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国語の読解問題を正解に導く公式

数学や理科は公式・定理を使わないと問題を解けませんが、国語の読解問題だと、ただ雰囲気で解いていませんか。
実は国語の読解問題にも、正解にたどりつくための公式が存在します。

(1)解く前の心構え

・あなたがどう思うかではなくて、問題を作った人がどんな解答を求めているのかを常に考えて解答を作る。
・できるだけ本文中の言葉を使って解答を作成する。
・「ここにこう書いてあるからこれが答えだ」という、答えが生まれる確かな根拠が絶対に必要であることを知る。
・簡単な問題の正解は問いの傍線部の近くに、難しい問題ほど正解は問いの傍線部から離れた場所にある。

(2)解答の書き方

・解答が文であるときは文末に句点(。)をつける。
・抜き書きをする問題では、問いに「文」とあれば、「。」のあとから「。」までを書く。「部分」とあれば、文の一部を答える。
・理由を尋ねる問題では、原則として解答は文末を「~から。」とまとめる。
・「~とはどういうことか」を聞く問題では、解答の最後に「~こと」とつける。
・本文の正解にあたる部分をそのまま書いたら長すぎるときは、本文中の言葉をできるだけ使って問いに合う短い文を作る。

(3)指示語のさす内容を答えさせる問題

・指示語がさし示す語は(原則として)指示語の前にある。
・指示語の問題が正解かどうかは、解答と考える語を指示語の部分にあてはめて確かめる。
・問題に合わせて、指示語の部分にあてはまる形に解答を変化させる。

(4)接続語を入れる問題

・接続語を探す問題では、接続語が入る場所の直前の文と直後の文を読み直し、関係をつかむ。

(5)文章の要点をとらえる問題

・段落の中心になる文を見つける。
・例示や比喩ではなく、まとめにあたる文を探す。
・繰り返し出てくるキーワードを見つける。
・キーワードは別の語に言い換えられてたびたび出現することが多い。
・対比されている言葉と言葉を見つける。

(6)段落の関係をつかむ問題

・段落冒頭の文の接続語をヒントにする。
・筆者の主張や意見は文章の最後に出てくるのが原則である。

(7)文章全体の要旨をつかむ問題

・筆者が結論を述べている文を探す。
・筆者の意見や主張にあたる文を探す。

(8)登場人物の心情をとらえる問題

・登場人物の行動から心情を推測する。
・情景を述べた文に込められた気持ちを推測する。
・比喩表現にあらわれた心情を推測する。

(9)登場人物の人物や性格をとらえる問題

・国語の問題では完全な悪人は出てこない。(例)父親の性格を尋ねる問題で、「子どものことを全く考えない冷酷な人」が正解になることはない。「頑固で不器用だが、子どものことを心の奥底では理解し心配している」のように、一見ワルだが実は・・・が正解。

(10)理由にあたる部分を見つけさせる問題

・傍線部の前に理由があるときは、傍線部は「だから」「そのため」などで始まることが多い。
・傍線部の後に理由があるときは、理由にあたる部分が「なぜなら」などで始まるか、文末が「~ためである」や「~わけである」等で終わることが多い。

(11)表現技法の効果を尋ねる問題

・比喩・・・印象を強める。
・体言止め・・・余韻を残す。
・対句・反復法・・・リズム感が生まれる。
・倒置・・・強調したい事柄を明示する。

(12)文章の主題を尋ねる問題

・小説・・・登場人物の心情の推移が主題である。
・随筆・・・筆者の感動したことを中心に主題を見つける。

俊英塾代表。「塾学(じゅくがく)」「学道(がくどう)」の追究がライフワーク。隔月刊誌『塾ジャーナル』に「永遠に未完の塾学」を執筆中。関西私塾教育連盟理事長。