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(17)鳥爺DJ奮闘記「○○への通行手形!?」

いつもありがとうございます。鳥爺です。

とりあえず今回は、無事に帰してもらうことができました。
正直、寿命が縮みました(苦笑)。でもこれで終わったわけではありません。どちらかというと「始まった」ばかりでした。

屋上からディスコに戻ると、大久保くんが心配して待っていてくれていました。
ほんとうにいい青年です。私が同じ立場だったら、怖くて関わらなかったと思います(苦笑)。
そして東京に戻り、不渡り手形の額面の金額を工面し、約束の日時に戻りました。

 私が指定した喫茶店は広くはないのですが、それなりに「人の目」がありますので、そこで暴力的なことが起こることはないだろうと思いました。
それに今回は待ち合わせ時間を15時という、喫茶店を利用する人が多い時間帯を選びました。アウエーではありますが、私なりに主導権を握ったつもりです。

カワダさんは時間通りに、一人でやってきました。
よかった。あの3人組がいたら落ち着いて話もできません。とりあえず私のペースです。
早速、問題の手形を見せてもらいました。たしかに金額も期日も合っています。代表者印も間違いありません。

「これで納得しただろ?」とカワダさん。

「はい。ただ、この金額が何なのか教えてもらえますか?」

すると、穏やかだった目つきが一瞬で鋭くなり、私を睨みつけてきました。
屋上での暗闇の中でも目つきが鋭いと思いましたが、喫茶店の小さいテーブルを挟んで睨みつけられると、ほんとうにヘビに睨まれたカエルになります(汗)。

「俺は金を貸しただけだ。何に使ったかはそっちの問題だろ」

 「・・・・」

睨まれている状態だったので、何も言葉が浮かんできませんでした。

「それから、期日から1週間以上経っている。利息は別だぞ」

しまった、そこまで考えてもいませんでした。
しかし、少し多めに工面してきたので、

「いくらになりますか?」

と聞きました。

カワダさんは私の質問には答えず

「見せたいものがある」

と言って、セカンドバックの中から何かを探し始めました。
そういえば先週屋上で、見せたいものがある、と言ったことを思い出しました。
そして、カバンから2つの細長い冊子のようなもを取り出し、私の目の前に突き付けてきました。

「何ですか? それは?」

大げさな表現かもしれませんが、もし地獄があるとしたら、これが地獄への通行手形だと思いました。

(つづく)

今日も素敵な一日になりますように(^o^)/

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