がれるものを生んだのだ。熱気を生める人はそうそういない。彼女のパフォーマンスに賭ける意気がそうさせたのだ。
『感情膨らみ強くなって飛べるはず』と歌詞にある。『インフルエンサー』が前回の東京ドームで披露されたにもかかわらず、『風船は生きている』が披露されていないのという”感情”が彼女の中にもあるはずだ。真っ白な風船がたくさん飛ぶ姿を見たい。

新しい世界

鈴木絢音さんは劇的に立場の変わった一人だ。
2017年、アンダーフロント1回の彼女が、生駒里奈さんの卒業コンサートでデュエットし、アンダーセンターに立ち、シンクロライブで白石麻衣さんと並ぶように立ち、選抜入りし、主演舞台を走り抜け、ドラマ、映画、冠番組と活躍の場を広げていった。
その中で、”鉄仮面”に守られてきた彼女の感情もだんだんと人に伝わるようになってきたと思う。感情を伝えることは大切だ。人を揺さぶるには自分の感情を伝えないといけない。アンダーメンバーとして歌番組に代打で出演することも増え、その中で存在感も磨かれてきたと思う。
彼女のかわいらしさが伝わる『自惚れビーチ』はすっかり人気曲だ。それでも、鈴木絢音さんが伝えようとする意志、それがはっきり分かるのは『新しい世界』の方だと思うのだ。ぜひ見たい。

日常

2017年、とてもとても苦しんでいた北野日奈子さん。その年には休業することになる。1回目の東京ドームは苦い思い出でもあるだろう。
彼女が復帰後初のアンダーセンターを務めた『日常』の映像はよく見させてもらう。北野日奈子さんは”化けた”。
休んでいる間、とても自分と向き合ったのだと思う。心にぐっと詰め込むこともあるのだと思う。そういう内に秘めたものを楽曲披露でドカンと出す。ライブ等で彼女のパフォーマンスを見た方ならお分かりになると思うが、その熱量、迫力、こんなにセンター向きだったのかと衝撃を受けた。彼女自身、生駒さんや西野さんと話し合うなど、自分の魅せ方についてよく考えているようだ。
東京ドームの悔しい思いは東京ドームで返さないといけない。北野さんが躍動する『日常』が見たい。

アナスターシャ

これが2期生の曲。そういえるものが”ようやく”できた。
堀未央奈さんが『バレッタ』でセンターに任じられてから7年が経とうとしている。もう3人も卒業してしまっている。残念だし、悔しくもあるが、その時間の重みを知っている2期生だからこそ生まれた曲だと思う。
曲調は乃木坂らしい儚さを演出するものになっている。今までトリッキーな曲を任されることがあった2期生にとっては嬉しいことだろう。
『アナスターシャ』というタイトルや歌詞の中に”ロシア”と出てくるのは、3月に卒業した佐々木琴子さんをはっきり意識したものだろう。アイドルの曲でセンターに当て書きするように作詞する秋元先生が、センター以外のメンバーを意識するのは珍しい。個人的には、歌詞の内容全体は”2期生”を指すのではないかと思う。「観客は異星人」と斜に構えることもなければ、「私の商品価値」に迷う必要もない。
MVの”2期生の旗”が東京ドームに立つ瞬間を見たい。

それから、幻の2期生ライブは決して幻で終わらせないでほしいことを記しておく。

1期生

Sing Out!

齋藤飛鳥さんの曲。
もちろん『裸足でSummer』も 『ジコチューで行こう!』も、『扇風機』も、センターは飛鳥さんなのだが、年齢が上の1期生メンバーに支えてもらっている感じを受けた。『Sing Out!』の飛鳥さんははっきりと引っ張っているし、乃木坂46を背負っている。練習したダンスの量も、その佇まいも飛鳥さんに重みを加えているし、相変わらず細い細い身体に貫禄や頼もしさが備わったように見えた。
1期生が卒業していく中で、”申し子”というべき飛鳥さんの役割は大きく、『制服のマネキン』『命は美しい』『サヨナラの意味』『インフルエンサー』と乃木坂の代表曲とも言っていい曲のセンターを担うことになっている。今後もそういう傾向は続くだろうが、贅沢をいうならば、後輩たちの成長に伴い、センターの負担が減るようになっていけば嬉しい。そして、飛鳥さんの最大限のパフォーマンスに繋がれば、なお嬉しい。
齋藤飛鳥渾身のパフォーマンスを東京ドームで見たい。

ロマンティックいか焼き

「えー、玲香のターコイズのリングがもうないじゃん」と思う方も多いだろう。自分も悲しい。井上小百合さんの「ちょっと冒険した~」も代わることになる。悲しい。そして、白石麻衣さんと松村沙友理さんのキラン♡もラストになる。悲しい。こんなに悲しいロマいかも初めてかもしれない。だから、心して聞こう。
とはいえ、ライブでも屈指の盛り上がる曲だ。乃木坂の全メンバーが楽しむ曲でもある。こちらも思い切って楽しむのがやっぱりこの曲の価値なのかもしれない。ライブがなかなかできない状況の今だからこそこういう曲ができることの価値もあがってくると思う。
この曲で会場が一体になる様子が見たい。

泣いたっていいじゃないか

高山一実さんは、ぐいぐい引っ張ってくれる人、背中を押してくれる人、というよりは暖かく迎えてくれる人という印象を与える。ライブツアーOPで紹介された、西野さんに「大丈夫」と声をかけて励まし続けたエピソードもその印象を強めている。
それでも彼女は”アイドル”として注目されたいと思い続けてきたのだろう。18thのカップリングでようやくつかんだセンターの曲は彼女らしい寄り添う優しさを表現したものだった。こういう優しさは最近の乃木坂46にも多く取り込まれているテーマだと思う。高山さんはそれを表すことのできるメンバーの一人だし、彼女がステージの中央に立っている意義は大きいと個人的に思う。
そういう人が大きな会場のセンターに立って欲しいし、その姿を見たい。
個人的に大好きな曲です。

三角の空き地

2017年の東京ドーム、『インフルエンサー』の裏センターには伊藤万理華さんがいた。そして卒業。彼女の独特の存在感は何者にも代えられないと思われていた。同年末、裏センターで異彩を放ったのは中田花奈さんだった。以降、不動といっていいほど『インフルエンサー』に欠かせない存在となる。
圧倒的パフォーマンス力を持ち、翌年の『シンクロニシティ』ではあらゆる立ち位置で代打として活躍。それでも、「自分の立ち位置」でパフォーマンスすることを望み続け、25th『しあわせの保護色』で福神入りを果たす。
とはいえ、どうせなら中田花奈さんのセンター曲でフルスロットルのパフォーマンスを見たいものである。21stアンダー曲『三角の空き地』は彼女のダンスを存分に楽しむことができる。適材適所ということか。
東京ドームでセンターに立つ中田花奈さん。見たい。

トキトキメキメキ

書く欄間違えてません。もしかしたら、新内眞衣さんチョイスなのかもしれないが。とにかく年長の姉さんズが可愛い曲を楽しんでほしい。
橋本奈々未さん卒業コンサートでの『Threefold choice』や、各種自己プロデュース企画で、お姉さんがはしゃいでいるのを見ると幸せにならないだろうか。可愛い曲が似合う、松村沙友理さんや秋元真夏さん中心にメンバーを構成するのもいいと思う。まあ、1期生全員でやればいいのだ。星野みなみさんや飛鳥さんなどは照れるだろうが、ファンはそれも楽しむところだろう。
期生曲シャッフルはいつか実現してほしい。各期同じような人数で揃っている今だからこそ実現できる企画ではないだろうか。各期推しのファンの思いは強いだろうが、いつかはメンバーを変更して歌っていかなければ、曲が”死んでしまう”と思う。それならこの機にそういう垣根を取り払う端緒にもしてほしい。
とはいえ、1期生がかわいらしく踊る姿はぜひ、見たい。

白石麻衣さん

本当は白石さんの卒業コンサートだった。そういう意味で書く。

ガールズルール

ライブは非日常である。
overtureが鳴り響き、ライブが始まる高揚感は、画面越しでもそうなのだから、現地に参加したことのある方なら誰でも感じるものなのだろう。そして、イントロがなり、メンバーの煽りがあって曲が始まる。
白石麻衣さんの傑出したところのひとつは、「煽り」だ。普段のキレイな声のタガを外して、全力で煽ってくれる。だからといって耳障りになるところがないのだ。この「煽り」で一気に乃木坂の世界に引きずり込まれる。心からライブを楽しむことができる。熱狂が非日常をもたらす。
『ガールズルール』は「煽り」を受け、全力でコールを返さなければならない。もはやオタクの使命というべきか。だからこそライブ序盤で欠かせない曲といってもいいだろう。この熱狂がその後の盛り上がりにつながるのだ。
白石さんにとっては、最後になるであろう「煽り」。全力で受け止めたい。そして思いっきり騒ごう。

シンクロニシティ

あまり言及されないが、白石さんは安定感のあるダンスと歌声で乃木坂の選抜、福神のパフォーマンスの質を支えてきたと言ってもいいと思う。他の複数回センター経験者ー生駒さん、西野さん、飛鳥さんーのように特徴的な部分は少なく、基本に忠実に、クラシックともいうべき質感を乃木坂に与えてきたのではないだろうか。
前年の『インフルエンサー』に続いて、レコード大賞を獲得した『シンクロニシティ』においては、そのパフォーマンスからさらに存在感を増して、シンプルかつダイナミックに踊る様を見せてくれた。まさしく君臨する「女神」というところだろうか。『ガールズルール』が極めて"アイドルチック"な曲であれば、そこから絶え間なく進化してきた白石さんの重みが感じられる。背中を預けたくなるような重み。メンバーの多くが信頼を寄せる白石さんと曲がシンクロしているといってもいいだろう。
白石さんのラスト『シンクロニシティ』、しっかりと見たい。

しあわせの保護色

白石さんの卒業に際して用意された曲はこれまでの乃木坂の中で、最も優しさに満ちあふれたものだった。ゆっくりとした曲調、落ち着いた印象を与えるダンスも曲の優しい印象を増幅させている。1期生が全員福神という体制は苦労をともにしてきた皆で卒業を見送るようで、感涙したファンも多いのではないだろうか。
サビの部分で、1期生で白石さんを円形で囲み、回りながらハイタッチをするフリがある。実際にハイタッチをするメンバーもいて、「しあわせ」の表現にもつながっている。個人としてはアイドルという競争社会にいながら、こうやって「しあわせ」のグループを作り上げてきた乃木坂ならではの表現ではないだろうか。見送る側の大園さんの笑顔も印象的だ。
歌番組で披露されてきた3月までは笑顔で見送ることに徹してきたメンバーは、ライブではこらえきれないものもあるはずだ。乃木坂の「しあわせ」の空間とともに目に焼き付けたい光景である。

サヨナラの意味

書くかどうかめちゃくちゃ迷った。だが書く。
言わずと知れた、橋本奈々未さんセンターの曲だ。個人的に『最も乃木坂らしい曲』の一つだと思っている。旋律、歌詞、映像、全てが「美しい」に向かって作られている、と思うのだ。
今のセンターは齋藤飛鳥さんになっている。橋本さんと姉妹的な関係だったというのもそこにはあるのだろう。
でも、やっぱり白石麻衣さんにセンターを務めてほしいと思う。もちろん彼女が橋本さんの相棒的ポジションだったという贔屓目もきっとあるのだろう。しかし、卒業を見送る側の曲の「卒業を見送る側」に白石さんが立っていては、飛鳥さんもどういう表情をしていいのか分からないと思う。
もう少し言えば、飛鳥さんは白石さんの前ではデレデレだ。「かわいい」のだ。それならば、「美しい」を目指して作られた曲の「卒業する」側であるセンターはやっぱり白石さんがふさわしいと思う。
もちろん飛鳥さんが2人分の重荷を背負うというリスクはあるのだろうが、やっぱり見たいという気持ちが勝る。1回こっきりでいいのだ。見たい。

最後に

楽曲のセンターのメンバーが中心の話になってしまった。もちろん他のメンバーも注目したい。当初の予定では3daysだということだ。全部で60曲ぐらいはできそうだ。何なら全員センターでもやってほしい。乃木坂46は全員が東京ドームでセンターをできる人材揃いだぞと示してほしい。高望みではあるが見てみたい。『きっかけ』や『僕のこと、知ってる?』など名曲も数多ある。想像力を豊かにして実現するその時まで楽しみに待ちたい。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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