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読書会記録【コロナ後の世界 ――いま、この地点から考える】 ーー対話が必要。

読んでこなくても楽しめる読書会。
2020年11月に開催した、みんなで読んだ「コロナ後の世界 ――いま、この地点から考える」についてと対話の備忘録です。

みんなで読んだ本

コロナ後の世界 ――いま、この地点から考える
筑摩書房編集部。
免疫学、精神医学、経済学、哲学・現代思想、社会学、医学史、政治学、科学史など、各分野の第一線で活躍する12人の学識者による論集。
発売日 : 2020/9/3
単行本(ソフトカバー) : 328ページ

本についてざっくりと

12名の学識者はこちら。
Ⅰ ニッポン社会のクライシス
 小野昌弘(免疫学)
 宮台真司(社会学)
 斎藤環(精神医学)
Ⅱ コロナ時代の新・課題
 松尾匡(経済学)
 中島岳志(南アジア地域研究、近代日本政治思想)
 宇野重規(政治哲学)
Ⅲ 「その先」を深く考える
 鈴木晃仁(医学史)
 神里達博(科学史、科学技術社会論)
 小泉義之(哲学・現代思想)
Ⅳ コロナ後の世界
 柴田悠(社会学)
 中島隆博(哲学)
 大澤真幸(社会学)

Covid-19というキーワードを元にそれぞれの視点から展開していく内容は幅広いです。
現在を分析した話、過去を振り返るもの、新型コロナをきっかけ見えた違う分野の課題、到達する未来の不安、、、などなど。
新型コロナウイルスが与える直接の影響についての話は少なく、更に外側の話って感じでしょうか。
「コロナ後」の話はそんなに多くはない印象。
とはいえ、ある分野の学識者の話なので、学びも多い。

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対話の備忘録

本の内容についてはこんな感想。

・コロナから食肉工場の話に流れたのは面白かった
・AIの支配はあり得ると思った
・社会学視点の話はまだ時期が早い気もする
・大切な教育やジェンダーについて語られてないのは残念

引き続き、対話の備忘録

経済だけじゃなくて、民主主義や国家のあり方など、問われているのでは
同調圧力とか、人はコントロールされやすい状態かもしれない。それにはとても危機感がある。
アメリカ大統領線が日本でも注目されていたが、それもコロナの影響があると思う。
アメリカは「保守vsリベラル」の分断がありはっきり物を言う。
一方、日本は言わないことで良しとしているように感じる。

アメリカの食肉加工工場の問題と同じようなことが日本でも起きているかもしれない。
そういう人と環境や状況は違っている人は、現実を共有できるのか。
コロナに感染した人が身近にいなかったけど、知人がお店を閉めることになり、現実味が増した。

本の中で「責任を問う」というのがあったが、どういうことだろうか。
責任を引き受けるという考えを巡らすことは大事。
しかし、責任追及となると深く考えていない気がする。
メディアも責任追及が先にきていて、そういうときって人は条件反射になっていると思う。
分析を通して後に活かす方が大切なのに、振り返りもせず忘れてしまっていることが多い。

今更な話だけど、説明不足、話さなければ伝わらないってことだと思った。
対話が足りない。
パブリックな意味の公共がないし、そこでは対話ができない。
責任の回復が必要。つまり、対話の機会の回復。

まとめ

本当にいろいろなことが起こって、たくさんの変化があった2020年。
やっぱり対話って大事ですね。
本をきっかけに対話するこの読書会の価値も見つけました♡

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