『ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo-』全体の印象+楊ルート感想【ネタバレあり】

　こんにちは。今回の記事では乙女ゲーム『ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo-』（switch）の感想を書いていきます。現時点ではダンテルート→楊ルートをプレイしたところです。なのでこの2つのルートのネタバレがあります。楊ルートがメインなのは単純に楊ルート（特にBAD、GOODエンド）がより私の印象に残ったからです。楊が好き、というよりはストーリーのインパクトが強かった感じです。

　本当は全部プレイし終わってから感想を書く予定でしたが、このゲームはボリュームが多くFDもでているそうなので時間がかかりそうなのと、それだと感想を書く時に最初の方のストーリーを忘れてしまいそうなので今書くことにしました。他のルートは別記事にするかもしれません。

　・ゲーム全体の印象（現時点）

　・ストーリー

　まだ2人ぶんのルートしかプレイしていませんが、とても面白いです。先が気になるストーリーで、文章も個人的には癖がなくて読みやすいです。全体的にシリアスというか、エグかったりキャラクターが亡くなってしまうような展開も多いのですが、常に緊張感があって良いです（恋愛ゲームなので吊り橋効果的な意味合いもあると思いますが）。設定も最初は覚えられるかな……と思っていたのですが、ストーリーの中で自然と覚えられました。

　・キャラクター

　私は乙女ゲームのヒロインが全体的に好きなのですが、今作の主人公であるリリィも好きです。このゲームを買った理由の一つがリリィの見た目がかわいいことでした。性格も大人しそうに見えて意外とおてんばで、確かダンテさんがこのおてんば！　みたいなことをリリィに言っているシーンがあり思わず笑ってしまいました。

　攻略対象たちはまだ全員のルートをプレイしていないためなんともいえないのですが、ダンテさんは意外と優しく、楊はなんというか、うまく言えないのですが怖い人です（悪い意味ではないです）。というより楊のルートを進めるとダンテさんってリリィに対して優しかったんだな……と身にしみてわかった感じでした。ダンテさんもダンテさんで怖い部分はあるのですが、あくまで対リリィの話です。

　サブキャラもとても良いです。レオもほっこり要員で良かったのですが、個人的にはランとフェイがお気に入りです。とても怖くてかわいいです。特にランは攻略したいと思うほどでした。ダンテルートでも楊ルートでも双子が死んでしまうシーンはとても悲しかったです。

　・絵

　キャラクターの立ち絵やスチルはもちろん、背景も綺麗な絵です。スチルを集めるのが楽しくなると思います。ヒロインと攻略対象が両方でてくるスチルがもっとあればCP派の私は更に嬉しかったかなと思います。今でも十分なほどありますが……。

　・音楽

　音楽も魅力的な曲が多いです。戦闘シーンなどで流れるかっこいい曲と、日常的なシーンのおしゃれで穏やかな曲とのメリハリがあってとても好きです。老鼠の曲は楊のイメージも相まって怖くて好きです。

　・その他

　メッセージウィンドウが常に画面の下部にあるのではなく、その時話しているキャラクターの近くについていて最初は驚きました。慣れると漫画のふきだしのようで面白いです。

　好感度を花であらわすのはおしゃれだなと思いました。私は攻略サイトに頼っているのであまり見ませんでしたが……。

　用語解説があるのは外国を舞台にしたゲームなので助かりました。

　・楊ルートの感想

　・楊ルート全体のざっくり感想

　私はダンテルートを攻略した際、楊の怖さに触れていたのでこの人とリリィがどういう風に恋仲になるのか気になって楊ルートをプレイしました。結論からいうと私の考えではストックホルム症候群に近いのかなと思いました。私は専門家ではないので言葉の使い方が合っているのか分かりませんが……。

　楊は自力で攻略するのは難しいだろうなと思うほど常に綱渡りのやり取りが多く、怖い人だなと思いました。現実にいたらアウトだなと感じるのはマフィアであるせいだけではないと思います。

　そして楊だけではなく、船でのシーンでダンテさんやギルがそこに乗っている女の子たちを間接的に見捨てるのですが、そこでダンテルートでのダンテはあくまで彼の一面であり、こういった怖い面をダンテも持っているのだなと知りました。本当は知りたくなかったのですが、それもまたピオフィらしさだと思いました。

　楊ルートでのダンテの残酷さは、ダンテルートでのダンテの残酷さとはまた違う意味で印象に残りました。

　そんな中、楊ルートでの癒やし？　は双子のランとフェイの可愛らしさでした。双子が画面にでてくるだけで嬉しかったです。彼、彼女らもシビアな一面があり怖いのですが、そのギャップにはまりました。特にランがリリィを気に入っている描写が好きです。

　・BAD END+中途BADの感想

　楊ルートは中途BADが多く、特に私の印象に残ったのは楊を「受け入れる」「受け入れない」の選択肢の分岐です。現実ならば状況的に「受け入れない」の選択肢は選べないと思うので、ここでリリィが受け入れてしまうと彼女が自分の意志で選んだということになってしまうのは引っかかるのですが、フィクションとしては「受け入れる」を選んだあとの展開（その後の選択肢の選び方でランとフェイにリリィは楊にすぐに捨てられるといったことを言われるのも含めて）がなかなかハードでした。

　この中途BADだとリリィは楊に飽きられてしまい、楊の部下たちの前に放り出されてしまうのですが乙女ゲームのバッドエンドでヒロインや攻略対象が死んでしまうなどといった展開はあれど攻略対象に飽きられるエンドはあまりないと思うので驚きました。

　BADEND（中途BADではない方）ではネットで見かけた感想の通り、ロミオとジュリエットのような展開が続き楊がこんなに優しいなんてこれは裏があるぞ……と思っていたのですが、その通りで最後の最後に楊に見捨てられるENDでした。まだ後日談などを読んでいないのでなんともいえないのですが、ネットで言われていたようにエグくて好きでした。

　あとダンテさんが楊ルートでリリィのことをどう思っているのかは明言はされていないのですが、恋愛感情かは別として大事にはしている気がするので、このルートのダンテさんはなんだか可哀想だなと思いました。

　・GOOD ENDの感想

　このENDを見た時の私の最初の感想は、これGOODEND……？　でした。あんまりGOODではない（褒め言葉）ENDでした。BADENDと対になるように作られていて、これは両方見たほうがいいものだなと思います。こちらのルートでは楊がぎりぎりのところでリリィを見捨てられません。その前にダンテさんがリリィに気を取られて死んでしまったというのもあってなかなか効く展開でした。

　それと、このルートはエレナがとても可哀想でした。エレナのリーへの感情は薬のせいもあってぐちゃぐちゃなものだったと思うのですが、それは傍から見ればリリィも似たようなものに見えるかもしれません。やりきれないなと思いました。

　・BEST ENDの感想

　私はまだニコラルートをプレイしていないのでなぜあんなにもニコラがダンテを大事にしているのか分からないのですが、ニコラが亡くなるとき楊に地獄で待っていると言っていて、おそらくニコラにもなにかあるんだろうなと思いました。なので次はニコラルートをプレイしようと思いました。

　これでこのnoteを終わります。私がバッドエンド好きのためBESTENDの感想がとても短くなってしまいすみません。それと楊ルートの感想なのに楊のことをあまり書けなくてすみません。ここまで読んでいただいてありがとうございました。