社会科の言葉 砂糖・サトウキビ・テンサイ(甜菜)
私はいい歳をしてお菓子が大好きです。そのお菓子の甘さのもとは砂糖です。
今日は砂糖について調べてみました。
★砂糖の歴史
奈良時代、鑑真によって日本に砂糖がもたらされたといわれています。
輸入しないと手に入らない貴重品でしたが、17世紀に琉球王国(現在の沖縄県)でサトウキビの生産が始まりました。
江戸時代、8代将軍徳川吉宗は琉球からサトウキビを取り寄せ、国内でも栽培を奨励しました。
★砂糖の原料
砂糖は、植物から作ります。そのおもな成分はショ糖です。
砂糖の原料として用いられる植物としては、サトウキビ、テンサイ(甜菜・サトウダイコンともいう)・サトウカエデ(カエデ科の木の樹液から採取する、メープルシロップ)・サトウヤシ(ヤシ科の木の花の蜜から砂糖を採取)があります。
わが国では、サトウキビとテンサイから砂糖を生産しています。
国内生産量では消費量をまかないきれず、約70%を外国からの輸入でまかなっています。
★サトウキビ
サトウキビの茎をくだいて汁をしぼり、煮詰めて砂糖の結晶を作ります。
サトウキビは熱帯、亜熱帯で育つ植物です。日照時間がが長く、水の豊富な地域で栽培されます。
世界では、ブラジル、インドの生産量が多く、輸出量が多いキューバも有名です。
(砂糖とは関係ありませんが、サトウキビから抽出したアルコール(エタノール)はバイオマス・エネルギー、バイオ燃料として注目されており、ブラジルでは政府が生産を奨励しています。)
日本では、沖縄県と鹿児島の奄美群島でおもに栽培されています。
わずかですが、四国でも栽培されており、香川、徳島が世界のサトウキビ栽培の北限地だそうです。
世界では、砂糖の70%がサトウキビから作られますが、日本では20%に過ぎません(残りの80%はテンサイから作ります)。
生産額の多い県は沖縄県と鹿児島県です。
★テンサイ(甜菜、サトウダイコン)
テンサイは形からサトウダイコンと呼ばれますが、ダイコンの仲間ではなくてアサガオ科の植物です。
根をしぼって、その汁を煮詰めて砂糖を作ります。
テンサイは寒さに強い植物であり、寒冷地で栽培されます。
世界では、ドイツ、フランス、アメリカ、ロシアで栽培されており、砂糖の30%をテンサイから作ります。
日本では、砂糖の80%をテンサイから作っています。
テンサイのほとんどは北海道で栽培されています。十勝平野が中心で、帯広市が製糖業で有名です。
俊英塾代表。「塾学(じゅくがく)」「学道(がくどう)」の追究がライフワーク。隔月刊誌『塾ジャーナル』に「永遠に未完の塾学」を執筆中。関西私塾教育連盟理事長。