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社会科の言葉 カルデラ・カルスト地形

火山活動や大地の変動でできた特殊な地形で、地理用語として知っておかないといけないものに、火山活動によってできたカルデラと、石灰岩層が雨水などの浸食を受けてできたカルスト地形があります。

★カルデラ

火山の火口付近で、火山活動によって土地が陥没し、大きなくぼ地になっているところをカルデラといいます。
火山の噴火などで溶岩や火砕流、火山灰などの火山噴出物が流出し、地下のマグマだまりに地表が陥没した「陥没カルデラ」が代表的なものです。
世界各地に存在しますが、九州熊本県阿蘇山がもっとも有名です。

語源はスペイン語で、「釜」という意味です。
カルデラ内にできた盆地をカルデラ盆地、カルデラに水がたまった湖をカルデラ湖(神奈川県の芦ノ湖、青森県の十和田湖が有名)、カルデラのふちに残った山の部分を外輪山、カルデラの中に新たにできた火山口を中央火口丘といいます。

阿蘇山は世界最大規模の面積を持つカルデラであり、カルデラ盆地の中に農地や集落があります。
観光地として多くの人が訪れますが、広大な面積を活用してカルデラ内で放牧がおこなわれています。

★カルスト地形

水に溶けやすい石灰岩などの岩石が、雨水や地下水の浸食を受けて解けてできた特殊な地形をカルスト地形、カルスト地形の台地をカルスト台地といいます。
日本では、山口県秋吉台福岡県平尾台が有名です。

旧ユーゴスラビアから独立国となった中央ヨーロッパのスロベニアの「クラス」地方が語源だそうです。

地表の岩石の溶解によって、地表にはドリーネと呼ばれるくぼ地や石灰岩の柱、また地下には鍾乳洞(しょうにゅうどう)と呼ばれる洞くつが見られます。

地表には奇妙な形の岩が点在し、地下には鍾乳洞や洞くつ内に地下水が流れる川などの幻想的な風景が見られるので、秋吉台や平尾台には毎年多数の観光客が訪れます。

俊英塾代表。「塾学(じゅくがく)」「学道(がくどう)」の追究がライフワーク。隔月刊誌『塾ジャーナル』に「永遠に未完の塾学」を執筆中。関西私塾教育連盟理事長。