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喫茶店から拒否される

今の話

西荻窪でライブを観る予定があって夕方に駅に到着。目当てのバンドは20時頃の出演予定で4時間以上空いている。西荻はそんなに来る街じゃなく、前回来たのも2年前の夏。早めに来て街を堪能したい、ライブ前に喫茶店に寄って気持ちを高める大人の楽しみ方をしたい、そういう思惑で「西荻窪 喫茶店」で調べると、どうやら西荻窪は喫茶店が多い街のようで、チェーンじゃない店が何軒もヒットする。よさげな店ばかりなので迷ったが、目的のライブハウスをゴールとした時にそこから遠くにある店に行って、退店してからライブハウスに行くまでで街をしっかりみよう、そう決めて喫茶店のドアを開けた。

店内は客がいっぱいいたが、カウンターは2席ほど空いている。これなら座れそうだ。「1人です」と伝えると、カウンターにいる店主らしき男女の男性の方が「すみません今満席で」と返してきた。いや空いてるけどな、と思ったが、実は予約されてるのかも、足元に荷物があって人が既に座っていたのかも、いや、二人とも洗い物で忙しそうにしていたから人のキャパ的にフルなんですよという意味なんだろうなと理解し、いや理解はしたが納得はできず、「わかりました〜」をわかってない顔で言いながら退店した。そういうことがあるのはわかるが、眼前に空席を2席も見せられて、魅せられて、ジュディ・オングされて引き下がれるほど俺は大人じゃない。こういうとき、俺は本当に「俺だから断ったんだろ?」と思い、勝手に店を憎む。

なんか首都圏に住んで9年ぐらい経つけど、「いやここから先はさすがにお前のものにはできないよ笑」と言われているようなことが最近多い。もう俺の養えるセンスの限界が来ているのか?????

とぼとぼとライブハウス方面に歩き、早めに入ろうか迷っていると、その近くにも良さげな喫茶店を見つけた。ここは外の窓から店内全体を見渡せる。今回は明らかに満席。西荻に来る前に電車の中で喫茶店を検索した時はその選択肢の多さに近い未来を明るく考えていたのに、ああもう俺は"喫茶店"に行ったらあかんねや。西荻や東京では!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

駅前まで戻りマクドナルドに入る。図書館で借りた本を読む。タイトルは「喫茶店で松本隆さんから聞いたこと」。喫茶店にも入れなかった俺がマクドナルドで。

内容は松本隆の独白だったのだが、「僕や細野さんは私立のエスカレーター式の高校に行ってたから大学に上がるときに受験をしなくてよくて、その時間を別のことに使えたのが大きかった」とか言ってて殴りて〜と思った。そのくせ10年前に震災もひとつのきっかけとして引っ越してきた関西を"ローカル"なものとして称賛してるのがめちゃくちゃ腹立つ。こいつアホかよ。はっぴいえんども松本隆の詞も好きだけど。

このあと観るライブが最高であることを願う。朝観た「ゴーストワールド」も最高だったので。頼むよ。

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